『散歩する侵略者』

イメージ 1


eiga.com 作品情報 『散歩する侵略者』

■解説:カンヌ国際映画祭ある視点部門で監督賞を受賞した「岸辺の旅」の黒沢清監督が長澤まさみ松田龍平長谷川博己ら豪華キャストを迎え、劇作家・前川知大率いる劇団イキウメの人気舞台を映画化。数日にわたって行方がわからなくなっていた夫・真治が、まるで別人のように優しくなって帰ってきたことに戸惑う妻・鳴海。それ以来、真治は毎日どこかへ散歩に出かけるようになる。同じ頃、町で一家惨殺事件が発生し、不可解な現象が続発。取材を進めるジャーナリストの桜井は、ある事実に気づく。不穏な空気が町中を覆う中、鳴海は真治から「地球を侵略しに来た」という衝撃的な告白を受ける。長澤と松田が主人公の夫婦役で初共演し、長谷川がジャーナリスト役を演じる。

イメージ 2

■スタッフ:/監督 黒沢清 /原作 前川知大 /脚本 田中幸子 黒沢清 /製作 中山良夫 永山雅也 大村英治 大角正 薮下維也 三宅容介 大柳英樹 松田美由紀 桜井良樹 /エグゼクティブプロデューサー 門屋大輔 千葉善紀 青木竹彦 /企画プロデュース 石田雄治 藤村直人 /プロデューサー 荒川優美 高嶋知美 飯塚信弘 /アソシエイトプロデューサー 大瀧亮 /撮影 芦澤明子 /照明 永田英則 /録音 渡辺真司 /VE&DIT 鏡原圭吾 /美術 安宅紀史 /装飾 山田智也 /スタイリスト 纐纈春樹 /ヘアメイク HAMA /編集 高橋幸一 /音楽 林祐介 /音響効果 柴崎憲治 /音楽プロデューサー 和田亨 /VFXプロデューサー 浅野秀二 /VFXディレクター 横石淳 /スクリプター 柳沼由加里 /助監督 北野隆 /制作担当 相良晶

■キャスト:長澤まさみ(加瀬鳴海) 松田龍平(加瀬真治) 高杉真宙(天野) 恒松祐里(立花あきら) 長谷川博己(桜井) 前田敦子(加瀬明日美) 満島真之介(丸尾) 児嶋一哉(車田) 光石研(鈴木) 東出昌大(牧師) 小泉今日子(医者) 笹野高史(品川)

イメージ 3

■作品データ:/製作年 2017年 /製作国 日本 /配給 松竹、日活 /上映時間

 129分 /映倫区分 G

オフィシャルサイト

■受賞歴

第41回日本アカデミー賞(2018年)

 ノミネート:最優秀監督賞(黒沢清) 最優秀主演女優賞(長澤まさみ

第70回 カンヌ国際映画祭(2017年)出品作品(黒沢清

※豪華俳優陣共演!の割に、なんかあんまり話題になってなかったようなーーーと

思いながらレンタルして観たよーーぅ。


散歩する侵略者』予告編


※黒沢監督の作品にしては、ちゃんとストーリーが読み取れるというか、

経糸がしっかりした筋書きの作品だな~~という感想。もっと不可解な

代物を想像していたので、いい裏切りだったー。


ステージナタリー イキウメ「散歩する侵略者」黒沢清が映画化、長澤まさみ×松田龍平×長谷川博己で

『イキウメの代表作の1つ「散歩する侵略者」が、黒沢清監督によって映画化される。「散歩する侵略者」は、前川知大率いるイキウメが2005年に初演し、その後も上演を重ねている人気作。映画版では、主人公の加瀬鳴海を長澤まさみ、彼女の夫で「地球を侵略しに来た」と告白する加瀬真治を松田龍平、町で発生した一家惨殺事件を追うジャーナリスト・桜井を長谷川博己が演じ、日常が非日常に“侵略”されていく、サスペンスタッチのドラマが描かれる。/前川は「そもそも自分は黒沢清監督の映画が大好きで、かなりの影響を受けています」とコメント。さらに「その僕が演劇として生み出したこの物語を、映画にするのが黒沢監督というのは僕的に最高の巡り合わせでした」と映画化の喜びを語っている。

