「命売ります」主題歌に人間椅子キターーーー!
・2017年10月から、大人が楽しめるエンターテインメントとして毎週土曜夜9時に「連続ドラマJ」という現代ドラマ枠を新設したBSジャパン。第1弾は、浅田次郎「プリズンホテル」を放送。来る1月13日からの第2弾は、中村蒼主演で三島由紀夫原作の「命売ります」の放送が決定しました!中村蒼演じる主人公の山田羽仁男は、広告代理店に勤め、経歴、収入など何不自由ない生活を送っていた。しかし突然自殺を決行。だが失敗し、「命を売る」ビジネスをスタートさせることに。次々と舞い込んでくる奇々怪々な依頼に応じる中で、「命」と向き合うことに…。
※大好きな作品。映像化はめちゃ楽しみだ~♪
→ 『人間椅子(和嶋慎治さん)からのコメント・・・人間椅子には、文芸作品に着想を得た楽曲が数多くあります。三島由紀夫以前と以後では文学の質が変わった、とはよく言われる例えですが、なるほど好みとはいえ僕らの採り上げる小説群も、ほぼ三島以前のものに限られていたりします。そんな僕らが、三島由紀夫原作のドラマに主題歌をつける──この上もない光栄な話だと思いました。気をつけたのは、読書感想文のようにならないようにすること。原作の持つ厭世観、一度は捨てたはずの命が惜しくなるところ、あるいは本当には生きていないかもしれない主人公の前半生…それらをどうエッセンスとして表すか。結果的に、不協和音とアップテンポで焦燥感を、リズムチェンジで捨て鉢感を、歌詞の面では命の大切さを問う形でまとめてみました。羽仁男のある種リアリティのない生活は、21世紀の今こそ共感を呼ぶものかもしれません。放映が今から楽しみです。』
※文芸ロックの面目躍如だ!やっと時代が人間椅子に追いついた!?
※ワルそ~な顔してまっすw ダークサイド・ワジー・・・
→ 『●ナレーション 美輪明宏コメント:三島由紀夫先生の最晩年の作品「命売ります」。数々の名作を出されている三島さんの作品の中では、私はこの作品はあまり好みではありませんでした。何故なら三島さんのあの優しさが感じられなかったからです。また、“命を売るという商売”が成立するのか、疑問に思いました。何故なら死んでしまうのですから払ってもらったお金は受け取れないですし。そして昔、実際に渋谷駅前でプラカードを下げて、命売りますと云う人も居ましたし…。難しい内容です。ですからこのナレーションの仕事を受けるかどうか少々悩みましたが、命の大切さ、尊さを、逆説的に説いているのでは、と感じ、思い直してお受け致しました。
●森田昇プロデューサーコメント:この作品をドラマ化する時、音楽や美術、演出やキャストなどをどのような形で映像化して行こうか考えました。三島由紀夫晩年、1968年にプレイボーイで連載したされた作品で、しかも「命」がテーマ。作品の内容も生と死をどうとらえるか、というもので21世紀の現代にこそふさわしいテーマと思われました。そこで、原作が書かれた当時の世界観と、今やるべきこととしてのアップデート感をどう表現していくかを考えました。そこで、真っ先に浮かんだのは美輪さんでした。生前の三島由紀夫との深い親交、表現者としても様々三島作品ともかかわり、そして現在も変わらず様々な表現活動をされている美輪さんにお願いすることが最もふさわしいと思いました。過去と現在を見つめ、三島作品の世界観を誰よりも美しく表現していただけるのは、美輪さんを置いて他にはおられないと思います。』
→ 『「命売ります」は“命を売る男”と“企みをもつ依頼人たち”との駆け引きが描かれた作品。「仮面の告白」「金閣寺」「潮騒」といった三島の代表作とはまた趣の異なる内容で、2016年に“隠れた怪作小説”として再版されると、重版で約27万部という異例のヒットを記録した。ドラマでは主人公の山田羽仁男を中村蒼が演じるほか、前田旺志郎、田口浩正、YOU、田中泯、橋本マナミ、大杉漣、酒井若菜、谷村美月、壇蜜、森本レオら多彩なキャストがそろう。
