【SPIRIT~スピリット~】

ジェット・リー渾身の最高傑作だ!」などと、知り合いが熱く語っていたこともあって、さっそく劇場へ足を運んだ。個人的に興味があったのは、ジェット・リーより中村獅童。日本人の武道の達人で出演するってぇ~???えええーーーっ!大丈夫かいな?というのがまず一点。さらに、「ラストサムライ」の原田眞人監督が、またぞろ味をしめて(?)役者として出ているのは、ちょっと調子乗り過ぎてるんちゃうん!?という疑念。

公式サイト 日本語版

公式サイト 英語・中国語版


英語タイトルでは『Fearless』なのだな。全然意味合い違うことない?「スピリット」なんちゅう抽象的なタイトルつけたら、時間が経った時なかなか思い出せないってことに繋がるんだけどなぁ~~~ン。まあ、個人的には、獅童クンが中国人と対決すると言えば、邦画『ピンポン』が思い浮かぶので(因みに、この作品での対戦相手の名はサム・リー、ということで、偶然同じ“リー”さんだったりするw)それと関連付けて、漫画「ピンポン」が連載されていた雑誌は“ビッグ・コミック・スピリッツ”!!だから映画の題名も『スピリット』!!と覚えれば、忘れずに済みそうだわ。。。

イメージ 1

eiga.comの作品概要を貼る↓

ABOUT THE MOVIE スピリット

《引用》

『19世紀末から20世紀にかけて活躍した実在の中国舞踏家、フォ・ユァンジアを描く格闘映画。優れた武術家を父に持つ少年フォ・ユァンジャは、父に拒まれても鍛錬を積み、やがて地元一の格闘家となる。だが、弟子の仇を討とうとして相手を絞め殺してしまい、家族が報復を受けてから、強さとはなにかについて悩むようになる。主演はこの役を熱望したジェット・リー。監督は「フレディVSジェイソン」などハリウッドで活躍するロニー・ユー

原題:Fearless 監督:ロニー・ユー アクション監督:ユエン・ウーピン 脚本:クリス・チョウほか

衣裳:ワダ・エミ、トーマス・チョン 出演:ジェット・リー中村獅童、ドン・ヨン、原田眞人

2006年香港、アメリカ合作/1時間43分 配給:ワーナー・ブラザース映画』


では、ネタバレにならない程度に、感想を述べよう。はっきり言って、ストーリーには大して目新しいモノはなかった。(ていうか、3回くらい寝たw)この作品のキモは、やはり何と言っても、武闘大会のシーンの迫力に尽きよう。ドラゴンボール実写版が、もう完璧にCGで出来る時代になっている事を痛感。そして、ジェット・リーがひたすらカッチョイイ!

イメージ 2



実は個人的には、ジェット・リーの顔の演技が苦手だ。別のこと考えちゃう習性が身についてるから。いわゆる、日本の俳優さんの誰かに似てるゾー?誰や~~~?、出て来えへん!気色悪いッ!!!という鬱陶しい感触。イライラ感。

イメージ 3

顔が似ているのは例えば、中村繁之さん(→右写真参照)!これは相当似ていると思うが、如何せん年齢が遠い、と。鼻の穴だけ見ていると、サブちゃん(鮭チャァアァア~~漬けェェエ~♪の人だ。)も連想しちゃうし。あと、誰だろ、誰かの顔が浮かんでは消え、出て来そうになっては遠ざかる、、、の繰り返し。映画本編の筋を追ってる場合じゃあないのだ。(間に睡眠時間が入ったりしたらなおさらやし!!)


で、その問題の武闘会のシーンである。始めスンゲエクオリティタカス♪で進行する。ややCGに頼りすぎかな?と思えるシーンもちょくちょく入るがご愛嬌。で、そのテンションが・・・どんどんと下がっていくのである。いわゆるラスボスが獅童なわけだが、これが一番、闘いとしてはクオリティヒクス。。。吹き替え(ボディ・ダブル)使ってるのも丸わかりだから、そこもゲンナリしちゃった。『ピンポン』でドラゴン役した時の緊張感と貪欲さ、そう、初心をもう一回思い出せッ!!!ジェット・リーに対してドラゴン語(「笑止!」とか「飛ぶんだろうがぁっ!」とかw)の一つぐらいかましてやって欲しかったワ。。。獅童が抜擢されたのって、『ピンポン』の功績なんじゃないのか?あ、まだ『隣人13号』とか観てないなぁ。また借りて来なければ。『男たちの大和』での男気も選ばれた要因?ビジュアル的には『いま会いにゆきます』のタッくんっぽいとこもあったしー。(それが弱く見える最大の理由かな。)けっこう獅童って芸達者なんだな~、それから、作品選びには何気に、こだわりが感じられるぅ~♪チョト見直した。

イメージ 4


その他ニュース記事などをはさみつつ、まとめ。

MOVIE WALKER レポート ジェット・リー最後のマーシャル・アーツ映画?

動画もあります↑ 武術映画は最後だそう。。。でも、きっと現代劇のアクションはやってくれるだろう。まだまだ、トニー・ジャーごときに負けている場合ではないのだっ!!

中国情報局ニュース 理由を語る


同じように、ストーリーに新鮮味はなく、アクションの素晴らしさだけだった『マッハ!!!!!!!!』はお気に入り映画になったのに、今回の『スピリット』がさほど満足できなかったのは何故だろう?どこが違うのか。やはりCG多用のせい?生身の人間だけでやる無茶苦茶さ加減には、何かしら暖かみを感じるが、それが決定的に不足していたのかも。プロレスラー、ネイサン・ジョーンズなんていいキャラだったのにな~、プロレス技あんまり使わせてあげてなかった気が・・・。なんかこう、歯抜け感っていうか、スピリットって言うより、ボウリングのスプリットwみたいな読後感で、今回、評価はBとしたい。


最後に、この作品を熱く語る友人のH氏のコメントを載せよう。↓

この主人公は、まさに武術完璧ロボットで性格未成熟だったかつてのジェット・リーそのもの!さらに、「少林寺」や「阿羅漢」で名を上げ、調子に乗って妻(少林寺での相手役)を捨て、香港進出して「中華英雄」たらいう変テコな映画作ったり、「ワンス・アポン・ナ・タイム・イン・チャイナ&アメリカ」シリーズ中にマネージャーがオランダで麻薬がらみで銃殺されたり、再ブレイクの恩人・ツィ・ハークともめたり、と色々あって、やっとハリウッドの「HERO」で認められ、この作品に至る・・・という彼自身の人生を見る様でもある!こういう、人間くさい、真実のジェット・リー映画を、俺はずーーーーーっと、見たかったんだぁあぁあぁあっ!!

なるほど、ジェット・リー自身が、「最後の武術映画にする」と断言していたのも、そういう意味合いあってのことなのかも知れないなぁ。どうやら、ジェット・リーへの思い入れのある無しが、この映画の評価の大きな分かれ目にもなるようである。。。