イメージ 5

長澤まさみ コメント】出演オファーを頂いた時は、私でいいのかなと思うほど本当に嬉しかったです。普遍的な日常の中で、気づかないうちに静かに何かが動き出している……というような、現実味のあるフィクションが好きなので、脚本はのめり込んで一気に読みました。女性として、鳴海の気持ちに共感しながら、真治のことを家族として大切に思えるようにしようと思って演じました。真治役の松田龍平さんは、そんな思いを常に受け止めてくれて、とても助けられました。黒沢監督は、細かく丁寧にお芝居をつけてくださるのですが、怒ってばかりの役だったので、いい意味で、こんなに大変で辛い現場は久しぶりだなと思いました。毎日ふらふらになりました。作品の中で描かれているようなことが、現実の世界でも起こっているかもしれないというドキドキを、ぜひ楽しんで頂けたら嬉しいです。

松田龍平 コメント】脚本を読んだ段階では、「侵略者」に体を乗っ取られた男という真治の設定が想像しきれなくて、逆に何もこだわらずに撮影に臨みました。黒沢清監督と初めてご一緒できることも嬉しかったですが、黒沢監督にヒントをもらいながら、役を埋めていきました。「侵略者」がやってくる、というシンプルでわかりやすい話なのに、いろんな視点で楽しむことができるのがこの作品の魅力だと思います。鳴海と真治という、壊れかけた夫婦の関係性、真治が鳴海の心を取り戻していく話でもありますし、一方で「侵略」のあり方を描いていく話でもある。自分の身の回りのことに置き換えて観られると思います。笑える要素もあるし、アクション映画か? というような部分もあるし、自分が出演していないところでも楽しみなシーンがたくさんあります。様々な面白さのある、幅の広い映画になるのではないかと思います。

長谷川博己 コメント】黒沢清監督作品に出演できたことをとてもうれしく思います。「侵略者」と行動をともにしていくジャーナリスト桜井役です。黒沢監督の作品は多く拝見していますが、撮影前に「(監督の)今までの作品のことはすべて忘れてください」と仰っておられました。何か新しいことに挑戦されようとする監督の意思に心躍りました。ラブストーリーでもあれば、男同士の友情を描くノワール映画的な要素もあります。ジャンルを飛び越えた、すごい映画になるんじゃないかと楽しみにしています。

前川知大 コメント】そもそも自分は黒沢清監督の映画が大好きで、かなりの影響を受けています。その僕が演劇として生み出したこの物語を、映画にするのが黒沢監督というのは僕的に最高の巡り合わせでした。そこに集まった俳優陣も素晴らしく、もう期待しかありません。ある夫婦の話でありながら、世界に対する侵略者の話でもあります。映画ならではのスケール感で描かれることに興奮しています。

黒沢清 コメント】イキウメの舞台では、決まって世界は二重三重にかさなり合っている。その絶妙な配置をどうやって映画化するか、最初それは至難のワザに思えた。私を含めてスタッフたちはみな試行錯誤しながら、現実世界の中に様々なこちら側とあちら側の境界線を用意した。それが正解なのかどうか、やってみるまで誰にもわからなかった。しかし俳優たちは誰一人ちゅうちょせず、いとも軽々その境界線を越えてくれた。時に笑いを誘いながら。こうして今まで多分誰も見たことのない、まったく新しい娯楽映画ができあがったように思う。(c)2017『散歩する侵略者』製作委員会』

※舞台版もぜひ見てみたいな~、と思わせてくれる興味津々の物語でしたぞ!

なんでちっとも話題に上らなかったんだろ?前田敦子が出てたから?(ナンデヤネン!)


