【寝ずの番 第二夜】

昨日書いた、邦画『寝ずの番』の感想の続き。原作本をもう一度全部読み返して、つれづれに考えた事をば、書く。まず、何となく上方落語の世界として観るには違和感があった、と述べた昨日の感想だが、もう少し正確に言えば、笑福亭松鶴門下の弟子たちとはイメージがかけ離れていた、とすべきだろう。あれからいろいろと考えを巡らせるに、笑福亭ではない、他の一門に置き換えたらどうか?という視点が欠けていたように思う。上方落語がすべて、松鶴さんとこみたいに雑多で変態チックな人々の集まりばかりとは言えない。いわゆる、もう少し知的で、上品で、ある種アカデミックな趣のある一門だってあるわけで・・・。そう。故・桂枝雀門下のお弟子さんたちを思い描いていれば、もう少し映画の世界に感情移入することもできたかも知れない。割とメンツの構成が似ている気がするのだ。チョト比べてみよう。


まず、長門裕之さんと桂枝雀師匠、中井貴一桂べかこ(現・南光)じゃあないかと・・・

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松鶴師匠というよりは、コッチかなぁと思う。スキンヘッドにしてもう少しおどけるシーンを足せば完璧じゃないかな。。べかちゃんは、自称“落語界の高倉健”と名乗ってただけあって、なかなかのイケメンやしw


笹野高史桂雀三郎、木下ほうかは桂雀松あたりが、年恰好などピッタシかとw

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雀三郎さんと言えば人情味あふれたおっちゃんキャラが個性的。焼肉ヨーデルの歌が有名だ。木下ほうかのイヤ事は、雀松さんの説教に通じる気がした。。


そうなると岸部一徳桂九雀、残るプリンプリン田中章桂雀々の位置になるんじゃないかぁ~~?

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九雀さんは物静かな感じで、枝雀さんの英語落語あたりを、きっちり踏襲していけそうな、一門の頭脳的な存在なのでバッチリかと(しかし不器用で芽が出にくい辺りも劇中の橋弥さんとダブるかもw)。雀々さんは賑やかしの代表で、いると場が大いに明るくなるキャラ設定が似ているんちゃうかな?雀々さんの自称“ゾウリムシ”に対して、田中章さん演じたハゲの橋七は、“マルムシ”って感じだったけどw


改めて読んだ原作は、やはりエピソードのメリハリがうまくついていて素直に笑える。映画はイマイチ、大ネタと小ネタのバランスが拙かったような気がした。(あっさり会話で済ましたらいいとこを回想で長々やってみたり、主要なオモシロ話を省略してしまってたり・・・)

個人的には、一番弟子の橋次さん(笹野高史が演じた)の、高座と客席の間に道路が走ってた、って話、アレ一番好きだったなぁ~~、飛ばしてもらいたくなかったなぁ~~~残念ッ!


あと、橋次さんの死因は、階段から転げ落ちての打撲、というくだり、やはりらもさんを連想させるので変更したのかなぁ~。僕はむしろ残しといて欲しかったが。。。代わりに高岡早紀チャンの妖艶なエロシーンが入ったから、結果オーライかもしんないけどw まぁ、あんまりリアルなエピじゃあなかったな。



お通夜と言えば、昔、2chでお通夜(寝ずの番)をしているのを紹介したことがある。もっかい貼ろうっと。

2ch名作スレ


こういうのは新しいんじゃないかと思う。故人を偲んで、夜中じゅう、思い出話をカキコして寝ずの番をするっての。お酒でも飲みながら、しみじみといろんな逸話、エピソードを読んで故人の冥福を祈る・・・遠い親戚の人も参加できるし、魂は時空を超えてどこにでも行き来できるから、故人も各地に飛び回ってお別れを言えるんじゃないかな???


とか思って、らもさんの2chスレ探したら、あったね、あった。お亡くなりになった日から数日間、追悼ライブも含めて、みんながらもさんのためにカキコしているや。あぁ、参加しとくんだった。今からでも遅くないな。書き込もう。皆さんも是非・・・。

2ch 【酒神 中島らも死去】


追悼ライブの詳細など、詳しく紹介されている。今更ながら、参加できた人を羨ましく思うなり。。

らもんの一生


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