【疾走】重松清作品を読破!ついでに映画版も・・・

小説 『疾走』


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Amazon.co.jp 疾走 [単行本]
■内容紹介・・・犯罪へとひた走る14歳の孤独な魂を描いて読む者を圧倒する現代の黙示録。
        一家離散、いじめ、暴力、セックス、バブル崩壊の爪痕、殺人……。14歳の孤独な魂にとって、
        この世に安息の地はあるのか……。直木賞作家が圧倒的な筆致で描く現代の黙示録。
        剥き出し費の「人間」どもの営みと、苛烈を生き抜いた少年の奇跡。比類なき感動の結末が待
        ち受ける現代の黙示録。重松清畢生1100枚!「どうして、にんげんは死ぬの?」舌足げなおま
        えの声が言う「にんげん」は、漢字の仏間」とも片仮名の「ニンゲン」とも違って、とてもや
        わらかだった。そのくせ「死ぬ」は輪郭がくっきりとしていて、おとなが言う「死ぬ」のよう
        な照れやごまかしなどいっさいなく、まっすぐに、耳なのか胸なのか、とにかくまっすぐに、
        奥深くまで届く。 想像を絶する孤独のなか、ただ、他人とつながりたい…
        それだけを胸に煉獄の道のりを懸命に走りつづけた「人の少年。現代日本に出現した奇跡の衝
        撃作、ついに刊行!
■登録情報:/単行本 492ページ /出版社 角川書店 (2003/08) /発売日 2003/08 /商品パッケージの寸法 18.6 x 13.4 x 3.4 cm /おすすめ度 5つ星のうち 4.1
※明らかに、その他の重松作品と比べて、異質な作品。人間愛を謳わせたら右に出るもののいない
重松清が、「絶望」「不幸の連鎖」というテーマに、本気で立ち向かった意欲作だといえようー。

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※あらかじめ、ネット掲示板情報で、「性描写がえげつない」と、さんざん聞いていたので、かなり
精神的防御を整えてから読み始めた。だもんで、衝撃はギリッギリのレベルで踏みとどまったという
感じ・・・。あのシーンをまんま映像化したら・・・と考えると恐ろしくて夜も眠れないワーー

ブクログ 重松清のおすすめランキング
※「くちぶえ番長」のヒロインと、「疾走」の主人公があいまみえたら、とんでもない大傑作が
生まれたりして~~~~。わーー、ぜんっぜん、想像でけん、想像でけんッテー

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※心がホンワカするタノシゲマツと、心の闇を深くえぐってくるクルシゲマツがいるのだなぁーw
クルシゲマツ路線であるという、「エイジ」を、今度は買ってきてみようと思うものなり~~~♪

映画 『疾走』


※ネットでの評判はさんざん(特に小説版「疾走」が好きな人ほど酷評~という傾向が・・・)
だったので、恐る恐る、観てみたのだったーーー

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eiga.com 作品情報 「疾走」
■解説:一人の少年に降りかかる悲愴な運命を描いた衝撃のドラマ。圧倒的な筆力で描ききった重松清の傑作小説を、海外から高い評価を受ける「弾丸ランナー」「ポストマン・ブルース」のSABUが監督。主演はNEWSの手越祐也、共演に「誰も知らない」韓英恵中谷美紀豊川悦司寺島進など実力派が脇を固める。
■ストーリー:“沖”と“浜”という2つの地域が存在する、ある干拓地。“浜”の人々は“沖”を蔑み近寄ろうとはしなかった。シュウジは両親が自慢する出来のいい兄シュウイチのことが大好きな、“浜”に住む心優しい少年だった。そんなシュウジを取り囲むように起こる様々な出来事と出会う人。“沖”に越してきた“鬼ケン”と呼ばれるヤクザものと奇妙な出会いと突然の死。“鬼ケン”の情婦で、シュウジに性の目覚めを抱かせる大人の女、アカネ。幼い頃、両親を自殺で失ったことで、世の中を斜に見ることしかできない孤独な少女エリとの淡い恋。自らの不貞から弟を殺人者にしてしまったという重荷を背負いながら、シュウジとエリを導く“沖”に出来た教会の神父。やがて、大好きな兄シュウイチが挫折の後に起こした放火事件から、家族は離散し、シュウジの運命の歯車が狂っていく。...
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■スタッフ:/監督 SABU /脚本 SABU /原作 重松清 /プロデューサー 三木裕明 /撮影 中堀正夫 /美術 金勝浩一 /音楽 S.E.N.S. /録音 岩倉雅之 /照明 丸山文雄 /編集 大島ともよ /助監督 日垣一博 その他大西洋志 長松谷太郎 鈴村高正
■キャスト: 手越祐也(福原秀次) 韓英恵(南波恵利)中谷美紀(アカネ) 豊川悦司(神父・宮原雄一) 大杉漣(新田)寺島進(鬼ケン) 加瀬亮(宮原雄二) 菅田俊シュウジの父) 高橋ひとみシュウジの母) 柄本佑(シュウイチ) 田山涼成 鈴木一真 矢沢心 平泉成(石倉)
■作品データ:/製作年 2005年 /製作国 日本 /配給 角川映画=エンジェル・シネマ /上映時間 125分 /映倫区分 PG12
干拓地の映像がイメージ通りで良かったッスなぁーーーーーー。うん、褒めるとこ、そこだけっ!
ヒドス!!ヒドスギャス!特に主演級の、シュウジとエリ、テツヤあたりが、ほんと学芸会の域を出てお
らず、幻滅した~。脇を固めるベテラン俳優陣が頑張ってもねーーー、ありゃあ無理ヤワ。
特に、シュウジの叫ぶシーン全般は、もうちょっと監督さん、演技指導してあげてよ、って腹立つ
レベル。特典映像で、SABU監督が、映画の出来を自画自賛しているのが、さらに虚無感を助長したワ~