イメージ 4


eiga.com インタビュー 長澤まさみ

『長澤は「私が演じたのは愛の物語のパートなので、本気で松田さんのことを好きになる、大切な人と思うということが、第1歩かなと思って演じていました。自分に今までなかった、乗り越えられなかったお芝居ができればなと思っていたので、そういう感情は大切にしなくちゃなと。自分が没頭する、集中することが課題でしたね」と“愛”の表現に腐心したと明かす。長澤の努力が集約されたのが、鳴海が真治にあるセリフを投げかける見せ場のシーン。鳴海の真治に向けた途方もなく深い愛情が、見る者を震わせる内容となっているが「女性の愛というのは大きいと感じました」と振り返る。そのシーンに到達するために重要な要素となったのが、鳴海の中に渦巻く怒りの感情だ。長澤は「台本を読んで初めに思ったのが、(鳴海は)ずっと怒っているなということ。ただ相手に対して怒っているだけだったらとっても薄っぺらい人間に見えるし、いまいち自分の中で腑(ふ)に落ちなかったので、監督に“何に対してこの人は怒っているんですか”と質問したら、“自分の身の回りのことに怒っているのではなく、世の中に対して、目に見えない大きいものに対して怒っているんだ”と言われて、すごく納得できたんです」と黒沢監督との対話が、鳴海を演じる上で不可欠だったと語る。

イメージ 7

怒りは、愛情の裏返し。黒沢監督に背中を押された長澤は、鳴海の感情が怒りから愛へとシフトしていくさまを見事に演じ分けた。「愛情のない人間じゃなければ、怒ることはしないですよね。どうでもいい人間には、自分の感情は動かない。女性らしさもあると思うのですが、強さだったり弱さだったり、怒りというものに含まれる要素はたくさんある。怒りの中に、いろんな表現が隠れているというのがすごく魅力的だったし、この役を演じる上で、大切にしなきゃいけないところだと感じたんです」。「黒沢監督と一緒に仕事ができて、また1つ夢がかなってうれしかった」と晴れやかに語る表情からも、長澤が得たものの大きさがうかがえる。

“パートナー”という概念についても、作品に参加したことで新たな考えにめぐり合ったといい「愛情表現は育むものだなと思いましたし、夫婦という関係性のなかには、平等という言葉はないのかなと感じましたね。男尊女卑とかではなく、2人いたら前と後ろという立ち位置になる。そうでないと多分関係性が崩れるし、うまくいかない。やっぱり平等というのはとても難しいし、それを成しえたいなら、臨機応変にそのときそのときで、入れ替わることができる夫婦は平等なのかもしれない。でもそれをできるほど人間はそう簡単に大人になれるものじゃないし、すごく幼稚な感情を持っている生き物。だけど幼稚さを出せるから一緒にいられるわけで、“愛”というものからすごく“関係性”を感じました」と述べた。

イメージ 8

撮影に際しては「役者の知り合いから、監督は1発本番らしいと聞いていたので、とりあえずそれに対応できるように、心構えはしていました。自分に足りないものは自分でもわかってきているので、衣装合わせのときに、監督に『思うことがあったら言ってください』と初めにお願いしましたね」と振り返る。黒沢監督の現場を実際に体験した印象は「現場に入って、一連の流れを監督が口頭で説明してから、そこに芝居を当てはめていくという感じでした。感情的な表現としては、割とストレートに演じない」のが特徴だったという。

「“今日の晩御飯、何にする?”って言うシーンは特にわかりやすかったんですが、あの状況下(世界が崩壊に向かう真っ最中)において、もう後にも先にも引けなくなって、周りはすごい状態になっているのに急にぽつりと言う言葉には、世の中で起きていることに対してものすごくどうでもいい、というような感情が込められていて。何を食べたいか聞くっていう感情表現は、自分にはない感覚で。でもそれがリアルなんじゃないかっていうお芝居はとても勉強になりましたし、多分今までだったらもっとストレートに演じてしまっていたところが、また違う普遍性を持つシーンになって、面白いな監督の演出は、と感動しましたね。海外の映画祭に数多く作品を持って行かれている監督だからこそ知りえる感情の出し方、もちろん映画をたくさん知っているからこそでもあるんでしょうけど、面白かったです」と充実感を漂わせた。/本作に登場する侵略者は人々から“概念”を奪い、人間を理解しようとしていく。長澤もまた、出演したことで思考が深まり、表現者として歩みを進めたのだろう。「“人間とは”というのを感じられるし、メッセージをたくさん含んだ作品。それがこうやって、今までに見たことのないような新しいエンターテインメントとして映画になるのは、とても有意義ですよね」と参加した喜びを語った長澤は「でもあんまり深く掘り下げすぎても楽しめなくなっちゃうから、こんなことが起きているのかもしれないという、わくわく感をもって見てほしい。単純に、楽しんでもらいたいですね」と締めくくった。』

