【Best Worst Movie】松嶋×町山未公開映画 - ジョニー暴れん坊デップのH部屋

ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記 2010-12-26 最低映画「トロル２」が最高のカルト映画になり、そして……
→ 『1990年公開のイタリア製Ｚ級ホラー映画『トロル２』が20年後に「最低すぎて最高」とカルト映画になり、その人気に出演者や監督が振り回されていく、泣いて笑えるドキュメンタリー。／『プラン９・フロム・アウタースペース』という映画がある。あまりにもヒドいので逆に愛されてカルト・ムービーになり、監督のエド・ウッドの伝記がジョニー・デップ主演で映画化された。「ザ・ベスト・ワースト・ムービー」は、そんな風にヒドすぎて人気になった映画『トロル２／悪魔の森』（90年）についてのドキュメンタリー映画だ。まず、80年代にエンパイアというＺ級映画会社があった。そこが「トロル」（86年）という、子鬼が出てくるホラー映画を作った。「トロル２」は、その続編として1990年にビデオ発売されたが、もともとは「トロル」とはまるで無関係の「ゴブリン」というイタリア映画だった。とにかく脚本がヒドイ。ある日、ユタ州の田舎町に家族が旅行にやって来る。すると住人たちが「野菜を喰え～！」と迫ってくる。で、野菜を喰うと、植物人間になってしまう！脳死するんじゃなくて、文字通り指先から枝や葉っぱが生えてきて植物になるのだ！なぜ植物にするかというと、村人たちの正体は人食いゴブリンだったが、野菜しか食べられないベジタリアンのゴブリンなので、人を喰いたいから彼らを野菜にして喰うのだ……って、書いてるこっちのほうが脳死しそうだよ！

しかもスタッフ全員イタリア人で、アメリカ人の俳優たちとコミュニケーションができず、演技はめちゃくちゃ。ホラーなのに笑うしかない。ところが、「トロル2」が作られて十年以上経過するうちに、「あまりにもヒドすぎて楽しい」という評判が口コミで広がっていった。ＶＨＳのビデオがダビングされて、パーティでそれを再生し、「そりゃないだろ！」と突っ込みを入れながらみんなで楽しむ人々が増えていった。そして、2007年、フィルムが発見され、ニューヨークで上映会が開かれた。全米各地からオタクたちがはるばる遠くから何時間もかけて観に来た。主宰者は『トロル２』に出演した俳優たちも上映会に招待した。この映画があまりにヒドかったので、出演者たちはこれで俳優をあきらめていた。お父さん役のジョージ・ハーディは俳優をあきらめ、田舎に帰って歯科医をしていた。そして、彼の子ども役で撮影当時は11歳の子役だったマイケル・ステフェンソンもそうだった。ところが、二人は『トロル２』に熱狂するオタクたちを観て、「自分はもういちど映画界に戻れるかも……」と大カン違いをしてしまう……』
※今年のゴールデンウィークは、姫路の山陽座が、連日「ナイト上映」をやってくれることもあって、
ビシバシ劇場へ行って、映画三昧すんぞ～～～～っ！！と誓いを立てたｰ・・・・でもって、その前に
酷い映画を観てハードルを下げておこうかとｰｰｰw　この『トロル２』のドキュメント映画を採り上げ
てる、「松嶋×町山の未公開映画」をば観る事にせりーーーー！！！！

●Best Worst Movie - Official Trailer

※実に主役の人が純粋！！もともと誠実な歯科医だったこの人を、悪の道に誘ったのは
いったい誰なのか！？気になるところであｰる

※「最低映画鑑賞直後に観た映画は傑作に思える」パターンを体験してみよう～～～～っと。
ま、例えば、『幻の湖』の後に『北京原人』観る、とか、『キャシャーン』観てから『ガッチャマン』
観に行く、とかw・・・そういうことｯｽよねー？ﾝｰ､ﾁｮｯﾄ違うか～？

ＣＩＡ☆こちら映画中央情報局です映画史上№1のサイテー映画が巻き起こしている最高に素敵なブームを追った映画バカたちのドキュメンタリー「ベスト・ワースト・ムービー」！
→ 『このドキュメンタリー映画を作った新人監督は、誰あろう11歳の時に問題のサイテー映画「トロル2/悪魔の森」に主演してしまった元子役俳優のマイケル・ポール・スティーヴンソン自身です。／予告編の冒頭で、本作の語り手として自ら登場しているマイケルはいきなり、「この映画は大キライだ！！」と「トロル2」を完全否定し、「この映画から逃れたいと、18年間、願い続け、出来ることなら、過去を消去したかった…」と言ってのけながらも、一転、「でも、この映画に対する考えが、ある日、変わった…、映画史上最低のワースト映画に主演したジャリタレ…、もしかして、それってけっこうイケテない？！」と、大爆笑のカルト映画「トロル2」のオタッキーな世界へと誘ってくれています。／「トロル2」は「2」と付いているだけに、1986年製作のホラー映画「トロル」の続編のようですが、実際は何の関係もなく、製作したイタリアの映画プロダクションが「ゴブリンズ」という題名で作っていた映画を、北米市場向けに、ホラー・オタクにはけっこう知られていた「トロル」に便乗し、勝手に「トロル2」と名づけてしまったものです。ですから、「トロル2」はアメリカのユタ州でこそ撮影されましたが、実はイタリア映画で、監督はクラウディオ・フラガッソという人です。／クラウディオ・フラガッソ監督は、やはり、この「トロル2」をアメリカ映画に見せかけるため、自分の名前もドレイク・フロイドというアメリカ人風の偽名を使って発表し、おかげで日本ではキッチリと、ドレイク・フロイド監督作品のアメリカ映画として記録されてしまっています。B級…どころか、Z級映画ビジネスの典型的ないかがわしい流れですね』

※カルト映画ファンが集うオフ会的なイベントの様子は、もう実際に何回か味わったことのある
異常～～な熱気と、テンション高いヲタクたちの解説声がリアルだった。何百回も観た、と豪語
するツワモノがおれば、腕にゴブリンのタトゥーを入れる奴w、勝手に続編の脚本を書いちゃって
イタ～～イその内容を堂々と発表する者・・・などなど。

{{{ｼﾈﾏﾄｩﾃﾞｨ史上最低の映画『トロル2／悪魔の森』がドキュメンタリー映画に！こっちは意外に高評価！}}
→ 『スティーヴンソン監督は、「英語を話せなかったイタリア人監督ドレイク・フロイドの演出に、ユタ州の小さな街に住んでいたろくに演技もできない僕たち俳優の映画だからね……とにかくヒドかったよ！」と映画『トロル2／悪魔の森』に出演したことさえ恥ずかしいと思っていたと明かした。現在、歯医者をしているというジョージの方も、「あの当時のポスターや写真は、恥ずかしくてどこにも貼れない」と話した。しかし、キャストメンバーだけで集まった小さな上映会で当時を懐かしみ、MySpaceに寄せられるファンの声に気付いたことで、史上最低の映画に出演していたことを映画にしてやろうと思ったらしい。／そんな出演者にまで酷評されてしまった映画『トロル2／悪魔の森』でメガホンを取ったドレイク・フロイド監督だが、スティーヴンソン監督の映画『ベスト・ワースト・ムービー / Best Worst Movie』を観て、「素晴らしい！気に入ったよ！」と手紙をくれたそうだ。／数多くの映画祭に出展し、高い評価を受けてきた映画「ベスト・ワースト・ムービー / Best Worst Movie」は、史上最低の映画さえも愛する映画ファンのための一本になっている』