【キサラギ&パプリカ】カタカナ4文字つながりで
まずは『キサラギ』から。
事前に、松本美香さんのブログで、「“12人の優しい日本人”が好きなら絶対オススメ!」という
評を観ていたので、余裕綽々でシネ・リーブル神戸へと向かった。そして、これは今年ナンバーワン候補の
作品!と早くも宣言できそうなぐらいの好感触を抱いたのだった♪
解説: 自殺したアイドルの1周忌に集まった5人の男が、彼女の死の真相について壮絶な推理バトルを展開する密室会話劇。『ALWAYS 三丁目の夕日』で日本アカデミー賞を受賞した古沢良太の巧みな脚本を、『シムソンズ』の佐藤祐市監督が、コミカルかつスリリングに演出。小栗旬、ユースケ・サンタマリア、小出恵介、ドランクドラゴンの塚地武雅、香川照之という人気、実力を兼ね備えた5人が繰り広げるハイテンションな会話劇から目が離せない。
売れないグラビアアイドル如月ミキが自殺して1年、彼女のファンサイトの常連である5人の男が追悼会に集まる。家元(小栗旬)、オダ・ユージ(ユースケ・サンタマリア)、スネーク(小出恵介)ら5人は、思い出話で大いに盛り上がるはずだったが、「彼女は殺された」という言葉を引き金に、事態は思わぬ展開を見せ始め……。 (シネマトゥデイ)
製作年度 2007年 製作国・地域 日本 上映時間 108分 監督 佐藤祐市
出演 小栗旬 、ユースケ・サンタマリア 、小出恵介 、塚地武雅 、末永優衣 、米本来輝 、平野勝美 、酒井香奈子 、宍戸錠 、香川照之
・オフィシャルサイト
ちっとも退屈せずに、ハラハラドキドキしながら最後まで魅了してくれる。終盤、次々と真実が明らか
になってゆくくだりなんて、「これでもか、これでもか」「まだあるのか」「おいおいそりゃないぜ!」とサービス精神満載の贅沢っぷりだ。で、その明かし方も、突拍子もなくバラすのではなく、緻密な
演出で少しずつ少しずつヒントを小出しにしてくれるので、明らかになる寸前に、観客側も予想できる
創りになっているのだ!!早くに判りすぎても白けるし解りにくすぎる事は強引さに繋がる・・・。
その辺りのタイミング、バランスが、この映画は絶妙なのだ♪しかも最後にホロッと隠し味的なイイ
話まで添えてくれるなんて。。。アイドルヲタクな人たちをエンターテイメントに昇華することが、よ
うやく出来る時代にもなったのかなぁ~、と感慨深い。(思えばウッチャンナンチャンの“七人のお
たく”なんていう、形だけのオタク作品もあったっけなぁー~遠い目~)
キャラクターが5人とも素晴らしい!!登場して数分の台詞と行動で、そのキャラの人となりが、的確に表現されている!!中でも一番共感してしまったのは、やはりドラドラ塚地扮する安夫ダヨナ~~~。
捜査線』が織田をスピンオフして行った過程を思い返せば、なかなかに味わいのある、ユースケ捨て身の
パロディだったのではないか(惜しむらくは最後にフォローを入れているのがチョットなw最後の最後までオ
ダを嫌ってておちょくってる設定で通して欲しかったナァ~。ってそれはさすがに洒落にならんか・・・)
抜きでこの人は日本で一番じゃないかと思う。オチを知ってから、二度目に観る、いちご娘の行動は、
相当面白いんじゃあないかなぁ~・ぜひもう一回観に行って来ようかしらん♪
の鑑賞が、そしてDVD発売が、待ち遠しや待ち遠しや~~(気ィ早スギッ!!)。
では引き続き『パプリカ』
今敏カントク&筒井康隆&平沢進のこの錚々たるメンバーを見たら、俄然期待も高まらざるを得ない!
というのが正直なところ。夢の世界をここまで描ききったビジュアルは、ほんとに凄まじい!!
解説: 夢に入り込み、夢を犯すテロリストに立ち向かう夢探偵“パプリカ”の活躍を描くファンタジー・アニメ。日本が誇るSF作家である筒井康隆の同名原作を、『千年女優』『東京ゴッドファーザーズ』の今敏監督が映像化した。ヒロインを人気声優の林原めぐみが務めるほか、古谷徹がこれまでのイメージから一転、巨漢の男性の声に挑んだ。圧倒的な技術力と想像力を惜しみなく投入し暴走する夢のアイデアを具現化したパレードの描写は圧巻。
製作年度 2006年 製作国 日本 上映時間 90分
音楽 平沢進
出演 林原めぐみ 、古谷徹 、江守徹 、堀勝之祐 、大塚明夫
山寺宏一 、田中秀幸 、こおろぎさとみ 、阪口大助 、岩田光央
嫌い、な方の部類の作品に入ってしまうだろう。のめりこめなかった要因はズバリ、ストーリーである。
『パーフェクトブルー』も『ゴッドファーザーズ』も、そして『妄想代理人』にも、引き込まれてゆく
ものがあった。今回は真っ向から、不思議な世界を描こうとした野心作だとは思うが・・・。如何せん
少数の登場人物たちだけで物語が完結してしまい、全く感情移入ってものをし損なったというのが一点。
これまでのパターンなら、最初は一般人が徐々に不思議な夢の世界に触れていって、終盤にかけてどん
どんタガが外れていってドガチャガ騒ぎになる、という感じ。それが今回は、最初っから最後までおん
なじトーンで夢と現実を行き来するので、抑揚が感じられず、ダレてくるのだ。ま、しょせん夢の中の
世界なんでしょ?っていう夢オチ嫌悪症みたいなものも若干あるし。
と夢を見ないのだが、かつては良くムチャムチャおもろい映画のようなワンシーンを見たものだ。起きて
ノートに控えたりして、「いつかコレを元にスンゲエ脚本書いてやるう~!!」などと張り切る訳だが、
冷静になってから読み返すと、ぜーんぜん大した話ではなかったりするんである。まさにドリーム・マ
ジック!夜中のバカ話が、大して面白いわけでもないのに、ついつい大爆笑してしまうのに同じ、か。
さらにさらに、湯浅さん始め、7人の才能がオムニバス形式でアニメ作品を数珠繋ぎにする夢の企画♪