『クリーピー 偽りの隣人』
■スタッフ:/監督 黒沢清 /原作 前川裕 /脚本 黒沢清 池田千尋 /製作総指揮 大角正 /エグゼクティブプロデューサー 黒田康太 /プロデューサー 深澤宏 住田節子 赤城聡 石田聡子 /撮影 芦澤明子 /美術 安宅紀史 /照明 永田英則 /録音 島津未来介 /編集 高橋幸一 /装飾 山本直輝 /音楽 羽深由理 /音楽プロデューサー 高石真美 /スクリプター 柳沼由加里 /助監督 海野敦 /ラインプロデューサー 山田彰久 /プロダクションマネージャー 小松次郎
■キャスト:西島秀俊(高倉) 竹内結子(康子) 川口春奈(早紀) 東出昌大(野上) 香川照之(西野) 藤野涼子(澪) 戸田昌宏(大川) 馬場徹(松岡) 最所美咲(多恵子) 笹野高史(谷本)
■作品データ:/製作年 2016年 /製作国 日本 /配給 松竹、アスミック・エース /上映時間 130分 /映倫区分 G
※なぜだろう、黒沢清作品にこれまでいい印象がなかったせいか、今の今まで避け
てきてしまった・・・。キネマ旬報年間ベストやら、「映画秘宝」のランキングや
らでの好評価を受けて、遅まきながらの鑑賞となった・・・。
→ 『国内外で新作が待ち望まれる黒沢清監督の今回の題材は、日本ミステリー文学大賞新人賞を獲得した小説を原作として、実際の凶悪事件を思い起こさせる未解決事件の捜査と、異常な隣人への恐怖を描くという、『クリーピー 偽りの隣人』だ。芸術性と娯楽性の間で、危うい均衡を保ちながら評価を積み上げてきた黒沢清監督作としては、娯楽要素に重点が置かれ、物語の展開でグイグイと引き込んでいくようなオーソドックスな構成となっており、比較的消化しやすいといえるだろう。たがこの映画、一見して分かりやすいつくりだけに、黒沢清作品特有の奇妙な感覚が、今まで以上に異物として目立っているのも確かだ。この面白い違和感というのは、映画を見慣れていて、一通りのサスペンス演出を理解している観客ほど強く感じるはずだ。今回は、その「違和感」の理由を中心に、本作の魅力を考えていきたいと思う。
今回のようなサイコ・スリラーの要素がある作品を演出する場合、異常なシーンを見せて観客を不気味がらせるというのは常道である。例えばそれは、事件に巻き込まれる主人公の平穏な日常と、犯人の異常な行動の描写を対比し、その差異を際立たせることで恐怖を感じさせるというものだ。だが本作が奇妙なのは、香川照之演じる、気持ちの悪いサイコパスな隣人の異常な行動と対比されるべき、主人公たちの日常的な描写すら、ことごとく「なにか変」だという点である。西島秀俊が演じる、元刑事の犯罪心理学者・高倉と、東出昌大が演じる刑事・野上は、6年前に起きた一家失踪事件に取り付かれ、真実にたどり着くために、事件の被害関係者の体をつかんで恫喝までする。竹内結子が演じる高倉の妻・康子は、隣人の不可解な行動に恐怖を覚えながらも、なぜか大きなガラスの容器に、たっぷりなみなみと注いだシチューを持って、交流を深めようとする。これらの異様な行動は、「決定的に狂っている」とまでは断言できないものの、確実になにかが捻じ曲がっているように感じられる。
狂っている気がするのは、物語に関係がある登場人物だけではない。高倉が勤める大学の研究室は、外側がガラス張りになっており、学生たちが憩うキャンパスの広場を眺めることができる。休み時間なのか、そこで学生がたちめいめいに集結しだし、いつの間にかものすごい数になっているという場面が、役者たちの演技の「背景」として展開しているという様子は、不自然さを通り越して、怪しげな宗教儀式が始まったのかとすら思えてくる、気持ちの悪い(クリーピーな)光景だ。テラス席に座る男子学生のひとりが振り返り、視線をこちらに向けるという場面も、非常に奇妙な印象を与える箇所である。もちろんこれらのシーンは、物語とは何一つ関連がない。