【カモちゃんgo to heaven】

マイミクのkajioさんからのメッセージで知りました。。。追ってhanohanoさんからもお知らせが・・。

asahi.com カメラマンの鴨志田穣さんが死去

西原さんのHP「鳥頭の城」の方にも発表がありました。

2007年3月20日午前5時、

鴨志田穣は永眠しました。

腎臓がんでした。

葬儀・告別式は密葬ですが、

後日、どなたもお越しいただける

「お別れの会」を開く予定です。

挨拶に寄ってくだされば幸いです。


喪主・西原理恵子


カモちゃんゴー・ツー・ヘブン。虚を突かれて、ちょっと呆然としてしまった。

ガンジくんとひなちゃんの可愛いお子さん2人を置いて、飛んで行くなヨォ~~~!!酷いぞっ!!

てっきり、奇跡の回復を果たして、余裕で闘病生活のときの事を回想するコラムを書いているんだろう

ナァ~~って思ってたのにぃ~。。。

アル中で死ぬと思わせといて癌で逝っちゃうなんて・・・そんなフェイント、オモロくも何ともないぞっ!

ちくしょう。西原さんとのコラボ企画が頓挫しちゃうじゃないかヨゥ。

カモちゃんは罰として、天国からも原稿を送り続けるように!!命令ジャ!


『ゆるやかな風が吹いてくると、かすかに桜の花片の香りを乗せてきた。どこで嗅いだ桜が一番記憶にあるだろう』(「続・ばらっちからカモメール 最後のラブレター」の「お花見」というエッセイより)

カモちゃん、桜の季節の前に逝っちゃうなんて・・・。相変わらずせっかちだねえ。天国に早いとこ

逝っちゃって、花見酒を浴びるほど飲みたかったっていうんじゃないのかぁ~?ひょっとしてwww


今回は、コラム「がんばらないぞ」の第14回「ひととき」を丸々引用させてもらうわ♪

時間はまだ昼を過ぎたばかりであった。

彼女は昨日、たしか四時頃来ると言っていなかっただろうか。

「どうしたの、いやに早かったじゃないか。そうだ、服がずぶ濡れだから着替えるよ。喫茶店にでも先に行っていてくれるかなぁ」

「わかった。それじゃ、先に行ってるわね。仕事、一つ持ってきちゃったから、それやってるわ」


下着までびっしょり濡れていた。パンツを新しいものに替え、Tシャツの上にスウェットの上下を着た。とても温かく感じる。これでは本当に風邪をひいてしまうところだった。


雨に濡れた髪をもう一度、乱暴にゴシゴシとタオルで拭く。温もりが新たに全身をつつみこんだ。こんな感覚も雨に濡れたおかげで感じられるのか、そう思うと何でもありがたい気持ちになる。

お年寄りの方々が何かとありがたがる気持ちがわかるような気分だ。


温もった体で喫茶店に向かうと、彼女は店の一番隅の席で原稿用紙に向かって仕事をしていた。

「ちょっと待ってて、すぐに終わるから」

彼女はそう言い、ちらりと原稿を見ると、いくつかある連載中の最終回のようであった。そんな大事な場面をこの病院で描くこともなかろうに。


セルフサービスになっている、この喫茶店で、コーヒーをカウンターで注文し、トレーにのせテーブルにそっと置いても、彼女は何の反応も示すことなく、原稿用紙に向かっていて、まあちょうどいいやと、僕も原稿の直しを向かいに座ってやることにした。


仕事をしていると時間はあっという間に過ぎてしまう。気がつけばもう三時近くになっていた。

彼女は最後の三コマで手を止め長考に入っていた。しまいには耳にさしていたイヤホンを取り出し、音楽をゲームに替え、ぼけた顔でゲームをしはじめた。


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そっとペンを置き、聞いてみた。

「どうして今日、こんなに早く来たの」

「ええっ、ああ、仕事が煮つまっちゃって、場所を変えてやってみようと思ったの」

ゲームに目を落としながら彼女は答え、まるでゼンマイ仕掛けのようにゲームを置き、また原稿に向かいはじめた。


僕は作業が一段落したので、原稿を部屋へ置きに行き、小説片手に彼女の向かいに座ると、もう下書きはすべて終わっていた。

「もうちょっと待っててね。あとペン入れしたらアシスタントに送るから、それまで少しだけ時間ちょうだい」


「ああ、僕のほうはかまわないよ。まだ時間はたくさんあるから」

小説を読みはじめて三十分経ったろうか。彼女は大きくのびをして、「ウーン、終わった」とつぶやき、首を左右に振り、そのたびに大きく「コキッ、コキッ」と首の関節を鳴らした。


「何で手渡ししないでアシスタントに送るの」

「あれ、言ってなかったっけ、明日から高知に行くの。朝面倒だから都内のホテルに今夜泊まるの。家から羽田じゃあ遠くて嫌じゃない。それに子供たちもずっと高知にいるし、一人で家にいてもつまらないもの」


「子供たち、元気にしてる?」

「元気よ。毎日海に連れていってもらっているわよ。二人の写真メールで見たけど、もう真っ黒に日焼けしているわ。楽しいみたいよ、夏休み」

「夏休みか。何だか甘い響きがあるね」


「そうね。一夏ごとにたくさんの思い出を作ったわよね、子供の頃」

「そう言えば話は変わるんだけど、治療の件僕の考えどおりでいいんだったよね」

「もちろん。あなたが決めたとおりのことを私は支えていくしかないわ。でもね、知り合いの先生の話をさせてくれる」


「いいよ。教えて」

「寿命のことなの。あなたの延命を考えたうえでの話をさせてもらうわよ」


アカン。この文章読んでたら、涙出てきた。西原さんのHP内の「りえぞう」コーナーから、「転載禁止」

って書いてあるけど、あえてこの絵を、貼らせて貰うヤ。許してチョン。

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2ちゃんねる彷徨ってたら、西原さんのこの漫画、発見した。これもついでに・・・

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カモちゃん、さようなら。そしてたくさんの作品を、ありがとう。