【桜 ふたたびの加奈子】物語の鍵を握るジロウ!!
■スタッフ:/監督 栗村実 /原作 新津きよみ /脚本 栗村実 /撮影 ニホンマツアキヒコ /照明 小原善哉 /美術 福田宣 /衣装 宮本まさ江 /編集 栗村実 /音楽 佐村河内守
■キャスト:広末涼子 稲垣吾郎 福田麻由子 高田翔 江波杏子 吉岡麻由子 田中里衣 永井秀樹 岸健太朗 戸田みのり 横溝菜帆 吉満蒼 安藤聖 山城秀之 富永凌平 増本庄一郎 岡野謙三 米谷澪 西岡航 太田しずく
※もっと、ファンタジーなシーンが中心なのかと思っていたので、途中までの普通の生活(広末母さん
だけが病んでいる状態)がメインだったことに驚いた。終盤、ミラクルな展開になってゆくが、そのバ
ランスは、あれで丁度良かったのではなかろうかー。あまりにも早い段階で、不思議な現象を出して
しまってたら、後半ダレていた危険性大だと思うし・・・。ラスト近くで、真実が次々に明らかになっ
てゆく辺りが、テンポも良く、心地よかった♪あ、そうそう、音楽がとても効果的だったッスねぇー
※本編を見てから、この予告編を初めて観た。おおおおーー、その台詞はそういうことだった
のかぁーーーー、と、いま、鳥肌たっておりんす~
→ 『静かなトーンを貫く主演2人が素晴らしい。十代の頃からアイドルとして華やかな脚光を浴び続けてきた広末と稲垣だが、地方都市でささやかな幸福を味わいながら生きてきた、平凡な夫婦をごく自然に演じている。広末は、やり場のなくなった強い母性に突き動かされる不安定な容子の精神を的確に演じ、稲垣は当たり役となった『十三人の刺客』で見せた狂気など微塵も感じさせない、心優しい男として存在する。2人共に、役者として見事だ。
常に注目され続けるという特殊な環境のなかで大人になった彼らは、私たち以上に“普通であることの幸せ”に敏感なのではないか。だからこそ、その幸福が壊れたときの絶望、果てしない喪失感は真に迫る。わが子の生まれ変わりを見つけたと確信した容子の衝動、その果ての決着のつけ方に、心が大きく揺さぶられる。最愛の人を想うとは、こういうことなのだ。愛が奇跡を生むという、言葉にすれば陳腐になってしまうものを本気で信じたくなるほど、説得力のある強さを持つ美しい一作』
→ 『「映画にあわせて音楽が作られるという方法もあるが、音楽にインスパイアされて映画が出来上がっていくという面も重要」と栗村監督は語る。/弦楽作品集から音楽の力を得た粟村監督は、佐村河内に脚本の感想を聞き、時に映像についても議論しながら撮影準備を進めた。そして佐村河内は、映画音楽としての組曲『桜、ふたたびの加奈子』の譜面を仕上げた。まさに音楽とのコラボレーションによって作り上げられたのがこの映画なのだ。/米国「タイム」誌で“現代のベートーヴェン”と評されるなど、国内外のメディアからも注目を集める鬼才・佐村河内守。聴覚を失ってなお創作活動に邁進する彼の音楽は、この映画でもすさまじいエネルギーを放ちながら、ストーリーと融合している』
新鮮な作風~。資料によれば、セット撮影はせず、全編、実際の家屋やら学校やら役所やらを
使用したのだとか。 時刻もストーリーに沿って、朝のシーンは朝に、夜のシーンは夜に、撮影
したらしい。細かいところに気を配って、繊細な作品に仕上げたってことだな(効果があったの
かどうかはさておき・・・)~♪
外れつつあるような雲行きだがw 本作においては、「わが子を可愛いと思えない母親」というやや
屈折したお母さん役にピッタリの雰囲気をかもし出していて、非常ーーにナイスなキャスティング
だったと思ったー/バーターであろうジャニーズの後輩クンの演技も、健気~でナカナカ良かったッスわ
→『本作のテーマにちなんだ「生まれ変わるとしたら何に?」という質問に、広末は「魚になりたい。水の中が好き。あと、おしゃべりをしないで済むから」と回答。「いつもしゃべり過ぎて後悔したり、言いたいことがうまく伝えられなかったりして、そんな自分に疲れちゃうんです」と意外な悩みを明かした。/一方、稲垣は「自分が好きなので自分がいい」とナルシストぶりを発揮しながらも「“あのときこうしていれば”という人生の多々ある失敗を修正したい」とコメント。“失敗の”一つとして「初めて広末さんと一緒にお仕事したとき僕は24歳、広末さんは高校生。友達に頼まれて、広末さんのサインをプロデューサー伝えにお願いしたら“稲垣さんへ”って書いたものが戻ってきた。僕、ファンと思われちゃったかなとずっと恥ずかしかった」と照れながらエピソードを披露した』
※稲垣吾郎の“普通のお父さん”演技も貴重でしたねー。でも、もしこの路線を続けたら、クサナギ
くんあたりに、「僕のテリトリー荒らさないでよっ!」ってクレームつけられそうな気も。(妄想)
実はこのジロウというワンちゃん↑が、絶妙の演技をしよります♪終盤には、こやつがキーパーソン、
ならぬ、キーアニマルとなって、物語世界を過激に急展開させよるんですワッ!見ものですゼッ旦那~
「メモしたくなる言葉」まで飛んで飛んで飛んで飛んで・・・♪(夢想花・桜バージョンでw)
と、大木こだまひびきのネタみたいなことを感じておりやしたが・・・。予告編をさっき観て、伏線
ちゃんと引いてたことを知って、もう全然許せるようになりました!ジロウにしても、さりげに加奈子の魂
(?)に、敏感に反応していたり、ジロウが加奈子ちゃんの魂を、女先生の元に届けたのかもしれない、な
どと深読みできる脚本になっているのに感心。観終わって数時間経った今の方が、あったか~い読後感に浸
っておりますぅ~♪
→ 『「弱く見える人ほど本当は強い」そうかもしれない。広末さんがまさにそういう母親の役を演じていて震えた。日常に良く似た異世界を覗いた者だけが持つ、凄みと怖さ、もう一歩踏み込んだら鬼にもなろうかという美しさ。対する稲垣の、戸惑いの混じった優しさもまた素晴らしい。妻がオカシなことを口にし始めた時に、見守る決断ができるほど強い男というのはどれだけいるんだろう。原作では離婚してたけど、そっちのほうがリアルなんだろうなと思った。/生きている(生きのびてしまった)者は、死者にただ謝りたいのかもしれない。一言、「ごめんね、さよなら」と。きっとそうだ。咲き誇り、散っていく桜に向けて。自分もいつかきっと、死者の列に連なるのだと。そしてまた、日常に帰っていく自分を見守ってほしいと願う』
※素敵な感想、引用させてもらいました~~。そうかー、原作では離婚しちゃうのねン。稲垣メンも
父親の役、まったく不自然なとこはなかったッスねー
大人だって 褒めてほしい
(娘が5歳のころ、お手伝いをしてくれたので褒めてやると、「子供は褒めてもらえるけど、大人は褒めてもらえなくて可哀相だね」と言いました。そうよねー、本当は褒めてもらいたいわよー、とその時、強く感じました)