【ダーク・ウォーター】邦画の悪いとこ真似しちゃったね~。残念!
「モーター・サイクル・ダイアリーズ」などで有名なウォルター・サレス監督による、邦画リメイク
作品、『ダーク・ウォーター』を観てきた。評価はまずまず。ほぼ満点に近い読後感だが、ある一点
のみ!本作はミソをつけた、と感じずにはおれない。。。詳細はまずシネこみの方に書いた文を↓
原作のファンで、邦画のオリジナル版も観た。確か中田秀夫監督は当時「原作にはない親子愛の要素
を取り入れてみた」と語っていたように記憶している。そして原作のラストに、我が子のため自らの
命を犠牲にして幽霊の子の元へ行った母の、何年か後のシーンを付け足した。終盤までホントにいい
ストーリー展開だったのが、自分はそのラストで「わっちゃぁ~~!」と興醒めしまくったものだ。
そして今回、ウォルター・サレスは、中田監督が入れようとした母性愛というテーマをものの見事に
描いて見せたと思う。オリジナル以上に。しかもジメジメしたあの嫌ぁ~~な空気を、よくもまぁリ
アルに、緻密に作り出したものだ。ジェニファー・コネリーとアリエル・ゲイドの母子のコンビネー
ションもひたすらカワユスでグッジョブ♪の一言。これはもう、今年最高の映画になるかも!とウキウキして
クライマックス及びラストシーンを待った。が、しかし、サレス監督は中田版オリジナルのラストをも
律儀に踏襲してしまったのだっ!!ン~~、あれはいけなかったのではないだろっか~。アメリカで受け
なかったのも多分その辺りに原因があるような気が・・。気持ち悪いんである。どう考えてみても。
恐怖の体験を潜り抜ける事によって、冷め切ってた夫婦が“子供を愛する”という一点で再び結びつき、
その後の明るい未来を予感させるようなシーンを作っときながら、全てをブチ壊す締めくくり・・・。
大体、幽霊の子にはちゃあんとまだ生きてる両親がいるのだから、せめて彼らを殺して、面倒を見させ
るのが筋じゃあないのか??なぜにジェニファーたん、アンタが犠牲になる必要があるん??例の場面で、
「いつまでもいてあげるから」と約束したとは言っても、しょせん子供との口約束ではないか。そのあ
と、いくらでももっとあの子のためになる選択が出来るだろうに・・。釈然としないそうした思いが、
久々にA+評価になるはずだったストーリーの妨げになったかなぁ~。画竜点睛を欠く、というヤツだ。
全ては、愛情の何たるか(が言いすぎなら愛情をどう映像表現すべきか)を誤って捉えてしまった中田監
督に責任アリ!と私は声を大にして言いたい。
ここから余談・・・。怖い映画が最近苦手になっている私だが、今回あまりショッキングなシーンもなく、非常ォ~~に観易かった♪唯一驚いたシーンが、管理人のピート・ポスルスウェイト(以下、長ったらしいのでピーポくんと略すw)がエレベーターで清掃してて、急に立ち上がって姿を見せるシーン。まぁそれっくらいで、あとは落ち着いて観ていられた。オリジナルと基本的に同じ流れだと解っているせいもあるだろうが。脇役は味のある人が揃ってましたネ♪ピーポくん以外には、スピルバーグちっくな装いで、言われなきゃあ絶対気付かんかったティム・ロスの弁護士さん♪口ばっかり調子良くて腹黒いところが実際にもいそうなジョン・C・ライリーの不動産屋さん♪そしてそして、忘れてならない主役のお二人!!!
イと形容するのは失礼な気もするが、いやいや、やっぱり年相応のカワユサがあったよ~♪♪♪
えっと、ちょっと叫びますね。
日本版公式サイト↓ エレベーターを上がったり下がったりするデザインが良く出来てます♪でも、欲を言うと、上の数字表示のところじゃあなくて、本当に押すボタンのところをクリックしたかったなぁ~。