(中略)/本作は既存の「捜査もの」や「サイコ・サスペンス」などのジャンル映画のように、手垢がついた決まりきった脚本を決まりきった演出で撮ることで、映像そのものが退屈なものに堕してしまっているような多くの作品とは、全く異質だということが分かるだろう。前述した、学生たちが集まる異様な光景というのは、ここではただの背景を超えた力を獲得する。映像が映像そのものとしての価値を持ち際立っているのだ。その魅力に気づき楽しむということが、黒沢清作品を観る醍醐味である。本作『クリーピー 偽りの隣人』はそれを如実に味わえるという点で、多くの人に触れて欲しい映画だ。』
→「とにかく不気味でしーたっ!! ゆっくりとした始まりですが、徐々に隣人が怖くなっていき、後半、ゾワゾワ引き込まれーますっ!! 私も何故か周りから怖がられるので、私の本当の優しさを皆様にお届けしーますっ!!」 by ピスタチオ 小澤慎一朗さん(芸人)
→「ひえええええ!冷たい空気の中に激しく吹く違和感の嵐!ん、待てよ!僕、絶対、隣人に変なやつと思われてる!マトモですから!信じて!ね!そんな事言うと逆に怪しいか!ま、その時はこの映画のように、、ひひひひ、、冗談ですよっ!おーこわっ!」 by ガリガリガリクソンさん(芸人)
※「お、お、鬼が、キターーーーーー!!」
ソーントンに比べると、香川さんの異常性が、若干マイルドに感じてしまった
のは不運だったかも。香川照之と竹内結子のエロいシーンももっと観たかった
かなぁーー。園子温監督だったらそういうシーンもネッチョリと撮ってくれそ
うだねぇ~~~~。(ただし竹内結子の役が神楽坂恵になってしまう可能性大
なので、結局残念は残念のままかーーーw)
※黒沢清カントク作品への思い入れがある人にとっては、マニアックと
一般受けの両方を兼ね備えた本作は、なかなかに評価が高いということ
のようだーー。
→ 『主演の西島秀俊さんを直撃。本作の魅力についてお聞きしました。―本作、非常に楽しく拝見させていただきました。共演の香川照之さんの迫力はものすごかったですね。/西島秀俊:本当に凄かったですね。この男怪しいな? と感じさせてから、本当は良い人なのかも? と一瞬思わせるあたりが絶妙で。ドアップの演技も多いですし、映画館で観ていただけると、特にものすごく迫力があると思います。/Q:妻役の竹内結子さんも素晴らしく、ラストの“声”は思い出すだけで鳥肌が立ってしまいます。/西島秀俊:竹内結子さんがああいった表情・声を出されるのは本当に驚きですよね。映画の最初から徐々に憔悴していく所も、非常に素晴らしく表現されていて。/Q:香川さんと西島さんは共演作が多く、竹内さんとは「ストロベリーナイト」に次ぐ夫婦役でした。お2人のこれまでとは異なる面はどんな所でしたか?/西島秀俊:……。ところで「クリーピー 偽りの隣人」ですが、僕はラストに驚かされました。違う終わり方をして、今度に続いていくストーリーになるかと観ながら予想していたので。とても面白い作品だったので続編も期待してしまいます。/Q:(あれ、質問の答えが違うな?)確かにラストには驚かされました。特に原作小説とは少し変えて描いているので、ミステリーファンの皆さんも楽しめる映画になっていると感じました。/西島秀俊:原作はまだ読んでいないので、このインタビューの帰りに買っていこうと思います!/Q:(この西島さん、なんかいつもより普通の人っぽいな)本作は黒沢清監督の独特の演出が感じられる場面がいくつもありますが、西島さんがお好きな黒沢作品はございますか?/西島秀俊:実は……。僕、映画は大好きなんですけど、邦画ってほとんど観ないんですよ。/Q:(えっ、西島さんって映画を年間に300本観る事もあるほどの映画ツウのはず。何かがおかしい……。もしかして?!)「この人、西島秀俊さんじゃありません。全然知らない人です」ーと、いうワケで、今回取材にご協力いただいたのは、西島秀俊さんの顔マネがソックリと話題「全くモテない西島秀俊」こと、芸人の虹岡誠さんでした。』
