【グラン・トリノ】余韻の残るラスト
☆解説:アカデミー作品賞受賞作「ミリオンダラー・ベイビー」以来4年ぶりとなるクリント・イーストウッド監督・主演作。朝鮮戦争の従軍経験を持つ元自動車工ウォルト・コワルスキーは、妻に先立たれ、愛車“グラン・トリノ”や愛犬と孤独に暮らすだけの日々を送っていた。そんな彼の隣家にモン族の少年タオの一家が越してくる。ある事件をきっかけにして心を通わせ始めたウォルトとタオだったが、タオを仲間に引き入れようとする不良グループが2人の関係を脅かし始め……。
☆キャスト:クリント・イーストウッド、ビー・バン、アーニー・ハー、クリストファー・カーレイ、ジョン・キャロル・リンチ
さて、この『グラン・トリノ』も、実にいい~~作品だった♪ストーリーはめっちゃ地味。イーストウッドがバンバン銃をぶっ放す爽快感もなければ、愛車のグラン・トリノが『トランスフォーマー』ばりに変形して戦うわけでもない(アタリマエヤロ~www)。しかし、彼の俳優人生の集大成とも言うべき、宗教観・人生観が詰まったお話に、感動の涙を禁じえなかった。。。
→引用 『Q イーストウッド監督とは脚本に関してたくさん話し合いましたか?/A いや、クリントは脚本にほとんど手を入れなかった。それどころか「このままひと言も変えないでやろう」と言ってくれて、スタジオに対してもこれを強く主張してくれたんだ。だから彼と脚本について話す必要はほとんどなかった。結局、ミネソタから(自動車産業の街でフォード本社にも近い)デトロイトへと設定を変えたのと、コワルスキーが出兵していた戦争を変更しただけ。初めは第2次大戦からの帰還兵の役だったんだけど、クリントの年齢には合わない。大戦に参加した方の多くはもう亡くなっているからね。しかも、クリント自身が朝鮮戦争の真っ最中に陸軍に召集されているし、実は僕の父も朝鮮で戦ったんだ。どの戦争も同じメンタリティを背負っているから、クリントは主人公のキャラクターに何か強い思いを感じたんだろう。今でも監督が脚本に手を入れたがらなかったのは本当にラッキーだったと思っているよ。ハリウッドではなかなかあることじゃないからね(笑)。いや、もう無いんじゃないかな。実は今も、ある脚本の11回目の改訂を担当しているところなんだ(笑)」』