※「コンフィデンスマンJP」のダー子の面影は微塵も見られない!全くの別人。

演じ分けるのはさすがの女優魂ってか!今月はまさみタンのほかの作品もいっぱい

観てみよう♪


●完成披露上映会の模様


※盛り上がっているようなんだけど、ちょっと違う世界のことのように

見える。。。出演者全員が宇宙人っぽく見えるのはなんでだろぉ~~う?


同上 インタビュー 松田龍平

『松田は最近、「まほろ駅前多田便利軒」「舟を編む」「ぼくのおじさん」など、どちらかといえばマイペースな変わり者といったイメージの役どころが多かった。だがさすがに宇宙人を演じるのは戸惑ったという。「台本を読んで黒沢監督にお会いしたんですが、役柄について話すというよりも、コミュニケーションを取るという感じでした。僕が宇宙人のことを聞くと、監督は率直に『僕も見たことがないのでわからないです』とおっしゃられて(笑)。そりゃそうだよな、と(笑)。でも『見た目が宇宙人みたいなので、そのままでいてください』と言われた記憶があります(笑)」

イメージ 9

このあたり、すでに黒沢監督の演出術の始まりというべきか。一見投げやりなほど俳優にすべてを任せるように見えるのは、完璧なキャスティングという自信と俳優への信頼があるからに違いない。もっとも、ボールを放られた側としては、逡巡があったようだ。「他にも侵略者に乗っ取られたキャラクターが出てくるので、何か共通点がなくてもいいのか考えたんですけど、監督は『侵略者にもいろいろな性格があるから、別にいいんじゃないですか』とおっしゃって。基本的には人間じゃないので、どう演じるかは自由なんだなと思いました。でも同時に、台本のなかで真治というひとりの男と侵略者の宇宙人が同居しているという設定なので、その狭間で揺れたいなと。妻の鳴海は最後まで真治が宇宙人だということを信じないので、そういう意味でも微妙な違いなんですよね。その辺のバランスに関しては、ずっと監督の反応を見ていました。監督は何もおっしゃらないんですけど、何かこう想像させるようなオーラを発しているんですよ。それが怖いなっていう(笑)」

侵略者に出会ってしまった人々は、人間が大切にしている概念を次々と失っていく。そんななかで鳴海だけは夫を信じ続け、何があっても真治を守ろうとする物語は、SFというジャンルでありながらそのじつエモーショナルなラブストーリーでもある。「脚本を読んだときはドンパチの印象が強かったけれど、出来上がった映画を見たらむしろラブストーリー、夫婦の再生の物語という印象でした。真治は侵略者に乗っ取られたことでリセットされるのだと思います。人間ってさまざまな概念のなかで生きているけれど、リセットされることでそんな考えや経験に邪魔されることなく物事を見られるようになるんじゃないでしょうか」

イメージ 10

ふだんは飄々と、何事にも動じないイメージがある松田。インタビューでも言葉を選びながら、淡々と語ってくれる。だがそんな彼が今年のカンヌを訪れたとき、ひときわ強い反応を見せたのが、「カンヌにまた来たいか」と記者に聞かれたときだった。「来たいに決まっているじゃないですか(笑)」。それは彼の奥底に秘められた情熱や野心がふと顔を出した瞬間とでも言えるだろうか。思えば松田が初めてカンヌを体験したのは、映画デビューとなった故大島渚監督の「御法度」に出演した17歳のとき。空き時間には無邪気に海で泳いでいたという。当時と比べて心境の違いを尋ねると、こう答えた。「もう17年前ですからね。まったく当時と同じままでいられたらこんなに素晴らしいことはないなと思いますけど(笑)、同じではいられないなりに一周回ってもう一度そこに行きたいなあというか。本当にピュアな気持ちで作品に接して、撮影現場に臨みたい。これまでを振り返って僕はラッキーだったと思うんです。34歳なのにまだひよっこみたいだとも思うんですが、いつまでもそのスタンスで行くわけにもいかないし、ちゃんと形にしていかないと、と今は強く思っています」

