25日~29日は「漱石祭り」②イヤタダノオウチャクキカク・・・

25日~29日は「漱石祭り」②イヤタダノオウチャクキカク・・・

☆書籍「元気が出る言葉」&サライ「日めくり漱石」をお届け♪

(詳細は、1月2日の日記を参照のこと!)

☆さ~~て、本日12月26日(土)の、「元気が出る言葉」は~?

『あの人の・・・。白い胸など見なければよかったと思った。その記憶がうすらぐまでは くるしむかも知れないという気がしたが、助左衛門の気持ちは一方で深く満たさせてもいた。会って、今日の記憶が残ることになったのを、しあわせと思わねばなるまい。』
出展:「蝉しぐれ」(文藝春秋
発言者:藤沢周平 (小説家 1927年12月26日~1997年1月26日)
『解説:藤沢周平は戦後から活躍を始めた最も人気と実力のある時代小説作家だ。藤沢の作品に出てくる者たちは必ずしも幸せでもないし、むしろ暗い状況に置かれている者たちだ。しかし、彼らは我慢強く、粘り強く生きていく。藤沢には失敗作がないといってもいい。なかでも「蝉しぐれ」は一番人気のある作品だ。人は必ずしも好きな相手と添い遂げられるとは限らない。それでも一瞬の大切な思い出だけを胸に秘めて、人は幸せに生きることもできるのだ。「蝉しぐれ」を読める幸せを感じてほしい。』

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◎関連書籍、楽曲、映画(ドラマ)などなど・・・

Amazon 蝉しぐれ (文春文庫) 藤沢周平 (著)
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『■内容紹介:清流と木立にかこまれた城下組屋敷。淡い恋、友情、そして忍苦。苛烈な運命に翻弄されつつ成長してゆく少年藩士をえがく傑作長篇。/■登録情報:/文庫 470ページ /出版社 文藝春秋 /言語 日本語 /ISBN-10: 416719225X ISBN-13: 978-4167192259 /発売日 1991/07 /梱包サイズ 15 x 10.8 x 2 cm /おすすめ度 5つ星のうち 4.5 /■カスタマーレビュー:kotarin 5つ星のうち5.0 「時代小説なのに、こんなにも瑞々しい詩情が」2015年9月11日・・・少年から青年になろうとする主人公・文四郎が、海坂藩という東北地方?の架空の小藩の中で、自己を確立していく物語です。様々に権謀術数の渦巻く藩内の政争に巻き込まれながらも、刎頸の友二人に助けられて困難と挫折を乗り越えて行きます。ストーリーもさることながら、情景描写が具体的で素晴らしくすぐに感情移入できるように配慮されています。とくに、田舎育ちの私には。(^_^; ) /長編ではありますが、甘酸っぱい詩情に満ちた内容で他の方のレビュー通り、傑作の名に値する小説だと思います。』

●TVドラマ 「蝉しぐれ」 予告編


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※映画はようつべで無料視聴できますぞ♪

☆本日の、『日めくり漱石』は・・・
サライ 「夏目漱石」の記事一覧

“私は淋しい人間ですが、ことによるとあなたも淋しい人間じゃないですか(『心』より)”

【明治33年(1900)12月26日、33歳の漱石】ロンドンの漱石、初のクリスマス体験を妻・鏡子に手紙で報せる

今から116年前の今日、すなわち明治33年(1900)12月26日、33歳の漱石は英国ロンドンにいた。もうあと数日で19世紀が終わり、新しい世紀がやってこようとしている。夜の帳がおりた下宿の部屋にひきこもると、自然と、机の上に置かれた封筒に目がいく。それは、昨日、日本から届いた手紙だった。差出人は妻の鏡子。11月17日に投函されたものが、はるばる海を超え、偶然、12月25日に到着した。筆不精でなかなか手紙をくれない妻からの便りが、クリスマスの日に届いたことが、漱石の気持ちを和ませていた。

この頃、日本にも「クリスマス」というものの存在は伝わっている。だが、もともとヨーロッパで受け継がれてきている風習の実際までは、ほとんど知られていない。漱石はヨーロッパのクリスマスのありようを、下宿の主人や主婦らから聞き、その一端を身をもって体験した。ペンをとった漱石は鏡子宛ての返書をしたためながら、そのことにもふれていく。《昨日は当地の「クリスマス」にて日本の元日の如く頗る大事の日に候 青き柊(ひいらぎ)にて室内を装飾し家族のものは皆其(その)本家に聚(あつま)り晩餐を喫する例に御座候 昨日は下宿にて「アヒル」の御馳走に相成候》

ヨーロッパでは自宅にクリスマスツリーを飾り、家族が集まって神に感謝しつつ晩餐を囲み、和やかな中にも厳かなひとときを過ごすのである。七面鳥でなくアヒルを供されたのは、下宿の主婦の好みか、もしくは台所事情によるものか。漱石は、親友の正岡子規宛てにも一筆啓上することにした。旅好きの子規のために、ロンドンの賑やかな都会ぶりを伝える絵葉書を選び出し、その余白にびっちりと文字を書き込んでいく。《其後(そのご)御病気如何 小生東京の深川の如き辺鄙に引き籠り勉学致居候。買度(かいたき)ものは書籍なれどほしきものは大概三四十円以上にて手がつけ兼候(略)御地は年の暮やら新年やらにて嘸(さぞ)かし賑かな事と存候 当地は昨日は「クリスマス」にて始めて英国の「クリスマス」に出喰わし申候》

漱石はさらに、異国で初めてのクリスマスと正月を迎える自身の思いを詠み込んだ俳句も書き添えた。《柊を幸多かれと飾りけり》《屠蘇なくて酔はざる春や覚束な》/この葉書は、年明け2月14日に子規のもとに到着する。もはや立って歩くことも叶わぬ病床の子規は、葉書の写真と文字を食い入るように見つめ、嬉し涙を流さんばかりに喜ぶのだった。

細かすぎて伝わらない関連動画など

省略

ジョニーAのつぶやき:漱石とクリスマスのミスマッチが面白い。。。