『エル ELLE』
■スタッフ:/監督 ポール・バーホーベン /製作 サイード・ベン・サイード ミヒェル・メルクト /原作 フィリップ・ディジャン /脚本 デビッド・バーク /撮影 ステファーヌ・フォンテーヌ /編集 ヨープ・テル・ブルフ /音楽 アン・ダッドリー
■キャスト:イザベル・ユペール(ミシェル) ローラン・ラフィット(パトリック) アンヌ・コンシニ(アンナ) シャルル・ベルリング(リシャール) ビルジニー・エフィラ(レベッカ) ジョナ・ブロケ(ヴァンサン) ジュディット・マーレ クリスチャン・ベルケル アリス・イザーズ ビマーラ・ポンス アルチュール・マゼ ラファエル・ラングレ リュカ・プリゾ
■作品データ:/原題 Elle /製作年 2016年 /製作国 フランス /配給 ギャガ /上映時間 131分 /映倫区分 PG12
※フランス映画独特のいびつさ、エグさ、登場人物の言動の不可解さ、を
思い出したなー。久々に観るとちょっとついてけない部分も多かったーー。
私も映画人生の中で200以上の役を演じましたが、この女優の凄みには恐れ入りました。新しい感性で作られたこの映画を、固定観念にしばられずに観て欲しい。(若尾文子) |
ヒロインは、エロティックで、狡猾で、傲慢で、そして、圧倒的に女である。もう世の中の善と悪とを超えている。魅力的すぎる!(室井佑月) |
常識を捨ててるのに、映画のすべてが存在するユーモア。今を生きるヒロインに毒の皿を持たせ、おかわりはいらないの!?と言わせるインテリジェンス半壊のおもしろさだ。(夏木マリ) |
前人未到の域に達したフランス女性の性的経験値。ゲス不倫で騒いでる日本はかわいいレベルです。(辛酸なめ子) |
破滅的なほど痛い人生を選択しているように見える主人公。しかし女の人生のクライマックスにいる彼女は全てを持ち理解していた。イザベル・ユペールのカミソリのような鋭利な感性と冷たい微笑が一層本編を物語っている。(鈴木砂羽) |
「か弱いふり」「できないふり」しないで生きるってなんて素敵なんでしょう。スカッとします、この映画。(内田春菊) |
アブノーマルな人が次々に出てくるのに、品格と美しさを感じさせる映画だ。誰もが生きることに力を注いでいるからだろう。(内館牧子) |
中年になった少女の冒険譚!繊細で勇敢で正直な物語。人生は深い森だということを思いださせてくれる。(江國香織) |
※このコメント提供者のラインナップにムラムラッとキタ人にはお勧めでしょう。
きゃいーんのウドちゃんと、ロバート秋山あたりは、絶対観るべしっ!!
