【お嬢さん乾杯!】木下恵介作品 DVD鑑賞その5
■ストーリー:自動車の修理業をやっている圭三の所へ得意先の佐藤専務が縁談を持ち込んだ。相手は池田泰子という華族の令嬢だが、提灯に釣り鐘だと圭三は問題にしないが、熱心な佐藤に口説かれてとにかく見合いという事になった。さて見合いをしてみると泰子は予想した高慢なお嬢さんでなく圭三はすっかり好きになった。佐藤から結婚承諾の返事を聞いた圭三はものすごい上機嫌。新調の服、新しい靴、派手なネクタイをしめて池田家を訪問した。圭三は泰子の家族の人達に紹介された。皆善い人達ばかりである。だが家族の中で一人だけかけているのは泰子の父の浩平である。浩平は詐欺事件の側杖で刑務所に送られていた。そして池田邸も百万円の抵当に入ってその期間はあと三月だと佐藤から聞いた圭三は金の為の結婚であったかと失望するが、泰子へ対する愛情は深まった。圭三は泰子と帝劇へバレエ見物に出かけ、初めて見る世界に感涙する。その帰途に立ち寄った拳闘試合では泰子も昂奮するのだった。泰子の誕生日を祝って圭三はピアノを泰子に贈った。泰子の弾くショパンの曲が良いのか悪いのか判らない圭三はガラガラ声を張り上げて故郷の民謡を歌った。(以下略)
■スタッフ:/監督 木下惠介 /脚本 新藤兼人 /製作 小出孝 /撮影 楠田浩之 /美術 小島基司 /音楽 木下忠司 /録音 大野久男 /照明 豊島良三
■キャスト:佐野周二 原節子 佐田啓二 坂本武 村瀬幸子 永田靖 東山千栄子 森川まさみ 青山杉作
■作品データ:/製作年 1949年 /製作国 日本 /配給 松竹 /上映時間 89分
※『はじまりのみち』で木下恵介監督を演じた加瀬亮がイチオシしていた作品♪
コミカルな会話の応酬、上流階級の親戚たち(特にお婆様)が繰り出す皮肉に苦笑い、
そして二人の恋の行方にやきもきしつつ・・・。最後まで飽きずに見届けたよーーーぅ
→『この映画が制作された昭和24年の東京。大都市のど真ん中の交差点では、警察官が手信号で、交通整理をしていました。そんなのどかな時代もあったことをしみじみと思いながら、鑑賞しました。ラストは、見る人に「この先はご想像ください」と言わんばかりに、突然『愛染かつら』のテーマ曲が流れ、余韻を残して終了します。/洒落た終わり方だな、と思ったのですが、映画の解説を読んでいると、実はこの先もう少し物語は続いていたよう。「そちら」の終わり方も、見てみたい気になりました。/疲れていた心を元気にしてくれた、優しさに満ちた日本映画。生誕百年、木下恵介の世界、いいですね…。』
東京の街の復興ぶりも予想以上で・・・いや、そもそも邦画という雰囲気ではまるでなかった。
ヨーロッパ映画を見ているような感覚に、何度も陥る。やはりマドンナの、原節子さんの、日
本人離れした美貌による部分が大きいんだろうな~♪
yymoon 音楽、カメラ、写真、映画、オーディオ 木下恵介監督 「破れ太鼓」「お嬢さん乾杯」
→『田舎者で成り上がりの青年佐野と深窓の令嬢原とのかみ合わない会話がとても面白いです。婚約者佐野を前にして、原の家族が無意識に交わす浮世離れしたブラックジョークもたまらなく面白かったです。終盤、原がバーのマダム村瀬幸子に言うセリフが泣かせます』
※木下監督と原節子のコンビとなる作品は、本作だけなんですねーーー。こりゃ惜しいっ
→『木下恵介は途中でテレビへ転向してしまったが、それまでに「カルメン故郷に帰る」「二十四の瞳」「喜びも悲しみも幾年月」「楢山節考」「衝動殺人・息子よ」など良い映画を沢山作っている、彼が「お嬢さんに乾杯」のような喜劇を作っていたことが驚きで、なんと原節子がつまずいて倒れると言うギャグまでやってくれているのであります、まさにドタバタ喜劇なのかもしれません』
※この、何ともいえない困り顔が、最高にキュートでありんすー