【1980 ケラリーノ・サンドロヴィッチ作品】DVD

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ケラリーノ・サンドロヴィッチ監督作品『1980』を、ようやくDVDで鑑賞す。実はこれまで何度か借りて来ては、観れずにそのまま返していた作品(モタイナーーイ!)。気軽に観れそうでいて、そこそこ上映時間が長い、というのがネックだった。今日はたまたま時間がたっぷりあったので、ケラさん(元・空手バカボンであり、その後、有頂天というバンドのヴォーカルもやってたオッサンである♪今や演劇界の寵児!)ワールドを堪能する事ができた!!!

faceさんの映画レビュー
上記レビューからあらすじは引用させてもらう。
《引用》
『主人公は、テクノポリスTOKIOに暮らす10代、20代、30代の羽柴三姉妹(ちなみに異母姉妹)。1980年12月9日(つまりジョン・レノン暗殺の翌日)、1年間行方不明だった次女・レイコが突然舞い戻るところから始まります。数年間続けた、売れないB級アイドル(芸名:一之江キリナ)をスッパリと辞めて、教師になるべく、高校の教育実習へやって来たレイコ。その高校には、教師として働く長女カナエ、生徒として学ぶ三女リカ、さらに校長として働く父・誠十郎が在籍しています。異常に惚れっぽい性格のレイコは、これまで数え切れない男性遍歴を持ち、元マネージャーに暴露本を書かれる始末。カナエは、夫が“ノーパン喫茶”へ行ったと疑い、別居中。リカは、所属する映画研究会が撮影する16mm映画でヌードになるか、悩んでいます。それぞれが問題を抱える三姉妹は、残りわずかの1980年をどう生き抜くのか?!』

“演劇っぽくてつまらない“という批評文をこれまでよく目にしていたので、若干心配していたのだが、そんな空気はちっとも感じられず(演劇畑の人が大勢出てはいたけど)、とてもとても映画的な、伏線の練られた、面白い群像劇に仕上がっていて大満足!!特に、1980年の小道具、ファッション、ニュースなどに、あの時代の雰囲気が随所に散りばめられていて、ムッチャ懐かしの空間にいざなわれた。
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特に良かったのは、三姉妹の一番姉を演じた、犬山犬子さん!!!このキャラクターにむっちゃ共感しまくリング。学校の先生らしい、理論的な喋り方なんだけど間が抜けているというか・・(きっとあの声質のせいなんだろうな)不思議な魅力をふりまいてた。4~5個、こらえられず噴き出した台詞があったよw一つだけ、お気に入りを記しておきたい。観てない人にはワケワカメだろーが・・・自己満足のため。
ずるい男、と書いて、安眠マクラ!
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次女を演じるともさかりえは、最初チョット違和感あるが、ビッグスター歌手・東馬健(演じるはミッチー、及川光博!)と絡み始めてから俄然良くなっていく♪途中で、キャラの性質変わってるで~!と、チョット思ったけれど・・・細かいとこは気にすまい!!
三女の役の、蒼井優タン!!これはもう、鉄板!安心して見ていられる、スンバラシの映画女優!!普段のサラサラ髪質ではなく。聖子ちゃんカットでちょこっとモサい感じなのもグッド!!彼女を慕う、ヲタク青年が途中、魂の告白をするシーンには、一瞬、空手バカボンの匂いがしたや(どんな匂いやッ!)。
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Movie Walker レポート
ウォークマン、留守番機能付き電話、インベーダーゲームが最先端だった時代、そう、自分も確かにあの時代に生きて、息をしてたんだ。。。そういう感覚が、何とも心地よいラストシーンへと繋がって行く。テクノはある意味、人と音楽との関係を、変革した画期的な発明だったかもしれないなぁ~~と漠然と感じる。集団から個へ。温かみのある生の音から無機質な電子音へ。三姉妹が見つめる東京の空を見ながら、ボクもまたあの頃(中三だなw)の自分を思い出して、YMOのライディーンを聴いた。そう言えばケラさんは、1980年頃「テ~ク~ノ~~~♪テクノライディ~~ンン~~~~~♪」などと、デタラメな歌詞をつけて、大槻ケンヂらとがなりまくってる青春真っ只中だったんだわな~~~。ビバ!1980年!ビバ!ケラリーノ・ワールド!