キャリア17年ですでに映画出演作だけでも40本を超える俳優の発言とはとても思えないが、こんな純粋な謙虚さをたたえたしなやかさも、松田の魅力だろう。彼はさらにこう付け加える。「(この仕事は)正解がないというのがベースなんですけど、答えがないなかでどう答えを出していくのかという話だと思うんです。じゃあ頑張ることが答えなのかと言われたら、それも違う気がする。答えが欲しいからいろいろやって、でも違う、という連続で、辛いんですけど(笑)、少なくとも自分がその作品に向けてやったことは確実に意味があったと思っているから、それを信じてやり続けるしかないなと思っています」/内面はふつふつとしたものを抱えているのに、なぜかどこまでも凛と、涼しく見える不思議。そんな得難い存在感で、これからも日本映画に独自の位置を築いて欲しい。』

※この人はある意味、どの役も異星人っぽいというか、淡々としたキャラしか

演じていない気もするッスなw /時にそれが芸能事務所のマネージャーだったり、

元殺人犯だったり、裏の顔は様々なわけだが、外見はみな一緒というーw


映画ナタリー 黒沢清×前川知大が映画と演劇における“日常”語る

黒沢清と劇団イキウメの主宰・前川知大が、本日9月19日に東京・アップル銀座で行われたイベント・Perspectivesに出席。「散歩する侵略者」にまつわるトークを繰り広げた。

イメージ 11

前川が2005年に発表した同名戯曲を原作とする本作は、宇宙からやってきた“侵略者”たちによって、日常が非日常へと変化していくさまを描いたSF。長澤まさみが主演、黒沢が監督を務めている。イキウメのファンだという黒沢は、その魅力を「ごく当たり前のような日常があって、そこにそれ本当?っていうありえないようなことが起こる。映画とは確実に違うスリリングさがあります」と解説。演劇の世界に足を踏み入れる前は映画のシナリオを書いていたという前川は、その頃に黒沢の「CURE/キュア」「回路」「降霊」「カリスマ」などの作品を観ていたという。そして「昔から影響を受けた人の名前に黒沢さんの名前を挙げるくらいファンでした。先ほどおっしゃっていただいたイキウメの作風、それを語る言葉はそのまま黒沢さんの作品にも言える要素だと思います。僕の創作のベースには黒沢映画があるので」と続け、映画で描かれるようなSF、ホラー、オカルトをいかに演劇に落とし込むかがキャリアのスタート地点であったことを明かす。

イメージ 12

続いて映画と演劇における“日常”について、2人が意見を交わす。「映画は日常を撮るのがえらく簡単なんです。そこら辺を撮っていたらゴロゴロと映るので。でも舞台で日常を描くのは大変じゃないですか」と話す黒沢は、前川に「演劇は日常と非日常の区別をどうつけているのか」と問う。前川は「1つは会話の雰囲気です。演劇では、しゃべっているときに『やっ、えっ、ああ』と言いよどんだり、思考する間があったり、そういった“ノイズ”が日常として機能する。黒沢さんから稿を重ねるたびに送っていただいていた映画の脚本は、演劇に比べて言葉がシンプルでストレートだと感じました」と述べ、「でも実際に完成した映画を観ると、ある程度言葉が日常とかけ離れていても、すでに画面に日常が映っているせいか情報としてストンと入ってくるんです」と続けた。

イメージ 13

その説明に黒沢は「ものすごく納得してしまいました」と一言。そして「映画で前川さんが言ったような生々しい会話をやってしまうと、日常ではなく、変な雰囲気になってしまうんです。すでに画として映っている日常を俳優が壊してしまう。だから映画では俳優にシンプルにしゃべらせたほうが成立するんです」と返答する。一方で、実力のある俳優が生々しいセリフを発するからこそ成立してしまう場面もあるという黒沢は「散歩する侵略者」の長澤の出演シーンに言及。「『絶対に言わないだろうけど、言ってください』とお願いして。そこを実にうまくやってくれて。ああ、これが俳優の力だなと思った」と語った。』

※宇宙人は戦争のメタファーなんだろうな。平和ボケの日本人に警鐘を鳴らす、的な。

で、そういう映画がウケなかったってことは、、、そういう国なんだ、やっぱり・・・。


●【宇多丸】『散歩する侵略者』をウォッチ!