小説と同じ名が冠された人間椅子による主題歌「命売ります」は、このドラマのために書き下ろされた楽曲。作詞・作曲を手がけた和嶋慎治(Vo, G)は過去さまざまな小説を題材にした楽曲を作り上げてきたが、三島作品を題材にするのは今回が初めて。原作の持つ厭世観を音楽で表現した和嶋は「不協和音とアップテンポで焦燥感を、リズムチェンジで捨て鉢感を、歌詞の面では命の大切さを問う形でまとめてみました」とコメントしている。』
※最近はこの曲ばかり聴いているのです。。。
『基本的に子どもたちに「この世は生きるに値するんだ」ということを伝えるのが、自分たちの仕事の根幹になければならないと思ってきました。』 |
出展:「引退会見・一問一答」で。2013年9月7日 |
発言者:宮崎駿(アニメーター 1941年1月5日~) |
→ 『解説:最後の長編映画「風立ちぬ」公開時、百田尚樹原作の「永遠のゼロ」も公開され、その思想の差異が話題となりました。』
→ 『宮崎駿監督が吉野源三郎原作の小説『君たちはどう生きるか』をモチーフに長編アニメーションを製作することを発表しました。宮崎監督は2013年に一度引退を発表していましたが、2017年に入り前言を撤回。既に制作に取り掛かっており、本作のタイトルやあらすじ等について注目されていました。
「君たちはどう生きるか」とは、1938年に発表された吉野源三郎の小説です。本作のあらすじは、主人公である本田潤一こと15歳のコペル君が、学校生活を送るなかでさまざまな出来事を体験し、コペル君の亡き父に代わって彼の面倒を見ていた叔父さんへ、その日の出来事を話します。その出来事に対して、叔父さんが考えたことを「ノート」に記載する形で彼に伝えていく、といった内容です。/本作のあらすじについて宮崎駿監督は、「その本が主人公にとって大きな意味を持つという話です」と語っています。アニメ化するにあたって、キーアイテムとなるノートやコペル君とおじさんとのやりとりがどのように描かれていくのか、注目です。
気になる公開日はいつになるのでしょうか。2017年10月30日現在では正式な公開日は発表されていません。ただし、宮崎駿監督は制作期間について3年か4年はかかると発言しており、恐らく公開は2020年〜2021年頃になるのではないでしょうか。今後の動向に注目です。/また2017年5月にスタジオジブリの公式サイトでは、今作が宮崎駿監督にとって年齢的にも最後の作品となると発表しています。早くも公開されるのが楽しみですね』
→ 『2008年に行われた伝説的コンサート「久石譲 in 武道館 ~宮崎アニメと共に歩んだ25年間~」そのコンサート・パンフレットは永久保存版です。そのなかの久石譲の8ページにも及ぶインタビューはすでに紹介しています。
宮崎駿「風の谷のナウシカの準備室は、ある雑居ビルの潰れたバーのあとだった。たしか1983年6月。客用のテーブルや椅子がそのままの汚れたガラス窓の中で、僕はひとりきりで呻吟していた。自分の原作を映画化するのは想像したよりずっとややこしい作業だった。映画の全体像をつかまえようと焦りながら短い準備時間は刻々とへっていく。そんな時に若い音楽家の訪問をうけた。30代の久石譲さんだった。音楽の打合せの時、いまでも途方にくれるのはどんな映画になるのか監督たる自分に判っていないことだ。それなのに久石さんはいつも前向きで、ナウシカの時も僕の描きちらしたスケッチをいくつか眺め、しどろもどろの僕の話に何度もうなずき、その間に、何かひらめいたのかひとみを輝かせていた。/最初の打ち合わせは1時間もかけなかったと思う。ナウシカの音楽は僕は大すきだ。本当に映画をさらに高めてくれる音楽を彼は書いてくれた。あの準備期間のチリチリする時に、久石さんと出会えたのが映画の運なのだと思う。あれからもう25年もたった。久石さん、ずい分永いことおつきあいして下さってありがとう。久石さんに出会えて良かったなあと思っています。』
☆本日の、『日めくり漱石』は・・・
“何をしても自分は自分流にするのが、自分に対する義務だと思います。天と親がコンナ人間を生みつけた以上は、コンナ人間で生きておれという意味より外に解釈しようがない(『書簡』明治39年7月2日より)” |
【1867年1月5日の漱石】