【時をかける少女】

「トキカケ」とかけて「葱ぬきのカケ」と解きます。そのココロは-

どちらも出来立ての熱いのを戴くのが一番。 茹で過ぎに注意。期待してます。


これは、今上映中のアニメ映画『時をかける少女』に対する、映画監督・押井守さんのコメント。
「絶対に劇場で観た方がイイですよ~~~!」という、御大からの熱いメッセージだと思う。
で、本日、全国13館という驚異的な少なさでロードショー公開されている、通称(?)「トキカケ」を、観て参った訳である!!!本日はその感想をば。。。


実は、今日は『ゲド戦記』を観ようと思っていた。評判はすこぶる悪いが、そのほとんどが作画の稚拙さを指摘するモノ。それについては土曜深夜のラジオ番組で、宮崎吾郎監督および、鈴木プロデューサーのインタビューを聞いて、「あえて古い形にこだわった」「最近、アニメ技術が高度になりすぎたがために、却って描きにくくなっているストレートなテーマを、今回は丁寧に描いてみたかった」という内情を知り、それならば宮崎駿カントクが昔撮りたかった題材を、稚拙ながらも後を継ぐ形で息子が一生懸命に撮った、その作品をしかとこの目に焼き付けてこよう、、、という心境だった。あと、谷山浩子さん作曲の素晴らしいテーマ曲を劇場で聴いて来たい♪との思いも強かったのだ。だがしかし・・・先日の「となりのトトロ」TV放映の際、久しぶりに観た谷山さんの、あまりのオバアチャンぶりに、ややショックを受け(w)、そんな折、「ゲド」よりももっと観てみたいアニメ作品の情報を入手してしまったという経緯なのであった・・・。
 
Yahooムービー 解説
抜粋
解説: 筒井康隆の名作「時をかける少女」を、映画、TVドラマ、リメイクを経て、新たな構想で製作した劇場用アニメーション。監督は『ONE PIECE ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島』の細田守。声の出演は約200名超のオーディションで選ばれたヒロイン・紺野真琴役の仲里依紗をはじめ、『蝉しぐれ』の石田卓也が声優に挑戦するなどフレッシュな面々が集結した。恋に臆病な17歳の少女がタイムリープ(=時間跳躍)をする設定はそのままに、新たに用意された結末など見どころが満載。
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ストーリー: 高校2年生の紺野真琴は、自転車事故をきっかけに、時間を跳躍する能力を持ってしまう。その能力のことを叔母の芳山和子に相談すると、それは“タイムリープ”といい、記憶の確かな過去に飛べる能力だという。半信半疑の真琴だが、日常の些細(ささい)な不満やストレス解消などのため、むやみやたらに能力を乱用しだし……。

製作年度 2006年 製作国・地域 日本 上映時間 100分 監督 細田守 原作 筒井康隆
脚本 奥寺佐渡子 音楽 吉田潔 出演 仲里依紗石田卓也板倉光隆原沙知絵谷村美月

題材は、僕好みのタイムスリップもの♪去年は、タイムトリップものの邦画の名作『サマータイムマシーンブルース』をついつい見逃し、年間ベストテンに入れ損なうという失敗を喫してしまったが、今年は入れるゼェ~~イ!ウム。今年のアニメではトップレベルだろうな。(まだ「ゲド」も「ブレイブ」も観とらんくせにぃ・・・)

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原田知世さん主演の実写「トキカケ」も大好きな映画だった。今回のアニメは、かなりストーリーは掛け離れているが、テイストはキッチリ押さえてくれていた。いわゆる、主人公の女の子の室内の造形(よく似ていたように思う)やら、実験室の雰囲気やら、未来人に抱く少女の恋心やら(もちろんこれは推測でしかワカランが・・)。もう全編に漂うノスタルジー感が最高なのだった。ちなみに、原田知世が演じていた芳山和子が大人になったキャラが登場し、タイムリープ(時間の跳躍を本編ではそう呼ぶ)の先輩として助言をするのだ。心憎い演出だ♪出来得ることなら、声も原田さんにやって貰えば良かったのにネエ。

さて、さまざまなところで、新生「トキカケ」を絶賛するレビューが書かれているゾヨ↓
WEBアニメスタイル 応援企画
アニメ!アニメ! レビュー

さて、コチラ↓のレビューは凄まじくクオリティが高い!!観た人限定、、という感じもするが、時間がなくて観られない人(何しろ全国わずか13館!少な過ぎ!バッカじゃないの?)は、あえて本編を観ずして、その構成力の高さを確認してもらうのも良いだろう♪
見えない先を走っていこう レビュー

