【潜水服は蝶の夢を見る】DVD観賞

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あちこちの映画賞の、特に“批評家協会賞”を総ナメにしている感のある、いわゆるツウ好みの作品?
というのが観る前の先入観だった。で、やはり、魂にズン!と来る、骨太な感動作だったなぁーと痛感。

eiga.com 映画データベース 「潜水服は蝶の夢を見る」
原題:Le Scaphandre et le Papillon 監督:ジュリアン・シュナーベル 脚本:ロナルド・ハーウッド 製作:キャスリーン・ケネディ、ジョン・キリク 原作:ジャン=ドミニク・ボビー 撮影:ヤヌス・カミンスキー 音楽:ポール・カンテロン 美術:ミッシェル・エリック、ロラン・オット 製作国:2007年フランス・アメリカ合作映画 上映時間:1時間52分 配給:アスミック・エース
☆STORY:身体的自由を失った男性が瞬きだけで自伝を綴ったという実話を、「バスキア」「夜になるまえに」のジュリアン・シュナーベル監督が映画化した人間ドラマ。 ELLE誌の編集長として順調な人生を送っていたジャン=ドミニク・ボビー。ところがある日脳梗塞で倒れ、全身麻痺で左目のまぶたしか動かせない状態になってしまう。言葉すら発することができない彼は、言語療法士の力添えで瞬きを使ってコミュニケーションを取るようになり……。
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☆CAST:マチュー・アマルリックエマニュエル・セニエマリ=ジョゼ・クローズアンヌ・コンシニ、オラツ・ロペス・ヘルメンディア、ジャン=ピエール・カッセル、マリナ・ハンズ、マックス・フォン・シドーイザック・ド・バンコレ、エマ・ド・コーヌ、パトリック・シェネ、ニエル・アレストリュプ
オフィシャルサイト
eiga.com 注目映画特集 マチュー・アマルリック インタビュー
『音響のジャン=ポール・ミュゲルはフランスを代表する音響技師です。私はあたかもジャン=ドーの“頭の中”にいるかと思えるくらいの、小さいブースに敢えて入り、中からモニターを通してカメラマンがとらえた映像を見ながら、エルビス・ブレスリーフランク・シナトラのように、マイクに口を付けて話すと、本当に優しい声と化し、“頭の中”を的確に表現した臨場感あふれる録音になりました。(中略)撮影監督のヤヌス・カミンスキーは監督にこれまで試みたことのない撮影を要求されました。例えば、映像に映る足や手は実際は私のではありません、カミンスキーのです。いくらなんでも、私はもっとキレイな足をしてますよ(笑)。加えて、技術なくしては何の足しにもなりません。今回、カミンスキーはカメラをスイングさせては、ピントをぼかしたり、フレームの1カ所だけを鮮明にするなどの手段を用いたことも効果的でした』

シュナーベル監督の信奉者で、前作「夜になるまえに」でボンボンという抱腹絶倒のおかまキャラを演じたジョニー・デップも、07年にもっとも感動した映画としてこの作品を挙げているという・・・。

トレーラー



※主人公・ジャン=ドーの唯一動かせる場所、左目と一体化したカメラワークが素晴らしい♪最初しばらくは、観たことのない視点からの映像に度肝を抜かれる。そして時折挿入される、ジャンの空想の世界(・・と言うか、魂の中の世界?)の清々しさにもグイグイ惹き込まれて・・・。最後はホントに優しい気分に浸れ、生きるってことの、そして、言葉というものの素晴らしさに気付かせてくれる。そんな作品。コレはお薦めッスよ~(*ΦωΦ)ノ

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アルファベットをひとつひとつ指示して行かねばならない、まばたき執筆作業、想像するだに大変そうだ。これがもし、日本人の場合だったら、きっと、50音表ってモノがある分、ちょっと作業が楽になるんじゃないかなぁ~、ってちょっと思った。「カ行・ウ段」の「ク」とか出来るもんな。あ、でも、漢字指定とかできないから、逆に大変か~。なーんて、あんまりストーリーとは関係ないこともいっぱい考えまくっちゃったヨ。 「イエス」「ノー」の意思表示はできるから、『ウミガメのスープ問題』なら一緒に楽しめるカナァ~~~、とかw 

難病で苦しんでる人、体が不自由な人などにも、勇気を与えてくれそうなこの作品。そして将来、もし自分がそういう立場になった場合にも、この映画を観返すことで、生きるヒントが貰えそうな気がして心強い。