→ 『ユニフランスは、フランス映画の普及を目的として1949年に設立された非営利外郭団体。ジョルダーノ氏は、14年から日本のフランス映画祭に関わっている。「現在、日本を含め、ニューヨーク、ローマ、ベルリンなど、例年世界各国の都市でこうした映画祭を開いています。それ以外にも、フランス映画が外国で公開される際のサポート、カンヌやトロントなどの国際映画祭で活動しています」と活動内容は多岐に渡る。/フランス映画祭2017では、団長を務めたカトリーヌ・ドヌーブの最新主演作「ルージュの手紙」やイザベル・ユペールとポール・バーホーベン監督がタッグを組んだ「エル ELLE」など、注目作全12作品が上映された。ジョルダーノ氏は「まずは日本の配給会社の皆様と連携を取りながら、ということが第一義でした。一方、ドラマもあればコメディもある。また、ポール・バーホーベン(『エル ELLE』)のような大御所から、カテル・キレベレ(『あさがくるまえに』)のような若い監督の作品もある、そんなバラエティに富んだセレクトにしようと思いました」と選考理由を解説する。
「あさがくるまえに」や、ベジタリアンの女性が食人に目覚めるショッキングな内容によりトロント国際映画祭で観客が失神する事態を巻き起こし、話題を集めた「ロー(英題)」をはじめ女性監督の作品が半数近くを占めたが「そのことを強く意識してセレクトしたわけではないのですが、結果として、多くの女性監督が活躍するフランスの現在の映画界の状況をどこか映し出しているような気がします」と総括。「ロー(英題)」については「日本の若い方に、フランス映画にはこうした作品もあるということを知っていただきたかったですし、以前、日本のフランス映画祭で、フレンチ・ホラーのオールナイト上映をやったことへのオマージュのような意味もあって選びました」と思いを明かした。/フランス映画祭は、フランスの作品を日本に紹介する役目はもちろん、映画人同士の交流の機会も生み出してきた。ジョルダーノ氏は「実は、今回来日している『ルージュの手紙』のマルタン・プロボ監督が、日本で映画を撮ろうとしていて、これからロケハンに向かうと言っていますし、イザベル・ユペールは是枝(裕和)さんの作品に出たい、出たいと(笑)、しきりに言っていたりしますので、映画祭を通して、そうしたことも実現していけたらとてもうれしいですね」とさらなる両国の協力体制に意欲を燃やしていた。』
※是枝作品に参加!となれば、樹木希林さんとの妖女対決も実現できそうだ。
おっと、早く実現しないと間に合わないゾーゥ イソゲ(屮゜Д゜)屮 カモーン!
→ 『劇中では暴力的なシーンも少なくないが、軽妙なユーモアを交えて見せており、本作が一流のブラックコメディとしての側面を持った作品であることがわかる。コミカルなシーンの大部分はユペール自身が提案した。「ユーモアの使い方について、私がかなりアイディアを出しました。撮影中と同じ印象を完成後の作品にも見ることができ、成功したと思います。ミシェルの状況を考えて、観客がセンチメンタルになってしまうと、様々なシーンで居心地が悪くなってしまうもの。ユーモアが入ると、観客が物語と距離を持つことができ、受け入れやすくなると思うのです。厳密に計算され、ユーモアがあり、作品そのものがあるべき位置に収まっています。この映画は、恋愛作品ではありません。主人公はレイプという暴力の後に、誰の支援もなしに、ひとりで復讐の計画を立てるのです。そういった展開もユーモアによって救われていると思います」
「ベティ・ブルー 愛と激情の日々」のフィリップ・ディジャンの小説「oh...」を実写映画化したもの。原作のある作品で、監督、ユペール、脚本家が抱くミシェルのキャラクター像を一致させることは容易だったのだろうか。「私は長年この小説の映画化を希望していて、(プロデューサーの)サイード・ベン・サイードが権利を買い、監督がバーホーベンに選ばれたことを知って、完璧で素晴らしい選択だと思いました。脚本も原作にものすごく近い、素晴らしい出来でしたので、これは良い映画作品になると確信したのです。撮影に入る前、互いに人物像について意見を交換したりするようなことはありませんでした。私と監督の間で議論も対立も全くなく、撮影をしながらミシェルという人物像をお互いに発見していきました」/当初ハリウッドで映画化される企画であったが、「これほど道徳にとらわれない映画に出演してくれるハリウッド女優がひとりもいなかった」(バーホーベン談)という理由、そしてユペールが出演を望んだことからフランス映画として製作された。フランスを代表する大女優として、フランス映画界の特出している点を挙げる。
