【もちつき大会と水上バス】

今回は、しめっぽい話題は一切なしで~♪明るくまいりましょぉー!!!

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朝、お母さんがいないと、どの家も、出だしからつまづいてる ってフレーズ、いいなぁ~。
お次は、その、いてもあまり役に立たない、でもやっぱりいないよりいてくれたほうがいい、おとちゃんこと鴨志田穣の、日常エッセイ♪

●今回は、フラッと乗った東京ビックサイトの水上バスの感想。
カモちゃん若かりし頃、九年ほど暮らしていたバンコクを南北に流れるチャオプラヤー川をひっきりなしに行き来する船を思い出しての衝動乗船だったようだが・・・、以下はその感想(の一部引用!)

水上バス”は灰色の排気ガスをふき出しながらゆっくりと出航した。
座席は、エアコンのきいた一階の部屋と、デッキよりすこし上にある階段を上ったオープンエアのシート二つがある。
水面に近い目線で景色を眺めたかったので、一階の寒いくらいエアコンのきいた客室に座る。窓の外は、すぐに手がとどきそうな所に水面があり、船が上げる水しぶきが、今にもガラスにかかりそうであった。

水面をたどって、護岸された岸辺を見ると、山と積まれたコンテナや、それを運んできた大きな船。高層ビル群に、TV局の銀色のおかしな型をした社屋が見えたりする。
人々はちらほらと見え、犬を散歩させている人や、ジョギングをする老夫婦、新しい建設途中のホテルの鉄筋に足をかけ、高い場所で作業する鳶職の人々などで、水面をぼっと眺めているヒマな人たちは少ない。

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バンコク水上バスの上からの景色はというと、川の両岸にまるで町からあふれ出て、川に落ちる寸前のように見える水上生活者の家が立ち並んでいるのだった。
少しの緑と茶の泥色をした、ドブ川のような悪臭をただよわせる川の水を使って洗濯をしているおかあさん。その横で水遊びをしようと子どもたちが、水しぶきを上げて川に飛びこみ、船の上の僕たちに手をふる幼い子や、ガラスのはまっていない窓から上半身裸の老人が、桟にひじをついてじっと川のゆるりと流れる様を、何とはなしにいつまでも眺めている。

何が釣れるのか、釣り糸を岸からたらす中年のおじさんたちや、部屋の太陽の光がまったく入らないように造られた家の中の暗がりから、テレビの画面から出る映像に映る家族の横顔だったり、板張りの、ちょっとしたスペースで車座になって食事を家族全員で摂っている姿を見かけたりと、バンコクの水辺にいる人たちは川と一緒に生活があった。
東京湾の水辺からは人々の匂いはまったくしなかった。

カモちゃん、いい文章書くよナァ~~~。西原さんの邪気のある文体とはまた一味違う、純粋一路な不器用っぷりが溢れ出してそうな文章。。。夫婦そろった絶妙のコラボ作品に、もっといっぱーい触れてみたいヨ~。