『海よりもまだ深く』まさかのテレサ・テン、まさかのなすなかにし!
■解説:「海街diary」「そして父になる」の是枝裕和監督が、「歩いても 歩いても」「奇跡」に続いて阿部寛と3度目のタッグを組み、大人になりきれない男と年老いた母を中心に、夢見ていた未来とは違う現在を生きる家族の姿をつづった人間ドラマ。15年前に文学賞を一度受賞したものの、その後は売れず、作家として成功する夢を追い続けている中年男性・良多。現在は生活費のため探偵事務所で働いているが、周囲にも自分にも「小説のための取材」だと言い訳していた。別れた妻・響子への未練を引きずっている良多は、彼女を「張り込み」して新しい恋人がいることを知りショックを受ける。ある日、団地で一人暮らしをしている母・淑子の家に集まった良多と響子と11歳の息子・真悟は、台風で帰れなくなり、ひと晩を共に過ごすことになる。主人公の母親役を樹木希林が好演し、共演にも真木よう子、小林聡美、リリー・フランキーら豪華な顔ぶれがそろう。
■スタッフ:/監督 是枝裕和 /原案 是枝裕和 /脚本 是枝裕和 /製作 石原隆 川城和実 藤原次彦 依田巽 /エグゼクティブプロデューサー 桑田靖 濱田健二 中江康人 松下剛 /プロデューサー 松崎薫 代情明彦 田口聖 /アソシエイトプロデューサー 大澤恵 /撮影 山崎裕 /照明 尾下栄治 /録音 弦巻裕 /美術 三ツ松けいこ /装飾 松葉明子 /衣装 黒澤和子 /ヘアメイク 酒井夢月 /音響効果 岡瀬晶彦 /編集 是枝裕和 /音楽 ハナレグミ主題歌 /ハナレグミスクリプター 矢野千鳥 /キャスティング 田端利江 /助監督 兼重淳 遠藤薫 /制作担当 中円尾直子
■キャスト:阿部寛(良多) 真木よう子(白石響子) 小林聡美(中島千奈津)
リリー・フランキー(山辺康一郎) 池松壮亮(町田健斗) 吉澤太陽(白石真悟) 橋爪功仁(井田満) 樹木希林(篠田淑子)
■作品データ:/製作年 2016年 /製作国 日本 /配給 ギャガ /上映時間 117分/映倫区分 G
※またまた、団地を舞台にした名作が生まれたなー、という印象♪
ちなみに、是枝監督が昔ガチで住んでた団地で撮ったんだそう。
→ 『カンヌ国際映画祭「ある視点」部門正式出品作「海よりもまだ深く」(是枝裕和監督、21日公開)が18日、正式上映。約7分間のスタンディングオベーションで観客から称賛された。/カンヌを初めて訪れた主演の阿部寛(51)は「是枝監督作品は2作目ですが、いつか是枝さんの作品でカンヌに来れることを夢見ていました」と舞台あいさつ。上映中には阿部と母役の樹木希林とのやりとりにはたびたび笑いが起きた。終了後にはスタンディングオベーションが約7分間続いた。
阿部は「これだけの多くのお客さんが拍手をしてくださって、それが鳴りやまなくて、本当に感動しました」。真木よう子(33)は「反応が予想をはるかに超えて良かったので、とても嬉しかった」と感想を語った。観客から笑いが起きたことに是枝監督は「気がかりだったので安心しました」とホッとした様子。樹木は「台本からしてせりふがすごく良かったですから、それが伝わったんじゃないかしらね」とそれぞれ手応えを感じたようだった』
※ダメ男を演じる阿部寛が見事だった。まさに「ウドの大木」とは、ああいう存在のことを言うのだろうな、、、と若干の共感と共に観られたように思うー。そして、息子を思いやる母親の心情を、余すところなく演技につぎ込んだ樹木希林、神に一番近い女優さんでしょうな(二重の意味で!)/あぁーーー、カルピスの凍らせたシャーベット、堪らん~~~~~!!