「フランス映画界の優れた特徴は3つの言葉で言えると思います。まず、豊かなこと。お金があるという意味ではなく、才能が豊かであるということ。2つ目は、思い切った作品があること。例えばこの作品です。モラル的にいろいろと言われることがありますが、フランス映画にはその限界をはずすような、勇気があります。そして、多様性。作家主義の作品もあれば、商業主義の作品も等しくある幅広い世界なのです」/ユペール自身も、過去の代表作でもある「主婦マリーがしたこと」「ピアニスト」など、世界的名匠の作品で、自分の限界をはずすような一筋縄ではいかない女性を演じてきた。「ミシェルは、思い切った行動に出る女性で、つかみどころのない、複雑な人物です。はっきり言って観客に受け入れられるような人物ではないと思うのです。私はこういったキャラクターをクロード・シャブロル、ミヒャエル・ハネケの作品でも演じています。私が理想化された人物ではない女性を演じることが、フランス人女優的だと見ていただけるようでしたら、それにはとても満足しています」/本作のラストには、原作には無かったエピソードが加えられている。「最後のシーンが加えられたことで、なにか光が差し込むような感じがする、素晴らしいアイディアだと思いました。特に、敬虔なカトリック信者であるレベッカの最後のせりふで、女同士の関係が見えてくると思いますし、友情が固く結ばれるのです。これまでの普通の価値観では、この作品で起こった出来事の後の女性同士は、話もしない関係になると思うのですが、友情が繋がるのです。女性同士の関係が強いということを示すシーンになっていると思います」
ミシェルの強さとは反対に、定職につかず子供ができても母の脛をかじる息子、ミシェルの会社へ仕事を求める元夫、同僚からの不倫の誘い、卑劣な行為に出る部下……と男性登場人物の弱さや愚かさが浮き彫りになって見えるが、決して男性たちを軽蔑する存在として描いてはいないと断言する。「男性たちは弱いのですが、軽蔑されてはいませんし、軽蔑されるような存在ではないという描き方がされています。監督自身が、男性たちを人間として尊重しています。ただし、ミシェルの親友の夫だけは卑怯な描かれ方をされています。それ以外の元夫や息子はシンパシーを持てるような人物として描かれていると思います。そういった男たちに対してミシェルはとても寛大な態度を示します。レイプ犯も病的な側面として描かれているので、決して軽蔑の対象としているわけではないのです」』
→ 『大阪の映画館の看板は、映画のタイトルに勝手なキャッチコピーをつけてしまう。今年公開された「エル」って映画、色情狂婦一代なんてサブタイトルついてたっけ?』
※「狂婦」なんて単語あるんかいな!w大蔵映画っぽくてグッジョブやわ!
Amazon.co.jp エル ELLE (ハヤカワ文庫NV) フィリップ ジャン (著)
→ 『■内容(「BOOK」データベースより):一人暮らしの自宅で、覆面の男に襲われたミシェル。その後、犯人から自分を監視しているらしきメールが届く。男はいまも近くにいるのだろうか。彼女は護身具で身を固め、周囲の人々に目を光らせる一方、家族や愛人の厄介事にも対処しなくてはならない。次々と起きる問題に奮闘する彼女のまえに、ふたたび犯人が現れた!型にはまらない主人公の姿が衝撃と共感を生んだ、フランスのベストセラー・サスペンス。
