『ゲティ家の身代金』舞台裏でも様々な駆け引きが・・・
■スタッフ:/監督 リドリー・スコット /製作 ダン・フリードキン ブラッドリー・トーマス クエンティン・カーティス クリス・クラーク リドリー・スコット /原作 ジョン・ピアソン /脚本 デビッド・スカルパ /撮影 ダリウス・ウォルスキー /美術 アーサー・マックス /衣装 ジャンティ・イェーツ /編集 クレア・シンプソン /音楽 ダニエル・ペンバートン
■キャスト:ミシェル・ウィリアムズ(アビゲイル・ハリス) クリストファー・プラマー(ジャン・ポール・ゲティ) マーク・ウォールバーグ(フレッチャー・チェイス) ロマン・デュリス(チンクアンタ) ティモシー・ハットン(オズワルド・ヒンジ) チャーリー・プラマー(ジャン・ポール・ゲティ3世) アンドリュー・バカン(ジャン・ポール・ゲティ2世)
■作品データ:/原題 All the Money in the World /製作年 2017年 /製作国 アメリカ /配給 KADOKAWA /上映時間 133分 /映倫区分 R15+
※映画情報番組で、緊迫感が凄い!という情報は入れていて、DVDになったら
絶対観ようと思っていた一作。これは劇場で観てれば、また一段と重厚な印象に
なるタイプの作品なんだろうねーー。
Forbes 公開直前にもスキャンダル、世紀の誘拐事件を描く「ゲティ家の身代金」
→ 『正直なところ、ケヴィン・スペイシーが演じるジャン・ポール・ゲティも見てみたかった気はする。実は、この作品、「ゲティ家の身代金」は、公開予定日の1カ月前に、まだ撮り直しをしていた。それもこれも、スペイシーのあのセクハラ報道が発端だ。すでに撮影も編集も終え、昨年11月14日のプレミア上映を待っていた矢先の10月29日、ケヴィン・スペイシーによる14歳の少年に対するセクハラが報じられる。すぐにスペイシーは謝罪文を公表し対処したが、騒動は収まらず、この作品の監督であるリドリー・スコットは11月8日、スペイシーの全出演場面の再撮影を決断する。
スペイシーが演じていたのは、この作品のある意味で「主役」でもある世界一の大富豪、ジャン・ポール・ゲティ。58歳のスペイシーが特殊メイクを施し、80歳のゲティを演じていた。そのスペイシーに代わって、急遽、ゲティを演じることになったのは、御年88歳のクリストファー・プラマー。もともとキャスティング段階で候補にも上がっていたらしく、年齢も近いことから役づくりもスムーズだったかもしれない。クリストファー・プラマーは半世紀以上も前、1965年の「サウンド・オブ・ミュージック」のトラップ大佐役で有名になった超々ベテラン俳優。撮影は、11月20日から始まり29日で終了、12月7日には再編集も終え、その月の25日の公開にぎりぎり滑り込むかたちで完成した。「ロケ地の確保や俳優たちのスケジュールなど、物理的に可能かどうかは確信が持てなかった。しかしクリストファー・プラマーの技量なら、この役をこなせるという絶対的な自信はあった」
監督は再撮影に臨んだ心境をこう語っているが、スペイシーの代役としてこの作品に出演したプラマーは、結果的にアカデミー賞やゴールデングローブ賞の助演男優賞にノミネートされることとなり、出演決定から候補になるまでの最短記録をつくったのではないかとも囁かれた。さて、公開前からセンセーショナルな話題を振りまいていたこの作品だが、内容も1973年に世界を震撼させた「ジョン・ポール・ゲティ三世の誘拐事件」を扱っている。作品の冒頭には「実際の事件に基づく」とクレジットされていて、映画的な脚色を加えながらも、物語の骨格は事件を忠実にトレースしている。