 《ムービーウォッチメン》2017年9月16日 (21分)



◎漫画版

イメージ 6

※「なんだコイツ~?」のセリフはどうしても、ジョイマンのコントを

想起させられて笑っちゃうわ~~~w


★スピンオフ「予兆」

WOWOWスピノフプロジェクト

『映画「散歩する侵略者」のアナザーストーリーを新たな設定、キャストでスピンオフドラマとして製作。映画版とは一味違った、新たな侵略サスペンス。監督を務めるのは映画版と同じ黒沢清。映画『散歩する侵略者』は第70回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式出品され、国内外で大きな話題となったことも記憶に新しい。そんな黒沢が、2012年放送の「連続ドラマW 贖罪」以来5年ぶりにWOWOWのドラマを手掛ける。また、脚本を黒沢とともに担当するのは映画「リング」シリーズで世界にJホラーブームを巻き起こした高橋洋。黒沢とタッグを組むのは1998年公開の映画『蛇の道』以来。そんな黒沢と高橋の作り出す恐怖と驚愕の世界に、夏帆染谷将太東出昌大ら、人気・実力を兼ね備えた豪華キャストが集結した。』


イメージ 15


★夫が侵略者にのっとられる、といえば、このジョニーの映画をを思い出す~。

●Astronaut's Wife (1999) <邦題:ノイズ}> Official Trailer



イメージ 14

※奇しくも、この作品も大コケしたんだったようなーーー。

異星人モノは爆死率高いのカモ。。。





☆書籍「元気が出る言葉」&サライ「日めくり漱石」をお届け♪

(詳細は、1月2日の日記を参照のこと!)


☆さ~~て、本日9月7日(金)の、「元気が出る言葉」は~?


『真っ直ぐ生きる。/自分の10代を抱きしめてやれよ。』
出展:いずれも、NHK「ここからスペシャル」(2015年1月15日の成人の日にオンエア)での発言
発言者:長渕剛 (シンガーソングライター 1956年9月7日~)

『解説:長渕剛は破天荒な男だ。それでも若いころはやんちゃなイメージだったが、いまは禁煙と筋トレで心身の改造をしており、特に10代の若者たちには「真っ直ぐ生きる」ことを説いている。彼の人気曲の一つ「My self」でも、繰り返し「まっすぐ行きたい」と熱唱していて、このシンプルなフレーズに若者は肯(ウナズ)くのだ。“自分の10代を抱きしめてやれよ”。いま10代の人も、そしてかつて10代だった人も、自分の10代を大切にしているか!?』


イメージ 16 イメージ 17

※清原の引退式にも華々しく登場しておりますが、今見ると「仲のいい

クスリちゃん仲間」という風に見えるのが辛いとこですなw


◎関連書籍、楽曲、映画(ドラマ)などなど・・・


Amazon.co.jp 長渕剛論 歌え、歌い殺される明日まで 単行本 杉田俊介(著)

『■内容紹介:長渕剛とはいったい何者か。長渕の歩みを見つめる時、そこに浮かび上がってくるのは、「男らしさ」や「日本人であること」をめぐる様々な矛盾と葛藤であり、かつ、それらの問題を背負い、つまずきながらも、成熟を重ねてきた姿である。

