【河童のクゥと夏休み】拡大ロードショー切望!
まぁ、はっきり言って、あちこちでいい評判を聞きすぎて行ったせいか、正直それほどの傑作とは思え
なかったものの・・・。夏休み独特の空気を体感でき、まるで森林浴をしてきたかのような爽やかさが
残る、原監督らし~い秀作だったなー、という感想。
劇場版「クレヨンしんちゃん」シリーズの「嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」「嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」で子供だけでなく大人たちも感動させ、高い評価を受けた原恵一監督によるアニメ。木暮正夫の児童文学を原作に、不思議な力を秘めた河童のクゥと少年の友情を描く。小学生の康一は、学校からの帰り道に大きな石を拾う。持ち帰って洗ってみると、それはなんと河童の子供だった。康一は河童にクゥと名付け、一緒に暮らし始めるが……。
監督・脚本:原恵一 原作:木暮正夫 撮影:箭内光一 音楽:若草恵
出演:冨沢風斗、横川貴大、植松夏希、田中直樹、西田尚美、なぎら健壱、ゴリ
2007年日本映画/2時間18分 配給:松竹
やや付いていけない印象が強かった。クゥも見慣れないうちは結構グロいし。(見慣れてくると可愛く
なるのは“レミーのおいしいレストラン”と共通の要素かもナァ~。)主人公シンイチの級友たちの会話
が現代の子供たち特有の言い回しで、「超ウザ~~い」とか「ありえねぇえ~」とか「まじキモ~い」
を連発するのは、いちいち興醒めだった。普通~に、原作が作られたころの時代設定のままで良かった
のにぃー、と原監督を恨んでみたりもして・・・。ではここで、主題歌PV動画を。これから観る予定の
方は、ネタバレシーンもあるので、観ないほうが宜しいかも。。。
さんによるブログの情報によれば、これでも短縮した方で、実際は3時間ぐらいで見せたい気分満々
だったようなのが「スゲエ!」の一言。
み重ねられる。。。そのうち、いつしか物語世界に没入している自分に気付くのだった。明らかに観る
姿勢を変えされられたのは、犬のオッサンというキャラによるところ大であった♪
このオッサンなくして、クゥはクゥ足りえず、ストーリーの重厚さもあり得なかった。そう言い切れるくらい、オッサンには心底感激させられた。思わぬ伏兵にまんまと琴線を持ってかれた、という状態ダナw
↓
「クレヨンしんちゃん オトナ帝国の逆襲」における、涙、涙のヒロシの回想シーン、にあたる感動シーンを、この犬が提供してくれるのだっ!!必見。そして必泣!!
2日目に行った自分も余裕でもらえた。ひょっとして、まだまだいっぱい余ってる???公開終了日ま
でに全部ハケなかったらどうするんやろ?そのうち一人二袋ずつ、とか配り始めたりして・・・。
いやいや、この映画は、爽快な読後感ゆえに、口コミで評判は高まるはずだし、ぜひともゆくゆくは拡
大ロードショーで全国の多くの子供たちに観て貰える機会を増やすべきだろうって思う。冒頭に述べた、
現代っ子の流行(はやり)言葉を使っている登場人物たちのことが、ちょっとカッコ悪く思えるような
効果を生むといいな。少し不愉快になるいじめのシーンも、反面教師にすれば意義は大いにありだし。
『女王の教室エピソード1&2』でも思ったが、基本的にいじめはなくならないから、一人ひとりが強
靭な精神力を持つしか解決方法はないんだものなぁーー。
きゅうりのキューちゃんとのタイアップは如何なものか?と思ったけれど・・・。他にも、地味ーにいろいろな宣伝戦略があるようで。。。劇場には、クゥの絵が入った「うまい棒」が売られていたヨw