モデルとなった事件は、アメリカの石油王で、当時世界一の大富豪とも言われたジャン・ポール・ゲティの孫がローマで誘拐され、身代金を要求されたというものだ。そして、「世紀の事件」として有名になったのは、犯人たちから身代金を要求されたゲティが、断固、身代金の支払いを拒否したことによる。ゲティの言い分は、「ここで身代金を払ってしまったら、14人いる他の孫たちにも誘拐の危険が及ぶ」という、当時としては時代を先取りした強硬策で、それはそれで道理も通るものだが、内実は、最終的に身代金の支払額を所得控除の範囲内までにして、残りを息子への貸付金としたりした、彼の金銭に対するあくなき執着からくるものであった。作品では、そのあたりの吝嗇家としてのゲティの姿がかなり強烈に描かれており、まさに「悪役」そのもの。この役柄を、ネットフリックスのドラマ「ハウス・オブ・カード」で徹底的した「悪」を演じたケヴィン・スペイシーがやったらどんなものになっただろうかと、思わず想像も逞しくなる。(中略)
誘拐事件の危機管理、拝金主義の内側にあるもの、そしてフェミニズムの問題と、この作品がカバーする範囲はなかなか広い。サスペンスものとしても、監督の豊かな映像美に彩られ、上映時間の133分はあっと言う間に過ぎていく。最後に蛇足だが、撮り直しでゲイル役のウィリアムスに払われた追加のギャラは1000ドルだったらしいが、ゲティ配下の交渉人役を演じたマーク・ウォールバーグには、その1000倍以上の150万ドルが支払われたという。これが、男女の間の賃金格差を象徴する一件として大きな注目を集めたため、ジェシカ・チャステインなど「場外」からも苦言が呈され、結局、ウォールバーグは再撮影のギャラ150万ドルを「Time’s Up運動」(男女間の不平等の是正を訴える運動)に寄付することになった。そういう意味で言えば、映画の内容だけでなく、場外の騒動にまで、さまざまな話題を振りまいた作品ではあるのだ。それにしても、何度も言うが、ケヴィン・スペイシーの演ずる、世界一の吝嗇家で大富豪のジャン・ポール・ゲティの姿は見てみたかった。』
※舞台裏でもいろいろあった、いわくつきの映画っちゅうこっちゃね~。
※ホーホーなるほど、こういう感じね。。。本家トレイラーより出来がいい?
※スペイシーといえば、かつて、全ての事件を背後で操る「黒幕」
といった役柄を完ぺきにこなしていたし・・・。今回も、もしかし
たら、誘拐事件の裏で糸を引いていたのは富豪自身だったじゃあ?
などと勘ぐってしまうところだったろうから、、配役交代で結果オ
ーライだったんじゃあないでしょっかー。
→ 『映画『エイリアン』『ブレードランナー』などの巨匠リドリー・スコット監督のらつ腕ぶりが話題を呼んでいる。出演者であるケヴィン・スペイシーのセクハラ疑惑が10月末に浮上したため、新作『オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド(原題) / All the Money in the World』(12月25日アメリカ公開)はすでに完成していたものの、スコット監督は11月初めにスペイシー登場場面の全削除を決定。代役で再撮影、再編集をして、80歳の誕生日を迎え、12月4日には新バージョンでの試写にこぎつけ、先日発表された第75回ゴールデン・グローブ賞で見事3部門ノミネート(監督賞、女優賞、助演男優賞)を果たした。
「オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド(原題)」は、1973年に起きた石油王ジャン・ポール・ゲティの孫、ジョン・ポール・ゲティ三世の誘拐事件を題材にしたクライムスリラー。スペイシーが演じていたのは石油王ジャン・ポール・ゲティで、Deadlineによると、それほど出演時間は長くはないが重要な役だったという。急きょ代役を務めることになった『人生はビギナーズ』のオスカー俳優クリストファー・プラマーは、スコット監督と共に11月20日~29日までローマとロンドンで緊急の撮り直しを行った。再撮影でかかったコストは約1,000万ドル(約11億円・1ドル110円計算)に及んだという。
そして、プラマーはこの演技でゴールデン・グローブ賞助演男優賞にノミネートされることに。スコット監督は「(ゴールデン・グローブ賞を選定する)ハリウッド外国人映画記者協会に本作を評価してもらえて興奮しているし、感謝しています。特にミシェル(・ウィリアムズ)とクリス(トファー・プラマー)が美しい演技でノミネートされたことを誇りに思います」と Entertainment Tonight にコメント。「予期せぬ困難に見舞われましたが、われわれは世界中の観客がこの映画を観られるようにしようと決心しました。このプロジェクトに関わる何百人もの人々が、それを実現するために全てのフレームに魂を込めたのです。それだけに、こんなに素晴らしい評価をもらえて本当にうれしく思います。ありがとうございます」と喜びを語っている。』
→ 『大富豪ジャン・ポール・ゲティの孫が誘拐されるという事件を巨匠リドリー・スコット監督が映画化した『ゲティ家の身代金』(公開中)。ゲティが身代金の支払いを拒否したこともあり、世界的に話題を集めたこの誘拐事件。引き起こしたのはイタリアのマフィア“ンドランゲタ”だが、この組織がとんでもなく恐ろしかった!マフィアとはイタリア・シチリア島を起源とする犯罪組織のこと。ンドランゲタはカラブリア諸島を拠点に、世界30か国に400以上の支部を持ち、6万人(!)にも及ぶ人間が関わっていると言われている超巨大組織。“コーサ・ノストラ”、“カモッラ”、“サクラ・コローナ・ウニータ”と並ぶイタリア4大マフィアの1つとしても知られている。
彼らの資金源は、麻薬密輸、放射性廃棄物や有害廃棄物の不法投棄、ゆすり・高利貸し、横領、賭博などありとあらゆる犯罪行為。1970~80年代にかけては、誘拐ビジネスで規模を拡大したと言われており、本作で描かれるジョン・ポール・ゲティ三世誘拐事件もそのうちの1つに相当する。そんな彼らの収益はなんとイタリアのGDPの約3パーセント(7兆円以上)!ゲティの総資産である50億ドル(約1.4兆円)も、一部の活動のみで1年間かからずに稼いでしまうというから末恐ろしい…。
しかしンドランゲタの真に恐ろしい点は、これだけ犯罪に手を染めていながら、取り締まれずに野放し状態にあるということだ。莫大の金を動かすことに加え、警察などの公的組織にもメンバーがおり、その影響力の強さから国も簡単には取り締まることができないのだそう。実際ジョン・ポール・ゲティ三世誘拐事件の犯人も未だに捕まっていないという。/本作を映画化するにあたり、リドリー・スコット監督の元には、なんとンドランゲタから脅迫状が届いたエピソードもあるというから驚きだ。そんな恐ろしすぎる組織に対し、支払い拒否を突き付けたゲティ。果たして誘拐の行方は…!?』
→ 『おはよう。昨夜は東京へ戻ってきたその足で映画館へ直行。ゲティ家の身代金を観てきました。この作品は実話を脚色したものだそうです。世界一の大富豪の孫が誘拐され、身代金を要求されます。法外な額ではありますが、そのお爺さんは普段、それくらいの値段の絵画や美術品を買いあさっている人なので、別に困る金額ではありません。ところがこの人、孫は可愛いと言いながらも頑として支払いを拒否します!