イメージ 18

長渕剛という一人の人間と、その歌について考え抜くことで、私たちの生きる〈時代〉もを炙り出す、書き下ろし評論。長渕本人との対話を含む、衝撃の450枚。この国の「男性」や「日本人」が抱えた問題を、根本から問い続けてきた男の真実とは――。<目次>●第一章 長渕剛という人間●第二章 日本人にとって男らしさとは何か●第三章 家族の一人として●第四章 弱さとやさしさ●第五章 非暴力的な男らしさ、寛容な愛国心はありうるのか●第六章 明日を始めるために●第七章 長渕剛との対話●終 章 母なる歌を歌い殺すということ /■登録情報:/単行本 320ページ /出版社 毎日新聞出版 /言語 日本語 /ISBN-10: 4620323772 ISBN-13: 978-4620323770 /発売日 2016/4/25 /梱包サイズ 18.8 x 13.1 x 2.8 cm /おすすめ度 5つ星のうち 3.0 /■カスタマーレビュー:①風の子 5つ星のうち5.0 「偶像化されたアイドルを一人の「人間」として」2016年12月13日・・・かつて小倉千賀子さんの『松田聖子論』や、竹中労さんの『「たま」の本』によってある時代のアイドルが生かされたように、本書も長渕剛という偶像化されたアイドルを一人の「人間」として生かした本だと思いました。もちろん、長渕剛さんの全体像がこの一冊だけでわかるとは思いません。筆者も断っているように、これから様々な「長渕剛論」が書かれたり語られたりしてほしい、と感じました。②yoshizo1968 5つ星のうち3.0 「ちょっとガッカリ😖⤵」2016年9月25日・・・題名と内容がマッチしていないと思います。もっとガツンとくる内容かと思いました。』


●映画 オルゴール 予告編



OTOHAKO 長渕剛の人気曲ランキングTOP10!絶対に聞いて欲しい名曲をご紹介!(音源あり)

『/第10位 順子・・・1980年にリリースされた5thシングル!アルバム「逆流」に収録されています!元々はアルバムに収録されていた曲なんですが、有線で人気に火がつき、シングル・カットされました。結果シングルはミリオンセラーとなり、大ヒットを記録!初期の頃の間違いない代表作と言えるでしょう。/第9位 勇次・・・1985年にリリースされた14thシングル!アルバム「HUNGRY」に収録されています!勇次という架空の友人との思い出を歌った一曲。非常にエネルギッシュな曲ですね~。聞いているだけで涙が出てきそうになります。誰にでも当てはまる一曲じゃないでしょうか?

イメージ 19

/第8位 Myself・・・アルバム「JEEP」に収録されています!ただただカッコいい曲ですね!聞いているだけで胸が熱くなってきます。是非、この曲を聞いて勇気づけられて下さい!/第7位 CLOSE YOUR EYES・・・2005年にリリースされた38thシングル!アルバム「YAMATO」に収録されています!映画「男たちの大和 YAMATO」の主題歌に選ばれた一曲!聞いた事がある人も多いでしょう!これまた名曲ですね~。映画を見てからこの曲を聞くと、より一層曲の世界観に浸れますよ!

イメージ 20

/第6位 ろくなもんじゃねえ・・・1987年にリリースされた16thシングル!アルバム「LICENSE」に収録されています!十代の頃を葛藤を描いた作品!なんでしょう、この胸を揺さぶる感情は。長渕剛の魂の叫びが炸裂した一曲!名曲です。/第5位 しあわせになろうよ・・・2003年にリリースされた36thシングル!アルバム「Keep On Fighting」に収録されています!いや~、名曲ですね~。何度聞いても飽きがきません。自然と心が揺さぶられます。本当にこの人の歌は最高ですね。

イメージ 21

/第4位 乾杯・・・1988年にリリースされた18thシングル!アルバム「乾杯」に収録されています!長渕剛の友人が結婚すると聞いて、友人への祝福の為に書かれた一曲!人生の節目を祝っています。長渕剛の代表作でもありますね!この名曲でも4位なんて、なんて曲層が厚いんでしょうか。/第3位 巡恋歌・・・1978年にリリースされた1stシングル!アルバム「風は南から」に収録されています!デビュー曲ながら、今なお数多くの人に愛される一曲!筆者はカラオケでもよく歌います。本当に名曲ですよね~。初期の頃の作品ながら、非常に完成度の高い一曲になっています。