でも、クゥと言えばやっぱし、このQooちゃん(←)が有名だし。美味しい湧き水で作った清涼飲料水なんか結構イイんじゃないかと思うがナァ~~。うまい棒は野菜味だったようだが、Qooでコラボするんなら、やっぱ今話題のキュウリ味ペプシコーラとかに乗っかるに限るんじゃないかナ~~。
チョト引用させてもらっとこかな。
(前略)10年ほど前にあるアニメの企画の募集の話があり、迷わず「かっぱびっくり旅」(原作本→)で応募したいと思い、初めて小暮さんに会いに行きました。アニメ化の許可を戴き、脚色したいという申し出にも、お任せしますと快く仰って頂けました。アニメ化したいという話は、これが初めてだということでした。(中略)小暮さんの住む東久留米でお会いしたのですが、その時に、街の中を2本の河が流れるこの街を舞台にしようと思いました。その企画募集では佳作という結果に終わり、それ以上の展開はありませんでした。(中略)5年ほど前にようやく作れそうな雰囲気になって来て、再び小暮さんと東久留米で会いました。ほぼ今の形のプロットを読んで頂き、又もお任せしますと云って頂きました。小暮さんは、この企画が自然消滅したと思っていたようで、良く粘るね、というようなことを嬉しそうに仰っていたと記憶しています。/それからさらに数年、ようやく出来たパイロットフィルムを見て頂き、お褒めの手紙をいただきました。そして2006年の暮れに本編がほぼ完成し、年明けにはDVDを持ってご自宅に伺おうと、プロデューサーの茂木と話していた矢先、2007年の1月に、小暮さんはお亡くなりになりました。入院中という話は聞いていたのですが突然の事に言葉が出ませんでした。
小暮さん、僕がなまけていたせいで、間に合わなくてごめんなさい。あなたの書いた「かっぱびっくり旅」は20年間ずっと、僕がアニメ化したい作品の第一位であり続けました。もう感想を聞くことは出来ませんが、地味かもしれませんが送り手として嘘をついていないものが出来たと思っています。
小暮さん、クゥを僕に預けてくれて本当にありがとうございました。どうか見ていてください。
'07 3/20 原恵一
たとも言えそうだ。んー、レミーに続いてこれまた2回目が観たくなる、あとからジワジワジワッとくる
スルメのような作品に仕上がっているネー。子供ももちろん、大人にぜひ観ていただきたい作品。
そう、東久留米の市の関係者各位は、心してこのアニメを観た方が宜しかろう。。。
「ジブリの森」でイメージアップした所沢市にあやかって、コッチは河童を利用しよう!とでも言うのかい。。。しかししかし、下記の記事を知って呆然としたわ。
JANJANニュース 7月にも埋め立て強行? ホトケドジョウ繁殖地、あわれ残土処分の犠牲となるか・落合川
●要約するとこうだ。舞台になっている東京の東久留米市で、湧き水に恵まれた清流が残土処理により埋め立てられようとしている、と。落合川埋め立ては、もともと治水しか頭になかった70年代の計画。
今や時代に合わず、環境破壊と公共工事費の無駄遣いで非難ゴウゴウなのにも拘らず、なぜか計画中止
にならない。悪しき日本の政治の典型ダナ。河童のお父さんが、田んぼの埋め立て反対を直訴して、侍に
一刀両断される冒頭のシーンが脳裏をよぎるよぎる。。。原監督、絶対、狙ってるナw
→引用 何より影響が懸念されるのは、子供たちであろう。一方でこのような工事を行い、一方で映画に便乗したイメージアップに走るという欺瞞に満ちた行為の前に、映画を観た純真なちびっ子たちも「けっ。オトナはやっぱり汚いぜ」とか言って、盗んだバイクで走り出したり、教室のガラス窓を割り出したりしてしまうのではないだろうか。 バロスwww
くれる大団円が待っている。。。あ、少しネタバレしちゃったカナ?
彼も、こういうテイストの河童映画を撮りたかっただろうなぁ~~~~。このアニメを観たら「クゥ~ッ!」ってハンカチ噛んで悔しがる事だろうて。