ロケハン企画もとてもとても、ウレシスな~~~ウレシスよ~~♪
時を駈け巡る少女 ロケハンの地を探して

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さて、本作品の監督さんについて最後にご紹介しよう。何を隠そう、今日、「ゲド」を止めて「トキカケ」を観ようと思い立った切っ掛けのひとつには、この細田守さんという監督のプロフィールに興味を覚えたから、というのもあるのだった・・・。

細田守 ウィキペディア
・ちょっと、ウィキの抜粋
細田 守(ほそだ まもる、1967年9月19日 - )は富山県中新川郡出身のアニメ監督。金沢美術工芸大学油絵学科卒業。
略歴:高校1年のときより、東映動画制作の角川映画少年ケニヤ』(1984年)公開のアニメーター公募に自主製作したペーパーアニメで応募。1985年にも「第3回 Animec&Fanroad合同コンテスト」 のフィルム原作部門に投稿した経験を持つ。

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大学では油絵を学ぶ一方、ビデオ作品を50本作り、「ぴあフィルムフェスティバル」に応募するなどしたという。1991年に「少年ケニヤ」で声をかけてもらった田宮武プロデューサーの紹介で、東映動画(後の東映アニメーション)に入社。演出を志望していたが、当初はアニメーターとしてアニメ制作に携わる。アニメーター時代には山下高明が師匠的な存在だった。やがて、1997年の『ゲゲゲの鬼太郎』(第4期)で演出家としてデビュー。
幾原邦彦らの指導を受けながら、『ひみつのアッコちゃん』(第3期)の演出として活躍し、1999年に劇場版『デジモンアドベンチャー』の監督に抜擢、続けて(「デジモンアドベンチャー第21話」と「劇場版デジモンアドベンチャーぼくらのウォーゲーム」も担当して、そのクオリティの高さから業界の内外から注目を集める。

2003年には現代芸術家の村上隆に請われてルイ・ヴィトンの店頭プロモーション用アニメ『SUPERFLAT MONOGRAM』の制作に参加。また、次代を担う若手監督を探していたスタジオジブリにより『ハウルの動く城』の監督に選ばれて、2001年頃には制作準備にかかりきりになるど、東映アニメーションの外の仕事に踏み出すきっかけとなった。
ルイ・ヴィトンの店頭プロモ・アニメ

ハウルの動く城』は制作途中で諸事情により宮崎駿監督に交代することとなり、2002年の東映復帰後第一作の『おジャ魔女どれみドッカ~ン!』第40話「どれみと魔女をやめた魔女」は、その内容・美術面での質の高さなどから、ファンの間では最高傑作としての呼び声が高い。『明日のナージャ』の演出に関わった後、2005年公開の劇場版『ONE PIECE オマツリ男爵と秘密の島』の監督をつとめた、この作品におけるWEBアニメスタイルのミニインタヴューにおいて「オマツリ男爵という映画は、なんの映画かというと、僕のジブリ体験がね、基になってるの!(苦笑)」とハウル降板問題とジブリの排他性に触れており、ルフィは自分を投射した存在として描き映画自身もハウル降板問題の実体験に基づいて作られている。同年東映アニメーションを退社してフリーに。フリー第1作は角川ヘラルド映画の劇場アニメ『時をかける少女』。マッドハウスで制作され、2006年7月より公開された。

ハウルの動く城」を途中で降板した、というくだりが実に興味深い。先述の深夜ラジオ番組で、鈴木プロデューサーも言っていたが、宮崎駿さんは息子・吾郎が創っている最中の「ゲド」を途中で止めさせ、自分の考えた「ゲド」案で創り直そうとしたのだそうな。それは、ジブリ豊臣秀吉とも称される鈴木Pの手によってかろうじて防がれたが、きっと細田さんのときは、鈴木さんをもってしても抑え切れなかったのであろう。細田監督版の「ハウル」は、日の目を見ないまま闇にうちやられてしまったわけだ。コレ、凄く気になる。あの小難しい、スカッとしない、キャラクターだけ豊富な、駿ハウルが気に入らなかった僕としては・・・ぜひとも細田さんオリジナルのハウルも観てみたいものだな~。と、そういう気持ちを今回強く持った次第。

最後に、「YOU TUBE」さんから、「トキカケ」の細田さんのインタビュー動画を。ジブリの後継者になりそこなった男の、宮崎駿に対する、憎悪のようなものが、言葉の端々に感じ取れるように思うのだが。。
YOU TUBE 時をかける少女 映像+細田監督インタヴュー