【カポーティ】DVD鑑賞記

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kinokineさんに頂いた、DVD-ROMにて鑑賞。
観る前に、小説版の「冷血」を読んでおくか、映画orドラマ版の「冷血」を観ておくかしておいた方が
よい、とあちこちの映画評論サイトが忠告していたので、一応元となったカンザス州の一家4人惨殺事件
についての記事や、「冷血」のポイント解説などを探して読んでおいた。
これから「カポーティ」を鑑賞する人にも、この手順が宜しかろう、とだけアドバイスしておく。

●参考サイトの一例
「冷血」ストーリー解説

ではいつも通り、「eiga.com」からの引用~。
eiga.com 新作映画評
05年度アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演女優賞、助演女優賞、脚色賞の5部門にノミネートされ、カポーティ本人に生き写しの演技を披露したフィリップ・シーモア・ホフマンが主演男優賞を受賞した話題のドラマ。1959年11月15日、カンザス州ホルカムで農家の一家が惨殺される事件が発生。「ティファニーで朝食を」で名声を高めた作家トルーマン・カポーティは、この事件に興味を覚え、小説「冷血」の執筆を決意し、現地へ飛び、事件の容疑者ペリーと面会する……。
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原題:Capote
監督:ベネット・ミラー
脚本:ダン・ファターマン
撮影:アダム・キンメル
音楽:マイケル・ダナ
出演:フィリップ・シーモア・ホフマンキャサリン・キーナークリス・クーパー、クリフトン・コリンズ・Jr.、ブルース・グリーンウッド
2005年アメリカ映画/1時間54分
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

オフィシャル・サイトはコチラ
カポーティ オフィシャルサイト

さすが、アカデミー主演男優賞(演技自体は全然男っぽくなくて、ゲイなんだけどw)に輝いただけの
ことはある。淡々とした展開にもかかわらず、ホフマンの存在感だけで、緊迫した雰囲気を持続させて
くれて、観る者を魅了する!! ・・・とは言え、この元の事件にも、カポーティという作家にも、フィリッ
プ・シーモア・ホフマンという役者にも、どれにもまったく興味の無い人が観たら、この映画は、ずい
ぶんと退屈する作品にもなり得るんじゃあないかな~?とはチョト思った。

例えば、ABCラジオの「アシッド映画館」という番組のHP内、「シネマライナ-」から、この映画に
関するレビューを抜粋してみると・・・・
アシッド映画館 シネマライナー

→『フィリップ・シーモア・ホフマンがアカデミー主演男優賞に輝いた。ということは、当然、興味の中心は彼の演技に集中する。どんな素晴らしい演技を披露しているんだろうか?
《甲高い声を出しているだけとちゃうの?》
当時では珍しくゲイであることを公言していたカポーティー。実際にもあんな声をしていたんだろう。フィリップ・シーモア・ホフマンはあらゆる資料を基に、彼の人となりを再現しようとした。ただ、冷静に考えると、それは演技ではなく単なるモノマネにすぎない。
いつも賞レースのときに言うことなんだが、モノマネがうまくてアカデミー賞を獲れるんならコロッケや清水アキラは何年も連続で受賞できるんじゃないだろうか・・・。この映画でまたアカデミー賞の威厳が小さくなった気がした。』

※コロッケや清水アキラと比べられてるホフマンって一体・・・
それは何ぼなんでも言いすぎやろ~。原作に対するリスペクトっちゅうもんの欠片もないや~。
殺人を犯したペリーよりも、それを以って名声を得る道具にしたカポーティの方がより冷血ではないか、
という見解がある。しかしそれよりも、思い入れの無いコメントをラジオで吐くこのパーソナリティも
“冷血”解説者と呼ばれて然るべきなんじゃあなかろうか!(あ、冗談デスヨ、平野センセ・・・)


個人的には、ネタ枯れした物書きが、必死になってネタを追い求める気苦労が伝わってくるようで、全編通して面白く観れた。犯罪者にインタビューするうちに自らの姿を重ねていって、ある種恋愛感情に近い
ものが生まれるテイストは「羊たちの沈黙」も連想させる。カポーティは「ゲイ版クラリス」って感じ。

ホフマンのような演技が出来る人は日本にゃいなさそうだな~。モノホンのオカマちゃんでは引いちゃう
し・・・あのネチャネチャ~っとしたしゃべり方、結構難しいと思う。しゃべり方だけなら、永六輔さんとかかなぁ?相方のキャサリン・キーナーには、顔がチョト似ている田中真紀子さんあたりを大抜擢しよう♪ って・・・、あ、わっちもかなり好き勝手な感想書き殴っておりんすなぁ~~~。イヤ~、これも十分“冷血”と指摘されて然るべきヤワー。