『オアシス』将軍とお姫様

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※「年度別TSUTAYAお勧め映画ランキング」のコーナーというのがあって、
「これ、全部観てるな~」などとツラツラ眺めていたら・・・2000年
度の第二位に知らない作品があった!韓国映画の傑作らしい、との情報
も得て、さっそく借りてみることにー

eiga.com 作品情報 『オアシス』
■解説:前科者の青年と脳性麻痺の女性が、お互いの愛をどこまでも純化させ貫く姿を痛ましくもピュアに描いた衝撃のラブ・ストーリー。監督・脚本は「ペパーミント・キャンディー」のイ・チャンドン。2002年ヴェネチア国際映画祭で監督賞と新人賞(ムン・ソリ)を受賞。出演は「ペパーミント・キャンディー」のソル・ギョングムン・ソリ
■ストーリー:暴行、強姦未遂に続いて、今度はひき逃げ事件による2年6ヵ月の刑を終えたばかりの青年ジョンドゥ。出所して家族のもとに戻った彼を、誰も快く迎えてはくれず、疎ましい感情を隠そうともしない。ある日、ジョンドゥはひき逃げで死なせてしまった被害者の遺族を訪れる。しかし、一家は引越しの最中で、部屋にはコンジュという女性一人が取り残される。彼女は重度の脳性麻痺のため手足が不自由で、発語にも重い障害を抱えていた。兄夫婦は彼女の名義で障害者用の大きなアパートを手に入れ、そこへ移って行ってしまったのだ。ジョンドゥはひとりぼっちのコンジュのことが気になり始め……
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■スタッフ:/監督イ・チャンドン /脚本 イ・チャンドン /製作 ミョン・ゲナム /撮影 チェ・ヨンテク /美術 シン・チョミ /音楽 イ・ジェジン
■キャスト:ソル・ギョング(Hong Jong-du) ムン・ソリ(Han Gong-ju) アン・ネサン(Hong Jong-Il) チュ・グィジョン(Jong-Sae's Wife) リュ・スンワン(Hong Jong-Sae)
■作品データ:/原題 Oasis /製作年 2002年 /製作国 韓国 /配給 シネカノン /上映時間 132分 /映倫区分 PG12
■受賞歴
・第59回 ベネチア国際映画祭
(2002年)
  特別監督賞・・・イ・チャンドン
  マルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)ムン・ソリ  
※寡作にして、打率最強のイ・チャンドン監督。過去作は何を観たかな~~?

ウィキペディア イ・チャンドン
『来歴:1954年4月1日、韓国の大邱で生まれる。1970年代後半から民主化運動の中心的存在として活動した。1980年に慶北大学校師範学部国語教育学科韓国文学部を卒業。その後、1981年 から1987年まで教師生活を送っていた。また、1987年には小説「戦利」を発表。同作で東亜日報新春文芸賞を受賞した。1993年に「그 섬에 가고 싶다」の脚本を執筆し、映画界に進出。1997年に長編「グリーンフィッシュ」で映画監督としてデビューした。1999年の「ペパーミント・キャンディー」は国内で一部の熱狂的なファンを生んだ。海外でも翌2000年の第53回カンヌ国際映画祭の監督週間部門に出品され、カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭とブラチスラバ国際映画祭では審査員特別賞を受賞した。2002年の「オアシス」は第59回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門に出品され、銀獅子賞 (監督賞)を受賞した。翌2003年には盧武鉉政権第1期内閣の文化観光部長官に就任。2004年にはレジオンドヌール勲章オフィシエ章を受賞。2007年の「シークレット・サンシャイン」は主演のチョン・ドヨンカンヌ国際映画祭女優賞をもたらした。2010年の「ポエトリー アグネスの詩」は第63回カンヌ国際映画祭脚本賞を受賞した』
※お次は『ポエトリー アグネスの詩』ダナ♪

