【ブロークバック・マウンテン&リバティーン】偏愛のハシゴ

禁断の愛を描く『ブロークバック・マウンテン』と、自由奔放な愛を描く『リバティーン』、、、ある意味、テーマは真逆とも言えるこの偏愛映画2本を、本日神戸にてT嬢を伴い、劇場のハシゴまでして観て参った。では『ブロークバック~』の方から。


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ブロークバック・マウンテン 公式サイト

ヤフームービー ストーリー解説

《引用》

●解説: 保守的なアメリカの西部で、20年以上にも渡って男同士の愛を貫いた2人の“普遍の愛”を描く人間ドラマ。2005年のヴェネチア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞したほか、数々の映画賞にノミネートされている話題作。主演はヒース・レジャージェイク・ギレンホールが20歳から40歳までの年齢も繊細に表現した演技を見せる。監督は『グリーン・ディスティニー』のアン・リー。ブロークバックの山々を美しく映し出した映像にも注目。

●ストーリー: 1963年の夏。ワイオミング州ブロークバック・マウンテンでイニス(ヒース・レジャー)は羊番の仕事を始める。たまたま一緒に組んで仕事をしていたジャック(ジェイク・ギレンホール)との間に友情が芽生えるが……。

製作年度 2005年  製作国・地域 アメリカ  上映時間 134分  監督 アン・リー  製作総指揮 ラリー・マクマートリー 、ウィリアム・ポーラッド 、マイケル・コスティガン 、マイケル・ハウスマン

原作 アニー・プルー  脚本 ラリー・マクマートリー 、ダイアナ・オサナ

音楽 グスターボ・サンタオラヤ  出演ヒース・レジャージェイク・ギレンホールミシェル・ウィリアムズアン・ハサウェイランディ・クエイド


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予告編や、既に観た人のレビュー、さらには数々のパロディ映像に事前に触れ、大体こんな映画ちゃうんかなぁ~~、と予想していった、そのまんまの内容だった。ゲイなどまだ認知されていなかった時代のお話である。一体どうやって主役二人(ジェイク&ヒース)の間に恋愛感情が生まれるのか、夫にソノ気があると知った妻や子供の反応をどう演じるのか、まさに役者のゲイ(芸)達者ぶりを楽しみにして出かけた。そして、その期待以上に素晴らしい名演技のオンパレードだった。特に凄いなと感心したのは、ヒースの奥さんを演じたミシェル・ウィリアムズ!何でも、この共演の後、ホントに結婚しちゃって、娘さんが出来たというのだから、よくできた後日談だ(めちゃめちゃノンケやん!)。彼女の驚く様、取り乱す演技には鳥肌が立った。同性としてT嬢もやはり感情移入しまくったそうな。


僕が唯一引っ掛かったのは、主役二人の年の取らせ方、だ。ヒースは若干、生え際を後退させる事で、中年の悲哀を醸し出すことに成功していたと思うが・・・ジェイクよ!お前は何だッ!!!


ドリフのコントみたいな、ちょびヒゲ付けただけて!


それはアカンやろう!て思ったなぁ。ヒゲ以外は、肌つやとか、まるで年取ってないねんもん!若いままやもん!あのヒゲのせいで、きっとジェイクはアカデミー賞を逃したね。「ん~、ジェイクくんもなかなかイイ演技をしていたんだけど、あのヒゲがねぇ~~。」「そうですねぇー、あのヒゲではねぇ~~」みたいな会話が、きっとアカデミー選考委員会の間で交わされたに違いないのだ。メイクアップで20歳くらい年とらすのなんて、そんなに手間もお金もかからなく出来そうなものやけどね~~。そこら辺に手を抜いたアン・リー唯一の失敗ちゃうかね。ソコに引っ掛かってる人はあんまりいないのかね?どーだろ。


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あと、ストーリーの詳細には触れたくないので、小ネタで終わる。(てずっとここまでも小ネタやけど)

ジェイクの部屋に置かれていたカウボーイと馬の置物が、『トイ・ストーリー』のウッディとブルズ・アイに見えたのだ。それで、気づいた。ジェイク・ギレンホールって、トイストーリーのウッディ顔やん!と。それはつまりカウボーイ顔ってことなのかも知れんな~~などと思ってほくそえんでたら、隣のT嬢が言った。「ジェイク見てると、寺島進の顔思い出すわ」だって。・・・連想も人それぞれですなァ。