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大杉漣さんの新田はグンバツだった!!このショット、怖すぐる!!

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中谷美紀さん、『嫌われ松子の一生』の前にコレを演じていたのかー。感慨深いなぁー。
ヤクザと付き合って、ヤクザを殺し、牢屋で罪を償う・・・同じようなシチュエーション
だが、そこそこ上手じゃん!中島哲也監督に怒鳴られまくって演技を修正されたというの
は何だったのかしらんー?あ、そうか。周りが学芸会だから、普通の演技でも際立ったって
ことなのかー

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※ただ、ナレーションが手塚クンからトヨエツに変わって以降は、なかなかしっかりした脚本に思えた
のも事実。原作を知っていて、悲惨なシュウジの転落人生を脳内補完出来る人ならば、ラストシーンは
爽快感を持って観られることだろうーー。あー、つくづく、違う監督で企画が進んでいて欲しかったと
思うばかりなり!!園子温監督の、エログロ・ストレートな映画化だったら「冷たい熱帯魚」並みの衝
撃作にもなり得たんじゃないだろかー

...φ(ー ̄*)思わずブログにメモしたくなる名言・格言&オマケの一言!

元旦の日記参照~♬

5月29日の、名言・格言
言葉のトゲって、取れても痛いまんまだね
(失恋して、元カレに何か言われたらしき娘が、ポツリと呟いていましたー)

◎オマケ!「言葉のトゲ」に関連する言葉あれこれ
「自分と仲良く生きる」といい。好きな自分と四六時中いっしょにいる人は、自然と笑顔が多くなり、言葉から刺(とげ)がなくなり、相手の言葉をふんわりと受け止めることができるようになるから不思議です by 渡辺和子(ノートルダム清心学園理事長)
傷ついた僕の心から棘を抜いてくれたのは おまえの心のあどけないほほえみだ そして 他愛もないおまえの心の おしゃべりだ by 立原道造
誹謗はあるとげを遺(のこ)す。利口で名誉ある人々もそれに堪えることは至難である by キケロ
急いで歩いているものに刺さったトゲは深い ゆっくり歩いているものに刺さったトゲは浅い by フィリピンのことわざ
人を恨んだり、憎んだり、妬んだり、棘はいくつも抱えている。でも、その棘を自分で抜くことができるのも人間なのだ。人間てそういうものなのだ by あさのあつこ(「時空ハンターYUKI 2」より)
女は薔薇、美しく咲き、枯れた後には棘だけが残る (詠み人知らず)

●♪~青春時代が夢なんて あとからほのぼの想うもの。青春時代の真ん中は 胸にトゲ刺すことばかり~♪
阿久悠作詞 『青春時代』 森田公一とトップギャラン


●♪~負け犬の辛さがある 裏切りのトゲが刺さる 乾き切ったリングサイドは 暗い残酷な淵がある~♪
・傷だらけの栄光 おぼたけし 「あしたのジョー2」オープニング