●トレイラー


こねたみっくす 『オアシス』
『ただどこにでもいる恋人たちのように愛し合いたいだけ。お互いを慈しみ、優しい笑顔で好きな人の隣に座っていたいだけ。そんな将軍と姫の心模様だけを見事に抜き取ったこのポスター。/イ・チャンドン監督に脳性麻痺患者に対する憐みを描く気などは一切ない。ただジュンドゥを健常者と同じ「一人の男」として、コンジュを健常者と同じ「一人の女」として描いているだけ。それだけなのに、こんな凄い映画が撮れるなんて…。やはり韓国映画界の才能は本当に恐ろしいです』

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※全編観終わった後で、このポスター・ヴィジュアルを改めて見返すと、
確かに切なさマックス甦ってくるんだワイナーーーーー。

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※コンジュ、健気に口紅を塗ろうとする、のシーン。

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※主人公のジョン・ドゥはどことなく笑い飯 哲夫に見える時があったー。
ジョン・ドゥの頭カシコかったらヴァージョン、が哲夫かもーーーw

kaiのネタバレ映画館 美しさの概念を揺さぶる恋愛劇……『オアシス』(2002年 韓国)
『本作は、「シークレット・サンシャイン」の監督イ・チャンドンの二作目。一見スタティックな、しかし計算し尽くされた物語展開で、じわじわと観る側を引き込んでいく手法は、共通するものがある。2002年のベネチア国際映画祭において、監督賞や国際批評家協会賞を受賞し、韓国映画の存在感を世界に知らしめたのもうなずける傑作だ。
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何より、ヒロイン演じるムン・ソリが素晴らしい。「家族の誕生」では、適齢期をすぎようとする女性の焦りと、それから十数年を経てすっかり貫禄あるおばさんになった変化を見事に演じ分けていたが、この映画では、重度の脳性麻痺患者という難役。思うように身体を動かすことができず、歩くことも困難。顔は常にひきつっている。彼女は大学在学中、ボランティアで脳性麻痺の子供たちと接した経験があった。出演を決めた後、役づくりのため、障害者の施設で何日かを過ごした。また、車椅子でレストランに入ってみて、障害者が周囲からどんな視線にさらされるかも、身をもって体験したという。/とにかく全身を不自然に歪めていなくてはならないので、撮影は一日10分が限度、演技が終わるとマッサージを受けるなどケアにつとめたが、それでも撮影終了後、骨盤が歪んでしまい入院しなければならなかったそうだ。
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同じような身体障害者の恋をテーマとした「ジョゼと虎と魚たち」(2003年、犬童一心監督)で下半身麻痺の女性を好演した池脇千鶴は、なにせ上半身は健常者と変わらないし、もともと可愛らしい顔立ちなのだから、妻夫木聡演じる相手役が彼女を好きになっても、別に不自然ではないし、観ていて眼を背けたくなるような気分は味わわずにすむ。/一方、この映画のムン・ソリは、本当に眼を背けたくなるくらい、重度の脳性麻痺患者になりきっていた。最初は、彼女が出てくるだけで、不快な気分を味わったことは否めない。ところが不思議なことに、映画が進むにつれ、次第にこのヒロインから眼を離せなくなってくる。ひとつには、彼女が抱える背景が理解できてくるにつれ、ただ、獣のように呻いているだけのように見えた彼女が、一人の女性としての悲しみや喜びを抱えており、そしてムン・ソリがそういった感情を繊細に表現していることに気づかされてくるのだ。やがて、不快感は消え、同情や憐憫ではなく、一人の恋する女性としての彼女に共感を抱くようになり、心の底から応援したくなってくる。/ムン・ソリは、この役を演じることを周囲から止められたそうだ。迷う彼女にイ・チャンドン監督は「美の概念を変えよう」と説得したらしい。結果的にムン・ソリベネチア国際映画祭で新人演技賞に輝き、その苦労は報われた』
※けっこう、『ジョゼ』を想起するブロガーが多いようだー。
比較論を書いている人が多々見られる~。観終わった後、かなり
の確率で、価値観に変化が起きる映画って、イイよなぁーーー。