→ 『食品に賞味期限があるように人生の出来事にも期限切れがある。過去の栄光は永遠に続かない。愛の冷めた相手は追っても待っても戻ってこない。この映画は、人生の中盤になってもそのことに気づかず、終わってしまった夢を追いかけている良多(阿部寛)を主人公に、思い通りにならない人生をどう生きるかを考察している。/タイトルの「海よりもまだ深く」は、テレサ・テンが歌う「別れの予感」の歌詞に由来する。去っていく男を溺愛でつなぎとめようとする女の情念を歌い上げたもので、これがラジオから流れる劇中の場面では、樹木希林扮する良多の母親が「海より深く人を好きになったことなんてないから生きていける」という名言を吐く。人生は思い通りにならないものだが、人や物への執着を捨てれば少し楽に生きられることを、この母親は知っているのだ。しかし息子の良多には執着するものが多い。15年前の文学賞で得た小説家の肩書に執着し、自分が不甲斐なくて壊れた家庭に執着している。さらに少年時代の思い出にも。本当に海より深いのは、この男の業かもしれない。
そんな良多が、息子の野球道具を買うために恐喝のまねごとをするところは、娘のドレスを買うために羊泥棒を働く「レイニング・ストーンズ」の父親と重なる。この映画のケン・ローチ監督と同様、是枝裕和監督は、ダメ男の主人公を平行な目線でみつめ、共感を誘う愛すべき存在として描いている。そして、良い息子にも良い父親にも良い弟にも良い夫にも良い社会人にもなれない良多が、自分によく似た亡き父親の思いに触れることで少しだけ成長する瞬間を鮮やかに切り取る。家族のメンバーから欠落した死者がドラマを動かすのは、「歩いても 歩いても」や「海街diary」と共通する是枝監督の味だが、とりわけ今回は顔も名前もわからない良多の父親が大きな存在感を発揮する。良多と2人の女性(母と前妻)を主軸に展開するドラマが、父親と良多と息子の父子3代の絆の話に帰結する点に妙味のある作品だ。』
※ああ、つくづく、「父の恩は山よりも高く、母の恩は海よりも深い」だなぁー。
まさかテレサ・テンのラジオからの歌声を聴きながら、樹木希林母さんが、思い
付きのお説教を息子に話すシーンがタイトルになるとは・・・。意外だった。
あと、樹木母さんが、TVで見ていたお笑いが、松竹芸能のなすなかにしだっ
たのにビーックリだ。期せずして、なすなかにしは是枝監督作品に出演した!
ということになったんジャマイカーー、良かったナァーーーー♪
→ 『原題:Kramer vs. Kramer/邦題:クレイマー、クレイマー/公開:1980年4月5日 (日本)/監督:ロバート・ベントン/出演:メリル・ストリープ、ダスティン・ホフマン、ジャスティン・ヘンリー』
※この映画は短いのが素晴らしい!!監督ならではの視点・・・。観てみよう~、『クレイマー、クレイマー』、教科書のような作品かぁ~~~。(すでに、観ているのかどうか覚えてないw)
・ハナレグミさんには、砂田麻美監督の『エンディングノート』でご一緒させて
いただいたのが、最初です。その時から、いつか自分の監督作品で、音楽を、と
考えていましが、今回夢が叶いました。録音スタジオにお邪魔した時、まだテー
マ曲の「深呼吸」は、ほとんど歌詞はできていませんでしたが、そのメロディー
ラインを一度聴いただけで、身体が震えるほど感動しました。出来上がった曲は
、もう、映画の描いていない主人公の過去や未来をも感じさせてくれる名曲で、
この歌で映画が締めくくれることを本当に嬉しく思っています。by 是枝裕和
映画ナタリー いざロケ地巡りの旅へ、是枝裕和「海よりもまだ深く」の風景捉えた画像到着
→ 『到着した画像には、淑子が暮らす旭が丘団地をはじめ、今はなき清瀬駅構内の立ち食いそば店や公園の遊具、地元の人々に愛される菓子店、是枝が撮影を熱望していた西武鉄道池袋線など、本作に登場する景色が収められた。これらの風景から、作品の世界観をイメージしてみては』
「伊集院光の週末TSUTAYAに行ってこれ借りよう 先週あれ観たよ編」
※『誰も知らない』のYOUさんの話が興味深いワーーwあソッチももう一回
観直してみてぇーーーーー♪
