【パッチギ!をDVDで観た】肩の力が抜けたオダジョー最高ッ!
見たことないんだが・・・。話を聞いてると昔に比べて丸くなったんじゃないかという気がする。
十数年前ぐらいか、ラジオ番組やなんかにゲスト出演した時の、歯に衣着せぬ爆弾発言の数々は、
今思い出しても冷や汗が出そう。でもそこが、おもろいオッチャンぶりを発揮していたものだ。
【ネタバレ】井筒作品「ガキ帝国」と「岸和田少年愚連隊」と「のど自慢」を程よく混ぜ合わせて、山田洋次作品のテイストを最後にチョビッと味付けしたような、そんな映画でした。ケンカシーンでの台詞の応酬は、いつみても天下一品!!見事な緊張と緩和の笑いです!ただ、個人的には、この作品のもう一つの核であるラブストーリー(主役二人のロミオ&ジュリエットもどきエピやヒロイン兄と恋人との妊娠エピなど)とのコンビネーションが少し悪い感じがしてしまいました。笹野高史演じる朝鮮人のオヤジが主人公に向けて放つ強烈な一言、「お前らな~んも知らんやろ!」は良いのだけれど、そういう過去を知らない若者同士が喧嘩しまくるのとは、また次元が違うのでは?と妙に冷静に比較・分析してしまったのです。前田吟や先述の笹野高史の熱演はやや山田洋次風味でお説教臭いし・・・歴史のどうたらこうたらいう説明は、いっそのこと、あの能天気な自由人・オダギリジョーに全て任せてしまったら良かったかもしれません。“世界は愛で変えられる”のキャッチコピーもゾクゾクッ!と寒気を感じてしまいます。井筒さんっぽくないんだなぁ~。
まぁ、いろいろ不満な点ばかり書いてきましたが、それ以上に素晴らしいシーンも多かったのでそれを記して感想を締めくくります。『オダジョーのセリフ「い~つか一つになりたいもんやねぇ~~~」のイントネーション』『ボーリング場での超完璧なドロップキック』『公園での大友康平との出会いからラジオの勝ち抜き選手権出場までのストーリーの強引さ』『ギターを川へ投げ捨てるところの魂の演技』『大阪ホープに混ざっていた「地獄甲子園」コンビの坂口拓&土平ドンペイ』あれれ?本編に全然関係ないとこばっかしやん!w