焦った犯人たちは思い切った行動にでることになるわけですが、世界一の大富豪が身代金を払おうとしない、その理由とは!?ねッ、ちょっと面白そうでしょ?だから、仕事終わりで観に行ったのにさぁ・・・』
→ 『実話!これまた数奇な事件ですね。ケチな大富豪。頼りない息子(父親)。おバカな孫。いろんな要素が絡み合って、世間を賑わす大事件に。正直、前半は、事件の進展の停滞と同様にちょっと冗長な印象だったんですが、動きがあってからは一転、緊張感たっぷりのシーンの連続。今の時代ならば、身代金目的の誘拐なんて、まず成功しないでしょうから。情報網が整備されていないこの時代だからこそ、ここまでドラマチックになったんでしょうね。/しかし酷い話なんですけど、登場人物全員が、どうにも好きになれないっていう。笑/身代金を渋るゲティはもちろん、誘拐されたポールはかわいそうなんですが、ゲティが本気で助けに行かない理由が、途中で明らかになったり。母親のゲイルは、心配する気持ちこそ本物ですけど、どうにも他力本願で。
一つだけ、ドケチなゲティに同情する部分があるとすれば、世間の論調が「金持ってんだから払えよ」という風になるところですかね。絶対に悪いのは誘拐犯グループですから。「お金があるんだから悪に折れろ」って言うのは、おかしな話ですよ。「人の命がかかっているから」という意見も分かるんですけど。「じゃあみんなでお金出しあってよ」って言われても、「いや、私は関係ないし」って言うんでしょ。みんな。それって何か、ねぇ。犯人グループもポールもゲイルもチェイスも、みんなイライラしてるんですけどそうやって、「とにかくさっさと金出せや」と言われてるゲティもイライラしてて。結局、みんながイライラしてる映画でした。笑 いや~、お金があるって大変やな。お金なくて良かったー!(泣いてないです)
☆個人的見どころ
・ミノタウロスの彫像
・キレたチェイス
・出すのか?ノーマネーでフィニッシュか?』
※ミシェル・ウィリアムズの迫真の演技のたまものでしょうな。
『わたしはさそり座です。さそり座の人間は、わたしのように、自分を食べ尽くし、燃やし尽くすのです。』 |
出展:? |
発言者:ヴィヴィアン・リー (イギリスの女優 1913年11月5日~1967年7月8日) |
→ 『解説:さそり座は完璧主義、情熱的で所有欲も強い、とされる。自分を食べ尽くしたりはしないだろうが、それだけ燃焼して生きるということだ。「燃焼」という言葉がヴィヴィアン・リーにはよく似合う。彼女の演じた「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラは、まさに世界が熱狂した情熱的な女で、戦前の1939年に「明日は明日の風が吹くわ」といった強い女性を演じきった。80年前の映画なのに、この迫力はなんだろう?』
→ 『■内容紹介:スカーレット女優として、名優オリヴィエの夫人として栄光に包まれながら、その重圧と女優のエゴで燃えつきた生涯、そしてその奇妙な愛のかたちを綴った傑作伝記。
/■登録情報:/文庫 433ページ /出版社 文藝春秋 /言語 日本語 /ISBN-10: 416730905X ISBN-13: 978-4167309053 /発売日 1985/05 /梱包サイズ 15 x 10.5 x 1 cm /おすすめ度 5つ星のうち 5.0 /■カスタマーレビュー:Serendipity(ベスト500レビュアー) 5つ星のうち5.0 「美女ありき」2006年2月21日・・・「風と共に去りぬ」のスカーレット役で有名な大女優、ヴィヴィアン・リー。しかし彼女がもっとも情熱を注いだのは舞台だったことはあまり知られていないようです。このアン・エドワーズによる伝記は、裕福な家庭の一人娘としてのヴィヴィアンの生い立ちから、最初の結婚、女優としての成功とオリヴィエとの激しい恋、ハリウッドでの大成功とシェイクスピア劇等での活躍、精神の病、オリヴィエと別離後彼女を支えた男性などについて、彼女の友人たちの証言を交えながら追って行きます。/素晴らしい美貌のせいでかえって英国の気難しい批評家達から演技を酷評されたり、努力を重ねてもオリヴィエという偉大な存在の影に隠れがちであったことなど、「スカーレット」の華麗なイメージと違った彼女の姿が伝わってきます。/特に晩年病に苦しみオリヴィエに去られながらも、演技への執念を持ち続け、同時に周囲の人たちに温かくあろうとした彼女の姿は感動的です。欧米で“The Great Vivien"と評されるのも納得できました。映画での彼女を見て、ファンになった方、彼女のことを詳しく知りたいと思う方には自信を持ってお勧めできる本です。』
☆本日の、『日めくり漱石』は・・・
・「星野リゾ—ト 界 熱海」には、和風の本館と洋風の別館ヴィラ・デル・ソルがあります。本館は、床の間に生けられた花や掛け軸、あじろ天井に簾のかかった窓と、時を経た和室の美しさが際立つ造り。一方、別館は、明るい光が差し込む白を基調にしたモダンな造り。全室オーシャンビューで、潮騒に心安らぎます。