【私の男】~芸術祭芸術祭した作品~

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eiga.com 作品情報 『私の男』

■解説:作家・桜庭一樹による第138回直木賞受賞作を、「海炭市叙景」「夏の終り」の熊切和嘉監督が映画化。孤児になった少女と、彼女を引き取った遠縁の男が、内に空虚を抱えながらも寄り添うようにして生きる姿を、北海道の雄大な自然を背景に描き出した。浅野忠信二階堂ふみが主演し、共演にも高良健吾藤竜也らが実力派が顔をそろえている。10歳で孤児となった少女・花は、遠縁の男・淳悟に引き取られる。ともに孤独な2人は北海道紋別の平穏な田舎町で暮らしていたが、ある日、流氷の上で起こった殺人事件が報じられる。そのニュースを聞いた2人は、逃げるように町を後にするが……。

■スタッフ:/監督 熊切和嘉 /製作 藤岡修 由里敬三 分部至郎 木村良輔 宮本直人 /エグゼクティブプロデューサー 永田芳弘 /プロデューサー 西村信次郎 西ヶ谷寿一 /ラインプロデューサー 金森保 /原作 桜庭一樹 /脚本 宇治田隆史 /撮影 近藤龍人 /照明 藤井勇 /録音 吉田憲義 /美術 安宅紀史 /装飾 山本直樹 /衣装 小里幸子 /ヘアメイク 清水ちえこ /編集 堀善介 /音楽 ジム・オルーク /助監督 海野敦 /スクリプター 田口良子 /VFXスーパーバイザー オダイッセイ /ロケーション総括 中村哲也 /制作担当 刈屋真 /アソシエイトプロデューサー 西宮由貴 小松重之

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■キャスト:浅野忠信(腐野淳吾) 二階堂ふみ(腐野花) 高良健吾(尾崎美郎) 藤竜也(大塩) モロ師岡(田岡) 河井青葉(大塩小町) 太賀 相楽樹 三浦誠己 安藤玉恵 三浦貴大 山田望叶花(10歳)

■作品データ:/製作年 2013年 /製作国 日本 /配給 日活 /上映時間 129分 /映倫区分 R15+

オフィシャルサイト

インタビュー 熊切和嘉監督が「私の男」でたどり着いたひとつの頂上

→『最大の難所となった二階堂が飛び込む流氷のシーンは、まさに“地に足のつかない”撮影。湾内に浮かぶ大きめの安定した流氷を決め、そこまでの動線パイロンを立てるなど慎重に慎重を期した。そこで、二階堂の女優魂がさく裂する。「僕もやるつもりではあったけれど、どうしてもできないとなったらしようがないと思っていたんです。でも本人は当日、『私は流氷の海で死ぬ気で来ましたから』って気合い十分。これはいけるなと思って、結果、4回くらい入ってもらいました(苦笑)」撮影当時18歳の本気、すごみを目の当たりにし、熊切監督もうなることしきりだ。「やっぱり彼女の中にあるイメージがすごい。イメージをつかんで肉体として表現できた時はいいですよ。くるなって感じがだいたい分かるので、いまいち表にそれが出なかった時はもう1回って例もありました。そのイメージが型通りじゃない。こなれた俳優だと型にはめようとするけれど、彼女は自分の中からわき上がるイメージでやろうとするから、普通よりだいぶ難しいことをやろうとしている。それが意識的にじゃなくて本能的にやっている感じがするんです」

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/浅野との邂逅(かいこう)にも刺激を受ける部分が多々あったという。「もちろん台本にあることをやっているんだけれど、浅野さんはそれをより“生もの”にしてくれますから。僕が映画ってこういうもんだと思ってやっていたことが、浅野さんのフィルターを通すとより生の迫力を持って迫ってくる。当たり前に思っていたことが、こんなに面白くなるんだって気づかされることがたくさんありました」帯広出身で、「自分が一番分かっているから強気になれるというか、誰に何を言われようとあまり流されない感じはあります」と断言する通り、北海道の映像はどれも雄大で荘厳ささえ漂わせる。半面、身にしみる寒さの中での2人の息吹は熱く、身もだえするほどの質感で迫ってくる。その秘めた激情は東京に舞台を移しても冷めることなく、圧倒的な密度で全編を支配する。/「ここ何年かやってきたスタッフが集まって、いろいろあった反省点やもっとこうした方が良かったというものが積み重なって生まれた感じがしています。今のチームでの集大成になったのかなって気はしています」』

※原作ファンにはおおむね不評。知らない人は、「文学的作品として絶賛!型」、と、「二階堂ふみちゃんは最高~♪」型と、「流氷のシーンなどに感動した!型」などに分かれ、おおむね好評、とそういった感じの風評のようだー。拙者は後者、1番目のタイプに近いかのぉ~~ぅ。ふみちゃんは『地獄でなぜ悪い』等の方が断然いいので、本作の評価は普通~~~ヤワ。お口直しに『ほとりの朔子』観よう~っと。


