【長い散歩】奥田瑛二監督作品

くるまともじろうさんの映画ブログでイチオシされていた邦画をDVD鑑賞す。(トラバ参照)

奥田瑛二監督作品の『長い散歩』だ。主演:緒形拳、その他配役としては、高岡“布袋と不倫”早紀に

松田“夕食は戦場だ!”翔太、などなど、個性派俳優が一同に会したw


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調べてみるとこの作品、「モントリオール世界映画祭」では3冠に輝き、日本映画批評家大賞でも、再び3賞をもぎとっているという優れもの!!!なぜにこうまで地味なのか???くるまさんのブログを観なければ、一生観る機会はなかったかも知れぬ、と思うと、その心境たるや、実に複雑である・・・。


amazon.co.jp DVD情報


作品解説を引用

『●モントリオール世界映画祭でグランプリの栄冠!奥田瑛二監督の意欲作に、世界中が拍手喝采!!●全国80館・興収1億突破の劇場ロングラン大ヒット!ぴあ満足度ランキングで堂々1位!!(12月21日付け) 』


内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより)

個性派俳優・奥田瑛二の監督第3作目となる人間ドラマ。人生に悔恨を背負った初老の男と、母親から虐待を受ける薄幸の少女のふたり旅を通じ、日本人が持つ心の優しさや愛情、美しい情緒を描き出す。主演は『武士の一分』の名優・緒形拳


eiga.com 映画データベース 長い散歩

引用

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監督:奥田瑛二 脚本:桃山さくら、山室有紀子 撮影:石井浩一 音楽:稲本響 原案:奥田瑛二 2006年日本映画/2時間16分 配給:キネティック

☆STORY:06年度のモントリオール国際映画祭で最優秀作品賞を受賞した「少女~an adolescent」「るにん」に続く奥田瑛二監督の第3作。厳格すぎるゆえに家族とバラバラになってしまった松太郎は、質素なひとり暮らしを始める。しかし、隣室の少女が虐待されていることを知り、少女を救うため、自身の過去を清算するため、少女を連れて旅に出るが……。主演は日本を代表する名優・緒形拳

(左写真は、授賞式で感無量となってハンカチで涙を拭い、“ハンカチ王子ならぬハンカチ瑛二”と書かれた時の様子)

☆CAST:緒形拳高岡早紀、杉浦花菜、松田翔太原田貴和子木内みどり津川雅彦奥田瑛二

公式サイト 人生は長い散歩 愛がなければ歩けない( ;∀;)


長い散歩・予告編



奥田瑛二と聞くと、イメージとしては、女性への強引なアプローチが常軌を逸している人w 初監督

作品が、女子中学生をヒロインにした「少女」だったり、99年にはモデルの10代の女の子にセクハラ

した疑惑が持ち上がり、奥さんに土下座して謝った事件、などがあって、ひょっとしてロリコンの気が

あるのでは???というような印象も強かった。。。もちろん、演技派俳優としての顔も捨てがたいが

ここ数年はどうやら、監督業に目覚めたものらしいー。

ここで本人の言葉を引用・・・ “俳優は適職、監督は天職。生涯をかけて携わってゆきたい”

奥田瑛二ブログ 『瑛二独談』


あ、ブログ名、独“断”じゃなく独“談”なのネ。さっきまで勘違いしてたわw 独断専行がお得意そう

なもんで・・・。先のロリコン疑惑については(イヤ勝手に言ってるだけヤケド(・∀・)ポリポリ)、今回の

長い散歩』を観て断言できる。「それはない!」と。むしろ、妙齢の女優を使っちゃうと、関係を

持ちたくて持ちたくて堪らなくなるので、監督業に専念できない。それで、色恋沙汰の心配の要らない

チビッ子を主役に据えよう、という魂胆なのではないだろうか?それが証拠に、新作の『風の外側』で

はご自分の娘さんをヒロインに抜擢しておる。娘さん、、、安全パイやんねぇ~y(^0^)ノ


緒形拳さんは、かつて『鬼畜』という映画で、我が子を街なかに放置したり、殺そうとしたりする酷い

役(奥さん役の岩下志麻さんはそれに輪をかけて悪魔だったワケだが。。。)もしていた事を思えば、今回

の180度正反対の役柄ってのは、また趣深いものがあるヨ~。若い時はギラギラした刃物のような魅力

があったが、齢を重ねてそれがいい具合に枯れて来て、また別種の凄味を感じさせる怪優にならはった

ナァ~~、という感じ♪

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一方、子供を虐待する鬼のような母親を演じる高岡早紀。先ほど名前が挙がった岩下志麻タイプの強い

母親ではない・・・。むしろ、男に翻弄される、弱い存在であるが故に子供にあたってしまう、いわゆる

『愛を乞う人』の原田美枝子さんタイプの母親に近いだろうか。渾身の演技で娘・さっちゃんを虐待し

尽くした。刑事役で出演もしている奥田瑛二は言う。「お腹を痛めたお子さんを愛しているはずでしょ

う?」と。しかし彼女はしれっとこう返す。

「私はね、親にされたことと同じことをしとるだけよ」

「母親は我が子を愛するものだ」という常識は、幸せな家庭に育った者だけに通じる、一面の真理でしか

ないのだ。親子の絆の希薄性が取りざたされている昨今、母親になるにはそれなりの資格が要るんじゃな

いか?とさえ思う(まぁ、これは父親も一緒だが)。母親検定、父親検定、創ればイイノニ(おっと暴論w)


松田翔太演じる青年が途中で、老人と少女の間に参入してくるのだが、その辺のサブストーリーが、本作

の評価の分かれ目になるんじゃあないっかな?個人的には、翔太クン、いなくても良かった。緒形拳

比べて、あまりにもあっさりとさっちゃんと心を通わせ合い過ぎるし~wンー、やっぱりおじいちゃん

よりは若いイケメンの方が女の心を掴むってことかな?(その辺はお母さんの血を引いている、とか?)

なーんて、無理やり理屈をつけて観ていたヨ。

出来れば、さっちゃんはずーーーっと最後の最後のシーンまで笑わないでいて、ラストショットで初めて

ニッコリ笑ってエンド、みたいな演出だったら、もっともっと泣けたかなぁ~?なーんて。

とまれ、絶対に見逃すと損をする邦画のうちの一本ではありますゼ。皆さん、ぜひ借りて観てクダシャンセ♪


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当時、ぷるるんゼリーのような早紀ちゃんの胸元に釘付けでした♪まさか将来、我が娘の首を絞める

スイーツ脳インゼリーな、鬼オカンの役をするとは・・・。解らぬものよのぉ~~う。