【定本・宮本から君へ】新井英樹著
→ 『内容紹介:世の中VS俺、連戦連敗。/1992年度小学館漫画賞受賞、今こそ読まれるべき“バブル期の日本で最も嫌われたマンガ”がここに復刻! どこに行っても犬に吠えられる熱血営業マン・宮本浩、七転八倒の記録--。/「おれは誰に感情移入すればいいんだ? おれは宮本に感情移入すればいいのか? だけど青いだろ。痛いだろ。困っちゃうんだよな。そして読み進めてるとさ、自然にそれを、したよ。感情移入したよ。最後は……感動したよ。」古川日出男(作家)』
→ 『新井 英樹(あらい ひでき、1963年9月15日 - )は、日本の漫画家。神奈川県出身。神奈川県立川和高等学校、明治大学卒業。妻は漫画家の入江喜和。漫画家を目指して文具会社を辞め、作品の投稿を始める。ちばてつや賞入選等を経て、1989年に『8月の光』によりアフタヌーン四季賞の四季大賞を受賞しデビュー。/第38回(1992年)、小学館漫画賞受賞(『宮本から君へ』)。エレファントカシマシのファンであり、『宮本から君へ』の主人公の名前のモデルはボーカルの宮本浩次である。』
→引用 『新井:「宮本」の前に「八月の光」(「八月の光」「ひな」その他の短編/ビームコミックスに所収)というラグビーの漫画を描いているんです。僕も高校の頃にラグビーをやっていたんですけど、ある大会の予選で、これに勝ったらベスト8だ、という試合があったんですが、僅差で負けてしまった。試合の後、みんな泣き出したんですけど、僕は醒めていて「ここで負けたら、今までのこと全部ムダじゃん」って思っていた。「今までの苦しい練習も全部ゼロになったんだ、ゼロになるために今までやってきたんだ」と思ったら......すごく心地よくなっちゃって(笑)。Q:「いい経験になった」とか、そういうことでもなく?新井:そう。ゼロって心地いいんですよ。宮本はいろんなところでぶつかって転んで傷ついたりしますが、それが宮本の成長物語になってしまうことは避けようと思っていました。それが僕の原体験ですね。自分が思い描いている理想は実現されないこともある、と。』