●いくつかの場面


★超映画批評の前田有一氏が絶賛してるゾー。。。
超映画批評
『(前略)その映像表現と心理描写には非凡なものをいくつも感じ取ることができる。一つだけ書くと、映画の前半で障害者の彼女が、天井に反射する光を見るシーンがある。ここではCGが使われ、あるものが表現されるが、この場面の映像的な美しさは筆舌に尽くしがたい。後々語り継がれるであろう、名場面だ。
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/世の中から疎外された者同士の壮絶で美しい恋を、彼は完璧に表現した。この映画では、一般にタブー視されるある事も描かれている。奇麗事やできすぎなお涙頂戴ドラマとは違う、実に骨太な演出だ。映画が始まった瞬間から、予想もできないラストシーンまで、我々観客の興味をつかんで離さない。障害者を題材にした映画でこれ以上の作品は、恐らくもう、当分の間現れることはないだろう。世の中に強い問いかけをしたこの見事な作品を作った人々に、私は心より拍手を送りたい。/テレビでは決して見ることのできない、これぞまさしく映画。長年連れ添った夫婦や、まじめに語り合える気のおけない友人たち、心を許し合える大切な人と一緒に、ぜひ鑑賞してほしい。『オアシス』は、今週どころか、本年度を代表するであろうオススメ作品だ』

シネマコリア 『オアシス』 -純粋なるものの結晶-
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『コンジュが脳性麻痺のない姿になって、ジョンドゥとデートしているコンジュの夢想のシーンがいくつかある。辛い現実から自由になりたい、という思いからだろうか、楽しそうな空想の場面は観ていて少し心も痛む。その夢想の場面のひとつ、地下鉄の駅でコンジュが歌う歌はムン・ソリが施設で会ったオンニ(お姉さん)が好きな曲だったという。ムン・ソリ脳性麻痺の女性を演じるために実際に施設で過ごし、ふたりのオンニと特に親しくなって食事や映画などにも出かけるようになった。演じることの困難さやプレッシャーを感じた時も「大好きなオンニを演じるのだからうまくいく」と思ったそうだ。(中略)
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白の映像が心に残る。白は無垢の色、そして自由の象徴のようだ。蝶は魂の化身と聞くが、鏡の破片が映す白い光が天井で踊って、やがて蝶に変わって飛び立つ場面は、コンジュの魂が不自由な肉体から解き放たれ自由になったことを象徴しているようだった。映画の終わりのほうで部屋の中に白い塵が舞う場面も蝶のようにふわりとした飛翔に見えて、ふたりの魂もふたりの愛も自由なのだという希望を抱かせる。ムン・ソリが映画について「2人の愛は、彼らの人生において唯一のオアシスだったのだと思います」と語っていたように、ふたりが愛をまっすぐに伝えあう姿はオアシスのようにみずみずしい輝きで魅了する。ふたりの絆、魂の楽園を描いた愛の賛歌「オアシス」。観終わった後もしばらく余韻が消えない作品である』
※コンジュが瞬間的に健常者の姿に戻るシーンは都合4回ある・・。個人的には
これちょっと多すぎた。1回だけ。地下鉄のホームで歌う、あのシーンだけに絞
ってくれてたら、個人的神映画トップワンだったろうなぁー。・・・無い物ねだり?