※なんじゃこのインタビュー記事www 貼って損したっw
2007-07-19DVD『叫』 黒沢清監督インタビュー【第1回】
→ 『「叫」の車が走るシーンの背景で、不思議な映像が流れていることに気づかれたでしょうか?たわんだスクリーンに映ったような、街の光景でありながらおぼろげで歪んだ車窓の眺め。それについてもお尋ねしました。まず、今回の『叫』に限らず、これまでの監督の映画では一貫して、車の走るシーンが出てきた場合は「走る」ということよりも、運転している人が孤独でたった一人でぽつんといるか、あるいは隣に誰かいたら二人きりでぽつんといる、密室のショットに近い扱いをしているとのことでした。/だから、どこを走っているかは重要ではなく、森でも街でもどこかを走っていればいいのですが、しかし実際撮影となると、その走るのを具体的に「どこにするか」という話になります。でも漠然とした街というものは存在しなくて、たとえば渋谷で撮影したら渋谷というその街らしさが必ず車窓の後ろに出てしまう。そうすると、密室性がなくなってきてしまうわけです。それゆえに、独特な車の走行シーンに至るのですね。/「どこでもいいんだ、密室なんだ」というのを表現するために、どこを走ってるかわからないどこかを見せる――走っている後ろの窓に影だけが見えているとか、漠然とした電柱だけが通過していくなど、そういう映像を全部スタジオで撮って、車の後ろの窓に映しこむという処理を意識的にずっとされてきているのでした。そして、「叫」も同様。でも今回は、監督が特に指示したわけではなかったそうですが、照明の市川徳充さんが凝りに凝って渦巻っていうのをやってます。監督も撮影しながらビックリされたそう。なのでDVDでご覧の折には、車の走るシーンの背景と、特に渦巻を探してみてくださいませ。』
☆さ~~て、本日2月8日(水)の、月影千草先生のレッスンは~?
『おそろしい子!』 |
【解説】
・あの子は「椿姫」という3時間半もの舞台を、一度見ただけですべて丸暗記したのよ。なんておそろしい子!あの子の奥底に何が眠っているのか・・・。私はそれを見つけ出したいわ。
あなたも私にこのセリフを言わせてごらんなさい! |
☆関連書籍、心に残るエピソード、名言などなど!
※実は「鷹の爪」ってチョット苦手なのだが、コレは素直に笑えやしたーーーw
→ 『「マヤ…恐ろしい子!」というセリフを使うためのコミュニティです。 なんの話題でも構いません。 語尾に必ず「マヤ…恐ろしい子!」とつけましょう。 (「恐ろしい子…!」のみも可) /他の漫画のセリフでもまあ構わないかもしれません。記憶に残るセリフといえば漂流教室の「試行錯誤だ!」も個人的にヒットだったのですが、知名度が低そうなのでやめました。こんなコミュニティに参加する人なんているのかしら。』
※こういうネタを1000コメントまで続けるユーザーたちの方が、おそろしい!
「1000ネタによる、1000の仮面」達成ですなーーー(^^♪
“魂を加えた価格” |
「価格というものは、サービスとか配達とかいろいろな便宜だとか、そういうものを総合した価値判断によって決めるべきで、単によそがいくらだからウチはいくらにするというようなことでは、ほんとうの商売はできないと思います。たとえば、よそで1万円のものを、場合によっては1万500円で売ります。するとお客さんが“なぜよそより高いのか”と聞かれます。そのときに“同じ製品ですが、私の方はお添え物があるのです”“何を添えてくれるのか”“私どもの魂を添えるのです”と申し上げることができるかどうか。そのように、お店の魂をプラスして価格を決定することがお互いの商売には必要だと思うのですが、いかがでしょうか。」
※ん?生命保険業界が舞台だったの?(ゼンゼンシランノデスケド-)