/■登録情報:/文庫 272ページ /出版社 早川書房 /言語 日本語 /ISBN-10: 4150414157 ISBN-13: 978-4150414153 /発売日 2017/7/6 /商品パッケージの寸法 14.8 x 10.5 x 2 cm /おすすめ度 5つ星のうち 2.5 /■カスタマーレビュー:ringmoo ベスト1000レビュアー 5つ星のうち3.0 「余りにフランス的なので・・・」2017年10月16日・・・作者は、「ベティ・ブルー/愛と激情の日々」のフィリップ・ジャンです。“ELLE”は、英語で言えば“SHE”ですから、「ある女」くらいの意味でしょうか?この作品で言えば、一人の息子を持つシングル・マザーの女性です。(中略)夫婦はもちろん、元夫婦、不倫関係の男女、実質婚の男女、年の差のある男女、血のつながりのない親子など、日本ではちょっと特殊な関係が当たり前に登場します。物語は、レイプに始まり「レイプ」に終わりますが、非常に変化に富んだものになっていますが、ちょっと日本の文化習慣とは異なるかも知れません。従って、ややピンと来ない面もありますが、人間関係・親子関係・男女関係等、考えさせられる面も沢山あります。結構楽しく読めましたので、映画が楽しみです。』
『しんどかったら 自転車降りて歩いたらええねん。あともう少し頑張りや。あともう少し頑張ったら、朝日浴びた綺麗な通天閣を見ることができる。ほんでその通天閣の中から、未来のあんたが、ちょっとだけ幸せになった未来のあんたが、よう頑張ったなあ、て、じっとあんたのことを見てるから。』 |
出展:「通天閣」(筑摩書房) |
発言者:西加奈子(小説家 1977年5月7日~) |
→ 『解説:彼女はイランのテヘラン生まれ。エジプトのカイロで育ち、その後はこてこての大阪人。彼女の小説の中で、大阪の味が一番よく出ているのがこの「通天閣」だろう。東京人は東京タワー、名古屋人は名古屋城、そして大阪人は通天閣が見守ってくれている。その通天閣の中に未来の自分がいて、いまの自分をじっと見ている。未来の自分に、いまの自分がよく頑張ったなと言わせる。未来の自分に過去を後悔させない生き方って素敵だな。』
→ 『■内容(「BOOK」データベースより):『さくら』で彗星のように華やかなデビューを飾った西加奈子の第4作にあたる長編小説。冬の大阪ミナミの町を舞台にして、若々しく勢いのある文体で、人情の機微がていねいに描かれていく。天性の物語作者ならではの語り口に、最初から最後までグイグイと引き込まれるように読み進み、クライマックスでは深い感動が訪れる。このしょーもない世の中に、救いようのない人生に、ささやかだけど暖かい灯をともす絶望と再生の物語。この作品で第24回織田作之助賞を受賞している。
/■登録情報:/文庫 270ページ /出版社 筑摩書房 /言語 日本語 /ISBN-10: 4480426698 ISBN-13: 978-4480426697/発売日 2009/12/9 /梱包サイズ 14.6 x 10.4 x 1.4 cm /おすすめ度: 5つ星のうち 4.1 /■カスタマーレビュー:伽羅 5つ星のうち5.0 「通天閣のある都市の隣の都で…」2015年12月9日・・・大学時代と、社会人をしていました。北の北の寒い寒い所から来た私は関西人の強烈な個性に圧倒されまくり、今でも愛して止みません。友人は、やはり大阪人が多く、サークルの同窓会では、笑いっぱなし喋りっぱなしです。まさに、この小説の様な、暗いけれども、何故か笑ってしまう人生を送っている方々…多いんです。会話がおもろないと、ばっさりおもろない!と斬られてしまう感じ…懐かしい。洒落にならない位の経験をしても、泣いても何故かじめじめしていない。関西…。通天閣近くの昼間は、人だらけで、胡散臭いスカウトを無視したら逆ギレされたり‼でも、くすくすと、友人と笑っていました。あぁあたしも、遠いとこに来てしまったなぁ。(土地も歳も♪)とか、しんみりしました。西加奈子さんは、どの本を読んでも吸い込まれてしまう位の文章力ですね。3歳児の中年母をしている私ですが、娘の、゛こっちを見て!行かないで!私を愛して愛して!もっと!゛の強い主張を丸ごと本気で受け止めて自分もこうしてほしかったな…なんて思いました。素敵な小説でした。』
※「さんま」=「おっきぃお祭り」w
☆本日の、『日めくり漱石』は・・・
※ドラフトくじ以上に人生を左右するくじ引きと言えましょう。。。
シャンティ・フーラの時事ブログ 2015/02/04
・多くの注目が集まり事実が明らかになれば、少しでもウクライナの平和に
貢献できるのではないでしょうか。拡散、よろしくお願いいたします。