『私の男』劇場予告編



ニッカンスポーツ。ドットコム 「私の男」に近親相姦被害者が疑問

『近親相姦(そうかん)の被害者という50代女性から、その場面について厳しい意見が飛んだ。「私は被害者です。浅野さん演じるお父さんは加害者。二階堂さん演じる花さんは、未成年だから被害者。興奮するのかとか、一般の人たちはアダルトビデオでしか認識はないと思いますが…あまり美化されてしまうと。私は50代なので恥ずかしくありません。勇気を持って言ってみました」/場内は静まりかえり、熊切監督は「難しいところを描いている…そういうことを言われるのは当然と思って描いた。うまく言えませんが、そういうことはあると思うけれど、愛はあるということを描きたかった。美化して描いたというつもりはない。そこにある厳しさをもって描いたつもりです」と神妙な面持ちで説明した。そして「映画は自分の思っている以上に、人に影響を与えると思っていて、それでも作らざるを得ないという強い思いがあって作った。質問のようなことは覚悟の上で撮った。どうしても形にしなければならないと、取りつかれたような思いで撮った映画。今日のことは、いろいろ持ち帰って考えたい」と、やや声を震わせながら思いを吐露した』

※芸術作品と現実の問題を同列に語られてもねえ~~~。これ、前半の「アハハハ」

笑いのときにも、苦虫を噛み潰すような思いで見てたんだろうなーーーー。


ウォーカープラス 二階堂ふみ、浅野忠信と命懸けのラブシーンは「寒かったけど楽しかった」と振り返る

『舞台は北海道の紋別。まずは冒頭、二階堂は流氷の海から顔を出すシーンで、見る者の度肝を抜く。もちろん、彼女自身が極寒の海に身を投じて撮影を行った。「冷たかったけど、楽しかったです」と、あっさり言う彼女。着用したセミドライスーツは気休めにしかならず、凍りつくような氷点下の温度はスクリーンからも伝わってくる。「体を張ることが面白いというよりも、ひとつの素晴らしい作品を作っているということを、現場ですごく感じていたので、何をしていても楽しかったです」。でも、実は、流氷のシーンよりも寒かったのは、浅野忠信と2人が濃厚に絡み合うラブシーンだったようだ。血塗られた関係性を示すがごとく、抱き合う2人の体に、赤い雨が降り注ぐという壮絶なシーンだ。あのシーン、実はカメラアングルの都合で、壁面が取っ払われ、外気にさらされた状態で撮影を敢行した。二階堂は「マイナス10度とか、15度でした。真水と血のりを混ぜたものでやっていたので、あれこそ命懸けというか、とにかく寒かったです」と告白。しかも、何テイクも重ねたと聞いてびっくり。「最初は1テイクと言われていたのですが、時間を置いたら、血のりにとろみがついちゃったそうで。そこにまた水を足して、4、5回はやりました」と、さらりと語る彼女。「あのシーンを特別視はしていませんでしたが、大事なシーンというか、この映画を作るのなら、なくてはならないシーンでした。だから、あのシーンをやれてすごく良かったなと思いました」。

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2人が愛を交わすシーンは、2日間に分けて撮影をした。「赤い雨が降る前のシーンも通しでやって、その後、赤い雨のシーンをやって…と、すごく大事に撮りました。2人のものすごい愛の世界を、ダイレクトに撮るというか、2人だけの世界なんだということを映す印象的なシーンでした。寒かったので、待ちの時間も浅野さんとずっとくっついたままでいさせてもらったので、あの時間、1つになれたような気がしました。浅野さんもそうおっしゃっていたし、監督に対しても、ずっと同じような一体感を感じていたと思います」。加えてこう語る。「ふたりでいる時の浅野さんの雰囲気はずっと淳悟で、何かがつながっている感じはありました。やっぱり素晴らしい方でしたね。藤(竜也)さんもそうだけど、映画のレジェンド的な存在だと思います。自分は、そういう映画人の作品を見て、映画が好きになり、この世界に入ってきました。そういう一時代を築いてきた人たちなんだと、現場でひしひしと感じました」。「40歳になったからこそ、この役に挑めた」と舞台挨拶で語っていた浅野忠信。『愛のコリーダ』(76)でハードコアポルノのアイコンとして名を馳せた藤竜也が、本作ではモラルを象徴する役どころを演じていることでも話題だ。確かに2人とも日本映画界のレジェンドに相違ないが、二階堂ふみも間違いなく、その系列を受け継ぐ映画スターとしての道を歩んでいる。そういう意味でも、『私の男』は、役者の揃った快作だ』


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日本経済新聞 「私の男」がグランプリ モスクワ国際映画祭 浅野忠信さん最優秀男優賞

