【山田太一シリーズ】「ふぞろいの林檎たち2」

パート1に続き、パート2も一気に観てしまった!!やけに続きが気になる作品だ~。
登場人物に感情移入しやすいっていうか・・・。リアルタイムで観ている頃は、仲手川良雄役の
中井貴一に多分に共感するものがあった。今回、改めて観ていると、やはり注目すべきは春江!!!
石原真理子の暴露本「ふぞろいの秘密」の存在のせいで、春江の行動が、否がおうにも石原本人と
ダブってしまうのだ。。。


引用↓
※出演:中井貴一時任三郎柳沢慎吾手塚理美石原真理子中島唱子国広富之高橋ひとみ小林薫根岸季衣佐々木すみ江石井均吉行和子,ほか
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※みどころ・あらすじ:三流といっても大学は、なんといっても温室だった。社会へ出ると、むき出しの格差が誰をも襲った。一流会社の社員と、その営業代理店の社員では、なにからなにまで露骨に違っていた。大学が三流だということが、どういうことかを、改めて思い知るのだった。だからといって、自分の人生である。投げ出すわけにはいかない。その中で、少しでも幸せに暮らしたいし、ましな人間になりたかった。「ふぞろいの林檎たち」がどのように実社会を生き、本当の意味での人生をどう歩むのか?が最大のテーマである。/健一(時任三郎)と実(柳沢慎吾)は、中堅工作機械メーカーの営業代理店に、良雄(中井貴一)は宅配便の会社にそれぞれ就職したが、温室的な大学とは違って厳しい現実に見まわれていた。一方、春江(石原真理子)と陽子(手塚理美)は、看護学校を卒業し、見習い看護婦になったが、特に晴江は夢と現実の違いに戸惑っていた。そんなある日、実の父親の泰治(石井均)が急死したたために、未だに学生の綾子(中島唱子)と、コンピューターのソフトで生計をたてている修一(国広富之)と夏恵(高橋ひとみ)も含め昔の仲間が集まることになった。
※制作年 1985年 脚本  山田太一  制作  TBS  主題歌  サザンオールスターズ
プロデューサー  片島謙二 ディレクター・監督  井下靖央、大山勝美、赤地偉史、鴨下信一

石原真理子は、この撮影前に中井貴一と付き合っており、撮影中は時任三郎とも出来ちゃったと言う。
石原が演じていた春江の役柄っていうのが、仲手川(中井)と付き合いつつ、岩田(時任)にも色目
使うという・・・。現実と逆ではあるが、同じような境遇だったからなのか!演技は非常にリアルだった。
(ひょっとして演出の鴨下さんあたりが、役作りのために私生活を指南したとかカモナァ~?)
元カレと恋人同士の役を演じなければならないっつうのは、「スパイダーマン」シリーズにおける、
キルスティン・ダンストのMJとも通じるものがあるなヤァ~。キキも将来、暴露本出すかな???
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あと、パート2で外せないのは、やはり室田日出男の好演だろう!!仲手川が勤める荷物配送会社の
嫌ぁ~な部長役で、味のある中年を見事に演じていた(当時も気になっていたが、改めて観てみると
余計その凄みがわかる気がした)。下記写真は、有名な「仲手川の逆襲シーン」w
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パート1では、最後のしめくくりシーンに、仲手川兄(小林薫)と兄嫁(根岸季衣)のエピソードを
持ってきて、重厚さを醸し出していた(あえてふぞろいの林檎たちではない人物に委ねるところがウマイ
と思ったナ)が、パート2では、やはり西寺実柳沢慎吾)の母(吉行和子)と従業員(小林稔侍)との
エピソードを終盤に持って来て、渋く締めるような展開が待っている。ところがところが、そのシーン
では終わらないんだなぁ~、パート2は。同じ趣向じゃあマズイと思ったんだろうか?とってひっつけ
たみたいに、不自然な全員集合シーンがくっついている。全員集合は山田作品の最終回の特徴の一つだ
が、このラストだけは違和感が拭えない。「燃え上がってる!」の連発もチトわざとらしいしー。
思うに、この最後の小旅行シーンは、「ふぞろいの林檎たち」撮り納め(この時点では続編を造る気
など毛頭なかった!?)の打ち上げを兼ねて、スタッフと出演者一同が、羽を伸ばしたかっただけな
んちゃうんか?と。ドラマのロケにかこつけて、いい思いをしよう♪っていう「オーシャンズ11」
的な作り手の本音を穿ってしまうわけだが、あながち邪推とばかりも言えないんじゃないかな?
「あら、そうかしら?」「そうさ」「どうして?」「どうしてってそりゃあ・・・」「そうだって言い
切れる?」「言いきりゃあしないけど・・」「けど、なに?」「もういいよっ!」
ちょっと、ふぞろい風な会話を再現してみましたw そう言えば、このやりとりをパロった、ウッちゃ
んナンちゃんのコントも昔あったなぁ~w 「何さ」「こらさ」「どっこいさ」・・・ってヤツwww

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ああ~~!激しくパート3も観たいのだが、近所のTUTAYAにゃあ、まだ入荷されてないんだなぁ
~、これが!!欲求不満堪りそぉ~~~~。