イメージ 22

/第2位 しゃぼん玉・・・1991年にリリースされた24thシングル!アルバム「JAPAN」に収録されています!同名のドラマ「しゃぼん玉」の主題歌に起用された一曲!長渕剛の代表曲でもありますね!何度聞いても、何度聞いても色あせない名曲!最高です。/第1位 とんぼ・・・1988年にリリースされた20thシングル!アルバム「昭和」に収録されています!しゃぼん玉が2位の時点で、なんとなく察しがついたかも知れませんね(笑)栄えある1位はこの曲!やっぱり長渕剛と言えば、この曲でしょう!日本の邦楽史に名を刻むであろう一曲です。』


☆本日の、『日めくり漱石』は・・・

サライ 「夏目漱石」の記事一覧


“家賃を無暗(むやみ)上げるのが、業腹だというので、こっちから立退きを宣告した(『三四郎』より)”


【1907年9月7日、40歳の漱石】値上がりする家賃と自分の体重を比較して憤慨する


今から109年前の今日、すなわち明治40年(1907)9月7日、40歳の漱石は、書斎の机の上に載せておいたニッケルの時計がなくなっているのに気がついた。同じく机の上に載せておいた、ハサミと小刀も見当たらない。深夜、家の者が寝静まっている間に、コソ泥が入ったらしかった。他に、これといって盗まれたものもない様子。「随分、安直な泥棒だ」漱石先生、そんなふうに呟くのだった。


夏目家は、熊本での新婚時代を皮切りに何度か泥棒に入られている。妻・鏡子の回想録『漱石の思い出』によれば、熊本ではちょっとしたスキに鏡子の手文庫を盗まれた。「何が入っていたんだ」と漱石に問われ、鏡子は「手習いのもの一式です」と答える。漱石は、「いまごろ泥棒がまずい字にあきれているだろう」と笑っている。ところが、その中には手習いの手本や紙やらの他に、鏡子がやりくりしてこっそり貯めた20円ばかりのヘソクリも入れてあった。鏡子は最初、漱石には言わないつもりでいたが、口惜しい気持ちの持って行き場がなく、とうとう打ち明けた。


漱石は鏡子のその告白を聞いても、「亭主に隠して貯金なんぞするからさ」と、一笑に付し、大して苦にもしなかったという。達観しているというべきか。そんなふかだから、漱石は今度もさして動揺を見せない。そんな騒ぎより、ここのところの気がかりは、住まいのことだった。漱石は、昨年暮れに本郷区(現・文京区)千駄木の貸家から今の本郷区西片町の貸家に引っ越しをしたばかり。ところが、はじめ27円だった家賃を、家主がたちまち30円に引き上げ、さらに35円に値上げしようとしている。『吾輩は猫である』の文壇デビューのあと、『坊っちゃん』『草枕』『虞美人草』と、漱石の文名がいよいよ上がっているのを見て、さぞや懐も潤っているものと勝手に想像し、そこに乗じようという魂胆らしかった。


こういう姑息なやり方は、漱石のもっとも嫌うところだった。漱石は周囲の知り合いに声をかけ、新たな引っ越し先を模索しはじめていた。この日も、英文学者で友人の畔柳芥舟(都太郎)宛ての手紙に、《四方の檄を飛ばして貸家を捜がしている》と訴え、こんなふうに書き添えた。《体重は十二貫半から半の半に減じた。翌日から急に十三貫に増して昨日は十三・一あった。この様子で見ると体重と家賃は正比例するものと見て差支ない》


家主のやり口に憤慨しながらも、自身の体重を引き合いに出して冗談めかしているのが漱石らしい。ちなみに、1貫は3・75キログラムだから、このころの漱石先生の体重は49キロちょっと。身長はおよそ159 センチだったから、中肉中背、当時の日本人男子の平均値とほぼ同程度だった。


細かすぎて伝わらない関連動画など

(「コソ泥」「へそくり」で動画検索してみました!!)


●映画「妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ」予告編



イメージ 23

※コソ泥がへそくりを持ってっちゃうという筋書きは、山田太一監督、

夏目漱石の逸話からパクってたりして・・・。


トリビアの種「日本の主婦のへそくりの隠し場所で一番多いのは?



イメージ 24

※へぇ~へぇ~へぇえ~~~~~!


ジョニーAのつぶやき:大体、みなさん同じようなところに隠すんだね~~~。そこに感心したわ。