【寅さん、あなたが愛される理由】山本晋也×渡辺俊雄
■内容紹介:2005年の夏から2007年の正月にかけ、NHK BSの衛星映画劇場で放送された『男はつらいよ』シリーズ全48作品。この時、映画本編に負けず劣らず人気を博したのが同番組内の「寅さんレビュー」、すなわち本著の著者である山本晋也カントクと衛星映画劇場支配人の渡辺俊雄両氏によるレビュー・トークのコーナーでした。本著は、いわばその書籍限定セカンドバージョン。「山田洋次 映画監督50周年」記念企画として、映画大好きの著者2人があらためて『寅さん』全作品を鑑賞し直し、『寅さん』の魅力や見どころについて一からとことん語りつくした新生「寅さんレビュー」です。山田洋次監督との交流を通してわかった新事実も初披露。誰も聞けなかった山田監督へのこの質問、あの疑問についても紹介しています。
2人の話は、名シーン、名セリフ、名監督、名優、名脇役、撮影、脚本、演出、ロケ地、映像、音楽、効果音さらには映像文化遺産論からSLオタクの話まで、千姿万態、種々雑多、変幻自在に広がります。映画通で知られる2人ならではの視線で展開する、イージーでいてディープ、ホットでいてクールな『寅さん』トーク。ご年配の方からお子様まで、読めば“寅さんが愛される理由”がわかって、きっとまた『寅さん』を見たくなること請け合い。特別付録として、山田洋次監督最新作『東京家族』のレビューも緊急収録
『男はつらいよ』― えーっ、結婚式においちゃんがいない?
『男はつらいよ フーテンの寅』― 喜劇の達人・森崎東監督「デリカシーがないな~」
『男はつらいよ望郷篇』― 山田監督、けじめの一作
『男はつらいよ純情篇』― 「故郷ってやつは…」
『男はつらいよ奮闘篇』― 脚本に朝間義隆さんが参加 異彩を放つ一作
『男はつらいよ寅次郎恋歌』― 森川信さん最後の作品 庭先に咲いたリンドウの花
『男はつらいよ柴又慕情』― 2代目おいちゃん登場 “夢”が定着
『男はつらいよ寅次郎夢枕』― これは初めてのケースだな〔ほか〕
→『寅さん風ファッションを“寅カジ”として大きく取り上げたのが、30代の女性をターゲットにする「Domani」。表紙を飾るモデルの知花くららが、寅さん愛用のそれに似たジャケットにさっそうと身を包んでキメポーズ。その姿に驚いた人もいただろう。今月12月には、WOWOWで「寅さん女子短期大学」なる番組がオンエアされ、モデルの冨永愛が中心となり女性の視点から見る『男はつらいよ』の魅力を山田洋次監督と共に分析する。これまた今までになかった企画だが、何が女性たちを寅さんに向かわせているのだろうか。
寅さん映画の魅力の一つは「旅」。「旅」は女性誌の定番中の定番、世の女性たちが大好きな話題でもある。寒い季節には南へ暑くなれば北へ、気の向くままに行き先を決め、誰かれとなく交流を深める寅さんの気ままな旅の様子は、わずらわしい日常を忘れさせるのにもうってつけ。風情ある京都(『男はつらいよ あじさいの恋』)や秋の木曽路(『男はつらいよ 噂の寅次郎』)など、四季折々の日本の風景につかの間の旅気分を味わえる。/もちろん、『男はつらいよ』といえばマドンナが登場するのもお約束だ。リリー役の浅丘ルリ子をはじめ、吉永小百合や竹下景子といった日本を代表する名女優から、松坂慶子やいしだあゆみ、桃井かおり、後藤久美子など意外な顔ぶれがマドンナ役で画面を彩る。次から次へと美女と出会っては、笑いをとって相手の懐に入り込む寅さん。また寅さんといえば、名言集が発売されるほどの粋なせりふも聞き逃せない。例えば、マドンナに恋人がいたことを知った寅さんの「顔で笑って心で泣いてんだよ」(『続・男はつらいよ』より)。または、不幸なマドンナを思って、「『もっとそばにいて』。なぜ一言そう言ってくれなかったんだよ」(『男はつらいよ 寅次郎恋やつれ』より)。常に振られる役回りの寅さんらしく、恋の名言となるとちょっとほろ苦い。今時、珍しくなったピュアな愛情を貫く寅さんを、いずれ失恋することがわかっていてもつい応援したくなる。/マドンナの幸せのために奔走し、再び旅立つ寅さんの姿は、観る者の気持ちまでもすーっと晴れやかにしてくれる。日本の原風景を楽しめる旅とひたむきな純愛、切なさの残るハッピーエンドが待ち受ける、いつでも裏切られることのない懐かしさと安定感。それこそ寅さんが愛される理由だろう。そして、名言やファッションに続く新たな魅力を、次なるファン層がさらに提示してくれるかもしれない』
↑次に気になる書籍は・・・この辺りかナー。
有料公開されました。世界で初めて映画がスクリーンに映し出されたのが、1895(明治28)
年のこの日です
・1985年・・・郵便貯金の残高が初めて100兆円を突破
Go Go Go & Goes On!
(ノリにノッてるときには「Go Go Go! おまけにもひとつ Go!」「Go Go Go!ゴー・ヒロミ~♪」などとも
言っていたというー)