→ 『是枝裕和監督と阿部寛とのタッグは4度目だが、とりわけ良太という名のダメ人間を演じる点で本作は「歩いても 歩いても」の姉妹編のような位置付けだ。元家族が、台風のため集まって一夜をすごすストーリーは、なんだか大人版の「台風クラブ」という気がするが、そこは年齢を重ねた大人たちならではの、苦くて甘酸っぱい心情がじんわりと描かれる。良太は決して悪い人間ではないが、そのダメっぷりはあきれるばかりだ。小説の取材のためと、周囲にも自分にも言い訳しながら、ダラダラと探偵事務所に勤める。息子の養育費も払えないくせに、ギャンブルで金を浪費し、年老いた母親の貯金まで狙おうとする。元妻にも未練タラタラだ。だが、かなわない夢ばかり追う良太を、映画は決して責めない。ほとんどの人間は、なりたかった大人になれたわけではないが、それでも折り合いをつけて人生を生きていかねばならない。
タイトルはテレサ・テンの「別れの予感」の歌詞の一節。是枝作品常連の名女優・樹木希林が言う含蓄のあるせりふがいちいち胸に響く。「海より深く人を好きになったことなんてないから生きていける」。「幸せってのはね…、何かをあきらめないと手にできないもんなのよ」。画面にはいっさい登場しない、良太の亡き父が絶妙にドラマを動かして、良太と息子の真悟の父子の絆を紡いでいる。台風が過ぎた後、朝が不思議なほどすがすがしく感じるように、良太もまた、台風の後、ほんの少しだけ成長するのだ。やはり是枝監督は家族ドラマの名手である。【75点】(日本/是枝裕和監督/阿部寛、真木よう子、小林聡美、他)(ほろ苦さ度:★★★★☆)』
※樹木さんの台詞には、ほんと力がある!重みがある!自然体でリアルで、
誰しも自分の母親のことを思い起こして、感情移入せざるを得ない。脱帽。
→ 『舞台となっている団地や、公園の遊具にも注目してほしい。かつては多くの人々が住まった団地だが、今となっては居住者の高齢化が進み、孤独死が起こるほどに、集合住宅としての意味を失っている。子供たちを楽しませるために作られた公園は、事故によって遊具が閉鎖され、本来の存在意義を無くしてしまった。是枝監督は、こうした物語の背景に映し出される被写体に与えられた「本質との乖離」をさりげなく映し出すことによって、「なりたかった大人」になれなかった大人たちの悲哀を暗に際立たせている。被写体の中で象徴的なのが、淑子の家の近くにある公園内に置かれた、タコを模した滑り台だ。この滑り台は、子供が落ちて怪我をしてしまったことから、使用禁止の状態になっている。そのデザインは歪で所々に穴が開いているのだが、この穴は希薄化した良多と彼の家族の関係性の象徴であり、テープで囲まれた使用禁止という状態は、死別や離婚といった過去に囚われて「止まった」状態の良多たち家族の姿のメタファーだ。(中略)
是枝監督は、「なりたかった大人」になれなかった大人たちの悲哀に、キャスト陣の名演、そしてストーリーをコメディ化させない程にバランスが取られた笑いを溶け合わせることで、可笑しくも悲しい人間模様を完成させた。その手腕に心から敬意を表すと共に、本作をこの春に必見の一本として、強くおすすめしたい』
何かって?それは、濱田岳主演の『みなさんさようなら』だっ!団地の悲哀を強く味わ
いたい人は、必見ですゾヨ!!!
そしてそして、もうじき公開する邦画で、団地映画トップ2の牙城を脅かしそう
な強~~~~~力な1本があることを知ったーーーー。これだっ↓
※大阪のおばちゃんと団地って、意外と相性バーーッチリかもネー---ン♪
※大阪・シネリーブル梅田の会場に置いてあった、『団地』の立体宣伝ツールw
☆本日5月22日(日)の、音楽関連の情報
【出来事】
・オーネット・コールマン、フリー・ジャズの先駆けとなるアルバム「ジャズ来たるべきもの」を録音(1959)/AKB48のシングル「ラブラドール・レトリバー」が入荷初日に146.2万枚を売り上げたことが判明(2014)
・リヒャルト・ワーグナー(1813)/サン・ラ(1914)/バーニー・トーピン(1950)/モリッシー(1959)/ジョニー・ギル(ニュー・エディション:1966)/宇多丸(RHYMESTER:1969)/SUHO(EXO-K:1991)
親切にしてくれたお友達をお守りください |
《内容要約:白雪姫の7人の小人たちのように、自分を理解しそばにいてくれる仲間がいると心強い。そのために相手への感謝の気持ちは忘れないようにしよう!》
※アラジン @__Aladdin_さんのツイートより。
白雪姫を見るのがいい
人を信じたい時は
眠れる森の美女を見るのがいい
自信をなくした時は
シンデレラを見るのがいい
一歩前に進みたい時は
リトルマーメイドを見るのがいい
愛を育みたい時は
アラジンを見るのがいい。