【バタフライ・エフェクト】トリッキーな魅力

DVDにて『バタフライ・エフェクト』を鑑賞♪なかなかよく出来たタイム・パラドックスもの
だった。今年は割とベタな作品ばかり観て来たので、こういうトリッキーな作風は新鮮に感じた。
大まかなあらすじはシネこみからの抜粋で・・・↓
シネこみ 作品情報

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《引用》
マトリックス』を越えるオリジナリティと『シックス・センス』を凌ぐ衝撃と絶賛され、全米で初登場1位と大ヒット。観る者の五感を挑発し、激しく感情を揺さぶる未体験の興奮。サスペンスに満ち、同時にエモーショナルで感動的な愛の物語の傑作として高い評価を受けた注目作だ。もしも少しだけ過去を変えられるとしたら、誰のために何をするか…。“バタフライ・エフェクト”とは「ある場所で蝶が羽ばたくと、地球の反対側で竜巻が起きる」=初期条件のわずかな違いが、将来の結果に大きな差を生み出す、という意味のカオス理論のひとつのこと。その驚愕のストーリーは必見ものだ。また、2003年のピープル誌で「世界で最も美しい50人」に選ばれ、今最も注目される次世代のハリウッドスター、アシュトン・キッチャーの主演作という点でも要チェックしたい作品。

シネマダイアリー用の感想↓
【ネタバレ】過去に戻って、不都合を修正することにより、現在の状況がコロコロ変化する、という
イデアは『バック・トウ・ザ・フューチャー』や『オーロラの彼方に』などと似たテイストだった。
一番引っ掛かったのは、記憶が戻る事と、時間軸が逆再生されることが何故か繋がるという突飛さかな。
そこは、観ているうちに、「これはもうドラえもんの世界なんだ」と思って納得することにした。ド
ラえもんがポケットから、“時間再生やりなおし日記ィイ~~”!!とか言って取り出した不思議道具
なんだと思い込んだ瞬間、全く違和感はなくなった。それにしても、あんなちょっとした行動の変化
だけで、ムッチャ悪人やった奴が、そない善人に変わってしまうもんかいな!??とゆー疑問は残る。
それもまぁ、ロールプレイングゲームの世界、もしくはゲームブックの世界、と割り切って楽しめは
したけれど・・・。終盤の展開で、“ひょっとしたら、全ては精神異常者の夢、たわ言に過ぎなかった
んじゃないか!?と思わせる、押井守チックな、すげえ好みの展開(もしかしてそれがオチ?と喜んで
しまったw)も出てくるが、そこはやはり、タイムスリップな話に戻していった。後半は、ほとんど、
コメディと思って楽しめたなあ~。しかし、最後の決着のつけ方は、もうちょっと捻って欲しかった
気もする。なんかこう、ちゃぶ台をひっくり返して、全てをなかったことにしちゃう、みたいな強引
な大団円に、思わず笑ってしまった。。。まぁあれはあれで、ひとつの愛の形ではあるんだけど・・。

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昔、中学生ぐらいの時に聴いた、NHK・FMラジオのドラマに『てんつう麺』というのがあった。そのストーリーをちょっと思い出したヨ。主人公は気弱な中年親父なのだが、少年の頃、中華料理屋で“天津麺”を読み間違えて“てんつうめん!”と言ってしまい、笑われた事がトラウマとなって、あの一瞬を消してしまいたい、とずっと思っている。そしてある日、親友のコンピューターを使って、「てんしんめん!」ともし正しく言えていた場合の、その後の人生をシュミレートしてもらうのダ。(面白そうでしょ?)たった一言の言い間違いを修正するだけで、この親父のその後は見違えるほどの順風満帆なものに変わって行くわけだ(正にバタフライ・エフェクトやねえ~)。そしてシュミレートの世界で親父は恋をする。ほぼ完璧に自分とピッタンコな相性の、理想的な女性と出会うのだ。「あぁ、俺はこっちの人生を歩みたかった~!」と悔しがる親父に、親友は告げるんですな。「気付かなかったか?その女性のデータは、お前の嫁さんの若い頃のデータだよ」と。結局、言い間違えた親父も言い間違えなかった親父も、好きになるのは同じ女性だった、というじんわり来るオチ。個人的には、そういうパターンのラストを、『バタフライ~』にも期待してたのだがな。でもまぁ、この手の革新的・実験的な作品には、『メメント』以来、久しぶりに出会った!って感じで、とてもとても満足している。薦めてくれた、る~ぷ氏には感謝感激アメアラレである♪今年のアシッドシネマグランプリ・ベスト5内に入るかどうかは微妙なセンだけど。今、実は神戸・新開地の「パルシネマしんこうえん」という劇場でリバイバル上映をやっている。もしそれに行ってて大スクリーンで観てたらば、感動20%増しくらいにはなってたかもな~とチョット思うが・・・。