【二代目はクリスチャン】DVD鑑賞
スタッフ
プロデューサー: 佐藤雅夫 斎藤一重 豊島泉 菅原比呂志
原作 :つかこうへい 脚本: つかこうへい 撮影: 北坂清
音楽: 甲斐正人 主題曲: BIRDS of
キャスト(役名)
蟹江敬三(磯村) 山本亨(金造) 高野嗣郎(徳二)
成瀬正(沼川) 関時男(久保田) 藤岡重慶(袴田)
北大路欣也(英二)
解説
教会に仕える清純なシスターが、ひょんなことからヤクザの二代目を襲名、抗争事件にまきこまれる姿を描く。原作・脚本は「蒲田行進曲」のつかこうへい、監督は井筒和幸、撮影は「コータローまかりとおる!」の北坂清がそれぞれ担当。
ストーリー
神戸は六甲山の中腹にある聖サフラン教会では、天竜組組長・故天竜源一郎の告別式が行なわれていた。オルガンで讃美歌の伴奏をしているのはシスター今日子。その瞳は神のみを見つめ、端正な横顔はこの世のものとは思えないほど美しく、やさしい。この今日子に惚れているのが、天竜晴彦。本来ならば天竜組の二代目を継ぐべきところなのだが、恋は盲目、晴彦にとっては天竜組の代紋より今日子の存在の方が大きいのだ。彼女の気をひくために、毎日、教会のブタ小屋の掃除に余念がない。それどころか、子分の意見を無視して、全員、洗礼を受けさせてしまった。腹巻きの中にはドス、首には十字架というナサケない姿で、ヤクザ仲間からはバカにされる始末。一方、今日子に想いを寄せている男がもう一人。晴彦の幼馴染みで、神戸署の刑事・神代だが、神代の実家が天台宗の寺だけに、二人の間には宗教の厚い壁が立ちはだかっている。しかし、肝心の今日子は、数年前、ある嵐の夜に宿命的な出会いをした英二という男に、秘かな恋心を抱き続けていたのだ。天竜会と対立する黒岩会会長の黒岩は、自分の情婦・百合をつかって晴彦を罠にかけようとしていた。そして二人が抱き合っている現場をおさえた黒岩は、晴彦を袋叩きにしてしまう。晴彦を救出に行った今日子は、黒岩のところに身を寄せている英二と再会。だが、英二に寄りそう女の姿を見て、その場に立ちつくすのだった。今日子は、ついに晴彦と結婚することにした。式の後で晴彦の二代目襲名披露も行なわれることになった。結婚式当日、今では晴彦に想いを寄せるようになっていた百合が、嫉妬に狂ってナイフで今日子に襲いかかり、彼女をかばった晴彦が刺され死んだ。今日子は、涙の渇く間もなく、神代に連れられて二代目襲名披露会場へ。居並ぶ親分衆の前で亡き晴彦に替って二代目を襲名するのだった。一方、黒岩会は一気に天竜組を潰すべく無差別攻撃に出た。次々と倒れていく子分たち。しかも今日子が世話する子供たちまでも標的にされた。爆破され破壊された教会で呆然と立ちつくす今日子。その時、崩れ落ちたキリスト像の後ろから、油紙で包まれた今日子の亡き父、“狂犬病鬼頭”と呼ばれた父の長ドスが現われた。そのドスを手に、黒岩会に殴り込みに行く今日子。途中、あの英二が行く手をさえぎった。だが英二は、今日子に人の斬り方を教えると、自分から彼女の手にかかって死んだ。神代と子分の次郎を従えた今日子は、黒岩会の事務所へ殴り込み、凄絶な死闘の末に、黒岩をはじめ、子分たちを倒すのだった。
ヤクザと仏教とキリスト教の、見事な対比。最初はまったく噛み合わない三者が、徐々に溶け合い、これまで見たこともない化学反応を起こして、登場人物たちを暴れさせまくる!!痛快で、しかし切なくて、笑い所もしっかり入っているという、エンタテイメントの王道ではないか。
そして何といっても、この作品を最高に盛り上げるのは、志穂美の悦っちゃんの可憐さだろう!思ったほどアクションシーン(立ち回り)が少ないのが、物足りない人もいようが、むしろラストの殴りこみシーンだけに見せ場を集中させたことで、作品がキリリと引き締まったと思う。(あ、忘れてならない、殴りこみ前の北大路欣也との橋上での対峙シーンも、究極にカッチョヨスである!)
てめえら、十字を切って悔い改めやがれ!でねぇと叩っ斬るぞッ!!! |
もう、スカァ~~~~~~~~ッ!!とすること請け合い!惜しむらくは、最後の最後に余韻に浸ることなく、あっさりとエンディングロールに繋がってしまう潔い終末。。。潔すぎるッ!!
そしてそして、ついでに、シンデレラ・エクスプレス(松竹芸能・実力派しゃべくり漫才の中堅)の長渕剛ネタを、書かずにおれないこの性分よ。。。馬鹿馬鹿しいけど許しておくれ♪
松井『旦那の長渕は、「二代目は“クスリ”ちゃん」でしたけどねぇ~』
渡辺『いらんこと言わんでもええねん!』
松井『家へ帰った長渕の挨拶は、「たぁーいまぁ~~(大麻)!」ゆうてねぇ』
渡辺『ただいまやろっ!』
松井『そしたら悦っちゃんも「コカインなさぁ~~~い♪」』
渡辺『「おかえんなさ~~~~い!」や!!』
松井『そのあと、ベッドで「アヘンアヘン」言うたりなんかして・・・』
渡辺『どこまで行くねんっ!』