『第36回モスクワ国際映画祭の授賞式が28日開かれ、コンペティション部門に出品された熊切和嘉監督(39)の「私の男」が最優秀作品賞(グランプリ)を受賞した。主演の浅野忠信さん(40)には最優秀男優賞が贈られた。日本映画の最優秀作品賞獲得は「生きたい」(新藤兼人監督)以来15年ぶり。最優秀男優賞は「ふるさと」の加藤嘉さん以来31年ぶりとなる。/モスクワ国際映画祭では「解決できない関係にある男女の愛に取り組んだ才能と大胆さ」が評価された。熊切監督は台湾に滞在中で、映画会社を通じて「今までで一番やりたい放題やらせてもらった」などとコメントした。日本で別の作品を撮影中の浅野さんも「作品への意気込みや思い入れは誰にも負けなかった」と喜びの談話を発表した。モスクワ国際映画祭はフランスのカンヌなどに次ぐ世界的な映画祭。これまでに新藤監督が3回、黒沢明監督が「デルス・ウザーラ」で、最優秀作品賞を受けている』


●浅野さんトロフィーに笑み 映画「私の男」受賞で会見


・第36回モスクワ国際映画祭で最優秀作品賞と最優秀男優賞を受賞した「私の男」(熊切­和嘉監督)の浅野忠信さんと二階堂ふみさんが30日、東京都内で記者会見した。モスク­ワから届いたトロフィーを手にした2人は「いい重み」と満面の笑みを見せたー


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◎よくよく原作ファンの意見を集めてみると、「映像化して欲しい所はしてくれたからまあ満足。 奥尻から紋別に至る夜の樹林ドライブ、紋別の流氷、ここらは是非映像化して欲しかったのでよ良かった」というもの多し。原作レビューサイトをひとつご紹介しるー↓


Akira's VOICE 私の男

『肉欲まみれのドロッドロな話かと思ってたら,人間の持つ「氷点」のような原罪を,じわじわと描いたドラマでした。/深い闇でもあり,胎内にも似た神秘も伝える大きな海を背景に,反発しながらも惹かれ合う強烈な血の繋がりのエネルギーを感じて,禁断の愛なのに,「駄目!」「最低!」の言葉で片付けられないオーラを放っていた。/母性と女性を欲した男。抗いきれなかった行動は勝手・・・。残された花のその後が気になる。美郎が遊び人ぽいし・・・。さかのぼる展開と,愛憎のドラマは面白いけど,書き足らないと思えるところもあって,人物たちの葛藤が上辺だけに留まり弱い印象も受けました。/第138回,直木賞受賞作』

※あー、なるほど、「氷点」みたいな世界観もあるのかーー。ちょっと雰囲気は

判り掛けた様な気がするーーー。でも、原作は多分読むことはないかなぁーーー。


●メイキング


※ラストで、二階堂が何言ってるかわかりにくいように撮ってる演出も

何だかな~~、って思っちゃった。山口百恵の「美・サイレント」かよ!

つってー(古い?判る人少なかろうよ!ゴメーンネ~)


☆シネマドリ 北海道の部屋&東京の部屋 詳細

海の中にいるような、ふたりだけの特別な空間


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※本作の浅野にはあまり魅力を感じなかったなぁーー。『寄生獣』の後藤

は頑張っておくれよ~~~~~~う!!


☆オマケ 浅野さんのお茶目なインスタグラム画像

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※ヒダリーとツーショットの後藤。ンププププ




ほぼ日手帳」より、“日々の言葉”

■3月7日の言葉:アパレルの販売員をしている私。お客様の試着したいとの申し出にテンションも高く、「もう、ぜひ!」と言いたかったのですが、全部まとめて「もひ!」と言ってしまいました。お客様が笑ってくださったのが何よりの救いです‥‥(『今日の言いまつがい』より )


◎関連リンク

・「モヒる」という言葉が、、、あった!

同人用語の基礎知識 モヒる

『「モヒる」 とは、無法状態で暴れまわり略奪したり、他人に迷惑をかけることです。元ネタ としては、マンガ や アニメ で大ヒットした 「北斗の拳」(武論尊/ 原哲夫/ 集英社/ 少年ジャンプ/ 1983年~1988年/ アニメ/ 1984年10月4日~1988年2月18日/ 109話+43話) に登場し、村を襲い村人を苦しめる 「モヒカン族」(モヒカン刈りにトゲトゲのついた革ジャンを着こみ、バギーやバイクで移動する雑魚敵) からとなります』

※因みに、あだち充が考え出した魔法の台詞は、「モヒ♪」じゃなくて、「ムフ♪」


「今日の歴史出来事カレンダー」より、“今日も明日も歴史的一日”

飛鳥時代》天武3年(674年)3月7日:日本産の銀が初めて献上される

・・・この日、対馬国により、朝廷に銀が献上されたとの記録が「日本書紀」に見えます。日本産の銀に関する最初の記録であり、日本初の銀産出であるとも言われていますー


細かすぎて伝わらない関連動画や雑学、感想など


◎関連動画

くまモン銀山温泉に出現



◎関連雑学

『16世紀後半から17世紀前半、世界産銀量の約3分の1を占めた日本銀のかなりの部分が石見銀だったと考えられています。石見銀は高品位で海外に多量に輸出され、アジアとヨーロッパ諸国を交易で結ぶ原動力となり、日本に鉄砲やキリスト教などの西洋文化をもたらし、日本鉱業技術の先駆けとなりました』