アン・リー監督のゲイ映画と言えば、『ウェディング・バンケット』が超オススメ!今回の『ブローク~』ほど、真面目一辺倒ではなく、ギャグをふんだんに取り入れてゲイ賛歌を成し遂げておる!!未見の方はぜひともレンタルしてみてみティーン♪てなわけで、続いて『リバティーン』・・・


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リバティーン公式サイト

eiga.com ABOUT THE MOVIE

《引用》

17世紀英国で国王に寵愛された実在の放蕩詩人ロチェスター伯爵の半生を映画化。本作の舞台版に主演したジョン・マルコビッチが映画化を企画、ジョニー・デップを主演に自身は国王役に回って製作も担当。ロチェスターが演技指導する女優役で「マイノリティ・リポート」のサマンサ・モートンロチェスターの妻役で「プライドと偏見」のロザムンド・パイクが共演。英国人監督ローレンス・ダンモアはCMを経て本作で映画デビュー。

原題:The Libertine 監督:ローレンス・ダンモア 脚本:スティーブン・ジェフリーズ

撮影:アレキサンダー・メルマン 音楽:マイケル・ナイマン

出演:ジョニー・デップサマンサ・モートンジョン・マルコビッチ

2005年イギリス映画/1時間50分


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やはり劇場のハシゴはキツイ。夕べ寝不足だったこともあって、途中、何度も舟を漕いでしまった。。。

舟を漕ぐと言えば、実際に劇中でジョニー演じるウィリアム・ブレイクが舟に乗って終わる『デッドマン』という作品がある。これは、実は僕のベスト・スリーピング映画とでも呼ぼうか、いわゆる“観たら必ずぐっすり眠れる”映画のトップ1に輝いているのだ。それに次ぐ、第二位作品が、今日誕生した。目出度い♪実在したという、詩人のロチェスター伯爵。そのしゃべり方、立ち振る舞い、雰囲気、すべてが演劇っぽく、あ、ちょっと苦手なタイプの映画かも、と思った時には既に遅く、カックン、カックンと、多分十数回は舟を漕いでしまったよ。あぁ、事前にストーリーを予習して行ってて良かった♪こんなことはめったに無いのだが、難しそうな時代背景とか出てきそうだから、今回は少し予備知識を入れて臨んでみたのだった。よって、10数箇所の記憶に無い部分こそあれ、内容はきちんと理解できたであるぞよ!エヘン。(偉そぶることではないのだが・・)

さて、この映画、観終わってT嬢の曰く「ジョニー・デップ・ファンの子は見ない方がいいかもねw」おお!そうだ、きっとそうに違いない。ロチェスター伯爵同様、ひねくれた一面を持つジョニデはきっと、『チャーリーとチョコレート工場』あたりで急に増えた、にわかファンの一掃を図ろうと考えたのではないか、と思いついたのだ!劇中、伯爵は“ジョニー”という愛称で呼ばれる。もうまさにジョニー本人とオーバーラップさせる気満々なのだ。映画の冒頭でジョニーは観客に語りかける。


「私を好きにならないでくれ・・・」


そして、伯爵が最期悲惨な末路を迎えたあと、またも再登場してジョニデはこう言い、映画は終わる。


「まだ私が好きでいられるかい?本当に?こんな私でも、まだ好きだといえるのかい?」


今回の役こそ、僕の素に近いんだ。これで嫌いになるなら、それで結構。もし、この姿を見ても、まだ好きと言える者だけが、付いて来てくれればいいんだ。 そういうジョニデの真意が伝わって来た。

次の『パイレーツ・オブ・カリビアン2』のキャンペーンで来日した時には、この前のようなお祭り騒ぎはゴメンだ、とか思ってそうやもん。見るからにw 「前々回の『デッドマン』の時くらいの静かさがいいな~、あの時は余りに盛り上がらないので、日本のアイドルグループの男の子をインタビューにブッキングしてきたぐらいだしなぁ~~~。」て言いそう。なーんて、覚えてねえか、慎吾クンのことなんてw


小西未来のフロム・ハリウッド・カフェ ジョニデの素顔

やっぱり、息子さんと娘さんの存在というのが、現在のジョニデの活動の大元のエネルギー源みたくなってるようだわねぇ~。じゃ奥さんは二の次なのかな?あ、そうか、籍は入れてないから、まだ他人なのか・・・。



とまれ、世間的に認められぬストイックな愛の悲劇と、自堕落で過剰なドロドロした愛の悲劇、いずれにしても、ラストは辛く切ない。やっぱし、厳しすぎず、甘えすぎず、の普通の分量の愛情が一番てことだなや♪


何だ、この普通な感想は!!