◎みんなのシネマレビュー(ここはネタバレし放題なので、まだ観ておられ
ない方は、すっ飛ばして「タワレコ手帳&今月の日めくり」にいってチョーダイ)
みんなのシネマレビュー オアシス
『●壁のタペストリoasisは空想の楽園の舞台だが、彼女が怖がる影を消すために彼のとった必死の行動には涙がこぼれる。それにしても食事を断られる場面など韓国では障害者に対する理解がこんなにないのだろうか。勢いのある韓国映画だが他の甘い・悲恋といったラブストーリーとは一線を画す作品で、監督のイ・チャンドンはじめこのメンバーは別格の感がある。あまりに演技が素晴らしいので甘めの9点。【キリコ】さん 9点
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●オアシスのタペストリーに木の影が不気味に揺らめき、風が窓を打つ音、ラジオの音、犬の泣き声、車の音などが重なったオープニングからなにやら見せてくれそうな予感。全編を通じてムン・ソリソル・ギョングをドキュメンタリータッチで追うように、手持ちカメラで撮られた映像がテンポよく展開していきます。障害者と前科者の2人をそれぞれの家族が、自らの打算や体裁に利用しているのですが、厄介者をせいぜい利用させていただこうといった風情でそこに悪意を感じさせない、悪意のなさが、一般者のこの2人への距離感を象徴しているようです。車椅子にのったムン・ソリが空を見上げ、空からムン・ソリの表情を捉えたショット=天上からのショットの次シーンに牧師様が登場しますが、後半、牧師様の祈りの最中にソル・ギョングが警察から逃亡するシーンにより、実はすべてをお見通しであるはずの神でさえも、2人のことはわかっていないんだなー、と少し切なくさせられます。そして、夜間にひたすら木を切るシーンは、涙があふれるほどの名場面。ラジオのボリュームをマックスに応えるムン・ソリ、その視線から捉えた眼下のソル・ギョング、パトカーの音、近所からの苦情、それらが混ぜんと見ている者に迫ってきます。【彦馬】さん 8点
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●衝撃的だったのはラストの手紙だ。刑務所を出たら、おいしいものをごちそういたしまする、などとのんきにのたまうジョンドゥ。明るい日差しの中で一心に掃除を続けるコンジュと、とぼけた音楽。冤罪の悲劇なんて、どこ吹く風といった雰囲気。気が抜けて、思わず笑ってしまった。ああ、この二人は「無敵」なんだな、と思った。誰であれどんな出来事であれ、二人を引き裂くことはできないんなだと。【no one】さん 7点』
※ラストの展開を、ハッピーエンドと捉える人と、バッドエンドと捉える人がいて
非常~~~~に興味深い。因みにワチクシは、【no one】さんの「無敵」という感
想にいたく共感できた。ハッピーエンドだよ、やっぱりこれって!!



タワレコ手帳&今月の日めくり(8月は「孤独のグルメ 万年カレンダー」)

(詳細は、8月1日の日記を参照のこと!)

☆本日8月11日(木)の、音楽関連の情報

【出来事】
・クール・ハーク、ヒップホップの始まりとされるパーティーをNYで開催(1973)/KARAがシングル「ミスター」で日本デビュー(2010)

【誕生日】
ジョー・ジャクソン(1954)/チャーリー・セクストン(1968)/アリ・シャヒード・ムハマド(トライブ・コールドクエスト:1970)/アンディ・ベル(ライド、ビーディ・アイ:1970)/谷山紀章GRANRODEO:1975)/ベン・ギバード(デス・キャブ・フォー・キューティー:1976)/木本花音SKE48:1997)

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ケンコバ KARAについて語る


☆本日の、五郎さんのつぶやきは・・・

カレーは強い。どこの国の誰と戦っても、最後は自分の世界に引きずり込んで、勝つ。

★状況解説・・・北千住のライカノというお店のタイカレーを食した後の一言!


※カレー最強説。翌朝のカレー最強説。など色々なヴァージョンあり!

●【孤独のグルメ】北千住 タイカレーと鶏の汁無し麺 タイカレー【聖地巡礼

※パチモン五郎w サイコーーー!

細かすぎて伝わらない関連動画・関連サイト、そして身も蓋もない感想ナド


☆カレーといえば、これでしょ!
筋肉少女帯 - 日本印度化計画PV


ヤフー知恵袋 夕食の残ったカレー。翌朝食べると美味しく感じる。なぜ?
『一晩ねかせたカレーが美味しい訳。① 具材のもつ旨み成分や甘み成分がソースに溶けだしコクが増す。肉・野菜・香辛料に含まれる糖質やタンパク質、アミノ酸などの成分が微妙に絡みあうことで、独特の「コク」が生まれる。 ② ブイヨンも一晩ねかせることで「冷ます」と「温める」が繰り返され、素材の旨み成分がよく混ざりあい、熟成が進むため。③ カレーのスパイスは、じっくり余熱で加熱されることで、熟成された奥深い香りと風味になる』

ジョニーAの独り言:夏場は食中毒菌の一つである「ウェルシュ菌」が大量に増殖するので、翌朝のカレーは危険である、との記事もいっぱいあった。「カレーの食べ残しは、早急に冷たくすることが大切なんだそうな。ヘェーヘェーヘェ~