【遊星(You Tube)より愛をこめて】ヤットミレタ♪
『ウルトラセブン』には第12話がない。欠番なのだ。登場したスペル星人の造形と、とある学習漫画雑誌の付録(怪獣カード)につけられたキャプション“ひばく星人”というのが問題となり、とある団体から抗議を受けての、制作側の自主規制による。大まかに説明するとそんな経緯。
●第12話の欠番について
本作の第12話は「欠番」という扱いになっており、作品は放映・販売されておらず、市販の各種資料においても掲載されていない。これは以下の理由による。
第12話は、自らの兵器実験によって血液が汚染されたスペル星人が、治療のために地球の子供の血液を奪うという内容であった。劇中に登場するスペル星人の姿は、凹凸の無い能面のような顔で、体に被曝によるケロイドがあるという、原爆の被害に遭った被害者への配慮が欠けたものだった。
当該12話の本放送は昭和42年(1967年)12月17日で、問題が発生した昭和45年まで12話は通常通りの放送スケジュールに組み込まれて再放送され、また玩具や関連商品も発売、各種イベントにも着ぐるみがたびたび登場し、特に問題とならなかった。着ぐるみが改造されてドジンゴと言うアトラク怪獣になったという噂もある。
セブンの再放送時に、1970年10月に発行された小学館の学年別雑誌の「小学二年生」の付録の怪獣カードにスペル星人の説明として、「ひばくせいじん」という思慮を欠いた記述がなされた。円谷プロが出版社に有料で配布した設定集にこの設定が取り入れられ、小学館は設定集をそのまま使っただけではあったが、このカードを見た女子中学生が被爆者関係団体の関係者であった父親に相談し、父親は「小学二年生」編集部に抗議文を送った。この事件が新聞で報道されて抗議運動は各団体に拡大し全国的な動きになった。抗議を受けた円谷プロは1970年10月21日付けで謝罪の意を回答し、スペル星人に関する資料を公開しないことを約束した。また、小学館をはじめとする各出版社もスペル星人を扱わないことを決めた。
これにより、第12話は封印されることとなった。無論ビデオ、DVDでも欠番になっている。一部ではフィルムは焼却処分されたという噂もある。なお、この抗議運動で問題となったのは、ひばくせいじんという設定とデザインのみであり、作品内容に関する検討は行なわれていない。
脚本上におけるスペル星人は翼のある甲虫のような宇宙人として表現されており、劇中の姿は実相寺監督の指示によって美術担当の成田亨がデザインしたものである。成田亨が『ウルトラマン』で定めた怪獣デザインのポリシーと相反するために、監督に押し切られた成田自身はほとんど投げやりにデザインしたことを自著で回顧している。実相寺と成田は『ウルトラマン』においてもシーボーズやガマクジラといった怪獣のデザインで醜悪さや気味悪さを要求する実相寺に、家庭で子供が視聴することを重視する成田が反発して衝突している。
本編監督は実相寺昭雄、脚本は佐々木守のゴールデンコンビによる作品ではあるが、実際に視聴する機会があった『ウルトラセブン』ファンの間では作品の評価は高くない。原因としては、ストーリーが破綻しており辻褄が合わない、そのため凝ったカメラアングルを多用する実相寺監督の演出だけが突出して浮いている、スペル星人のデザインや造形に魅力が感じられないなどがあげられている。
なお外国においては現在に至るまで通常通り放送スケジュールに組み込まれている。これについては、海外のエージェントとの契約が欠番事件以前からの長期契約だったためという説があるが定かではない。スペル星人は単なる吸血怪獣として編集し直されている。本来の別名は吸血宇宙人スペル星人である。
もう、ココは相当マニアックな人でも、十分満足して帰れるお墨付きの情報サイトだお♪
さらに、貪欲に情報を知りたくなった~♪っていう人は、一番下のリンク先へと、いざ、ウルトラホーク発進せよ!!なのだ♪