【パンズ・ラビリンス】心に痛いダーク・ファンタジー
次回、無料サービスで観る記念すべき1本は、『自虐の詩』になりそうだなぁ~~~~~。
なぁ~~???って漠然と思ってた。しかししかし、意外や意外。これが相当シリアスで重いテーマ
に貫かれた、リアルな内戦を描いた実録風な作品だった!!ファンタジーなんて20%っくらいなモン。
日本の宣伝は、明らかに『ハリー・ポッター』や『ナルニア国物語』を意識した、子供向けの緩~い
印象を与えるべくイメージ操作されている!!はっきり言って詐欺だ。いい作品なのに、「思っていた
のと違うやん!!」という違和感を持って劇場を後にする人が多くなりそう。実に勿体無いワァ~。
内容抜粋↓
原題:El laberinto del fauno 監督・脚本:ギレルモ・デル・トロ 製作:ギレルモ・デル・トロ、アルフォンソ・キュアロン、アルバロ・アウグスティン、ベルサ・ナバロ、フリーダ・トレスブランコ
撮影:ギレルモ・ナバロ 音楽:ハビエル・ナバレテ 出演:セルジ・ロペス、マリベル・ベルドゥ、イバナ・バケロ、ダグ・ジョーンズ、アリアドナ・ヒル、アレックス・アングロ
2006年スペイン・メキシコ合作映画/1時間59分 配給:CKエンタテインメント
もう、とにかく、痛い映画だった。残虐なシーンてんこ盛り。痛いのが苦手な人は要注意ですゾ!!
そんでもって、視覚的に痛いだけでなく、この作品は観終わった後、心にも痛く突き刺さるインパクト
を与えてくれる。
まず、ヒロインのオフェリアが逃げ込む地下のラビリンス世界が魅惑的!!おどろおどろしい造型は
メッチャ好みだった♪それは予告編を観た時から感じていたことだったが・・・
パンズ・ラビリンス 予告編映像
良く出来たファンタジー作品と言うのは、空想なのか現実なのか、どっちともとれるようにストーリー
が展開していく危うさがあると思う。その構造は、SFにしてもホラーにしても基本は同じだ。。。
本作はそこのバランスがお見事!こういう本物のファンタジー映画を観られたのは、はっきり言って、
ジュネ&キャロの『ロスト・チルドレン』以来かもしれない。どこかで観た事のあるような映像をとっ
替えひっ替えして創った、まがいもんファンタジーと違って(○ーサーと○ニモイとかナw)本物の匂い
を感じたな~。
なる映画かもしれない。人の感想もすごく気になる作品。
海外のポスターは、日本のようなホンワカしたイメージのものはなく、こんな感じ↓のものばかり。
パンは怖いんだけどちょっとひょうきんな感じもする気になるキャラ。(何となく中村獅童っぽいカモw)
監督のギレルモさんは、日本のアニメ・コミックにかなり造詣が深いそうだ。宮崎アニメの影響も多分に
受けていると言う。個人的には「ナウシカ」と「トトロ」を強く感じたナ。あと、エヴァンゲリオンの使
徒を強く連想するクリーチャーも出てくるし(下記写真参照)、とあるシーンに至っては「殺し屋1」を
思い出しちゃったりもしたよ~(まさかそんなコミックまでチェックはしとらんだろうけどw)。